菅川洋の発言 (本会議)

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○菅川洋君 私は、国民の生活が第一・きづなを代表し、ただいま議題となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案に対して、反対の討論を行います。(拍手)
 まず、冒頭、皆さんに伺いたい。民主主義とは何でしょうか。この問いを、私は、議員は常にみずからに問うべきであると考えております。
 議会制民主主義のもとでは、選挙制度はその土台となっております。その議会制民主主義を支える土台である選挙制度の改正について、現在の拙速な進め方は、極めて遺憾です。
 民主党が出した案の中でも、議員定数削減という考えには異を唱えませんが、現行の併用制に加え、一部連用制を導入するという非常に制度を複雑にする内容を含み、一般的に理解しがたいものとなっています。本来、重要なのは、民意をどのように議会に反映させるのかということです。理解しがたい制度で、民意を反映することができるのでしょうか。
 世間一般にわかりやすい制度であるということ、これももちろん大切なことでありますし、幅広く多くの意見を聞いた上で合意に向けて議論を重ねること、このことが大切であり、決して、強行して進めるべきものではありません。ましてや、身を切るパフォーマンスで行うべきではないことを申し上げ、本題に入ります。
 この議題の法案、いわゆる特例公債法案ですが、これは、予算を執行するために特例公債を発行して資金調達をする法案です。当初、平成二十四年度も例年と同じ法案でありましたが、八月一日に、消費税増税法案の審議中に行われました民主、自民、公明の三党合意によりこの特例公債法案が修正提案され、例年にはない、年金特例公債の発行に関する内容が追加されました。
 この年金特例公債は、消費税増税後の平成二十六年以降の消費税増税による税収を財源に返済をするというつなぎ国債でありまして、これを、単年度ではなく、平成二十四年度、平成二十五年度の二会計年度にわたって発行するという内容を追加したものです。
 基礎年金の財源としてつなぎ国債を発行し、その返済原資は増税後の消費税であるという大きな修正を加えておきながら、修正後はほとんど審議が行われず、特に、返済原資となる消費税増税法案が成立してから、一時間半の委員会審議で審議が打ち切られました。基礎年金にかかわることでもありますので、厚生労働委員会との連合審査を行うなど、もっと慎重に審議を行うべき修正であります。
 年金特例公債の返済原資となっている消費税増税法案は、そもそも多くの問題を含んでいます。だからこそ、国民の生活が第一・きづなの議員は、この返済原資のもととなる消費税増税法案に反対をしたわけです。
 消費税増税の前にやるべきことがあるのです。
 まずは、現在の経済状況です。
 世界を見渡しても、ヨーロッパ、アメリカ、中国など、先行きが不透明な経済情勢となっております。そこに、日本では長期間にわたるデフレの状況があります。このデフレからの脱却が必要であることは共通認識であると思いますが、消費税増税の判断をするまでにこの状況が変わらなかったら、どうなるのでしょうか。当然、消費税増税を見送ることになると思われますが、そうなると、このつなぎ国債の返済原資がなくなってしまいます。
 また、デフレ状況が多少改善し、消費税増税を実行した場合も、日本経済には大きな影響を与えますので、その後、想定どおりの税収が確保できるのかどうかも疑問であります。
 そうならないように景気対策を行うのだという意味で、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点配分すると消費税増税法案に入れたのでしょうが、その具体的政策、その政策に係る予算規模も決まっておらず、さらには、財源をどうするのかも問題となっております。
 具体的に、政策内容についても、民主、自民、公明の三党で協議をするというような答弁を委員会でされておりましたが、どのような場で、どういったプロセスで決めていくのか、全くいまだ示されておりません。
 次に、消費税の直接的影響がある分野への配慮です。
 消費税の負担を一番重く感じるのは低所得者と言われております。その低所得者に対して逆進性対策をしなければならないとおっしゃっていますが、それを給付つき税額控除という方式で行うのか、複数税率を導入するのか、いつの時期から、どういった世帯を対象にするのか、その結果の予算規模はどうなって、その財源はどこから確保するのか、見通しも立っておりません。
 中小企業、特に零細企業においては、増税分の価格転嫁が大変な問題であります。また、住宅の購入にも大きな影響を及ぼすことでしょう。医療や介護など、非課税となる分野での仕入れ税額控除のあり方についても議論が必要です。
 こういった増税の影響を大きく受ける分野に対する配慮など、いまだ具体的内容が詰められておりませんし、もし仮にこれを税制改正その他で対応するとなれば、その財源をどこから確保するのかが問題となってまいります。
 また、平成二十六年四月から消費税率が八%になりますが、その場合の具体的な使い道についても、いまだきちんと示されておりません。
 消費税増税だけでも、少なくともこれだけの問題があるわけです。
 民主党の中でも、この消費税増税法案に反対した議員がいらっしゃいます。その議員の方々が今回のこのつなぎ国債の入った法案に反対しなければ、これは論理矛盾ではないでしょうか。
 このことは法案提出前からわかっていたにもかかわらず、いまだ中身が見えないことがたくさんあります。
 消費税増税の法案が通るまでは、民主、自民、公明の三党で仲よくやってきたのに、そして、法案審議の中で、このような問題は三党で協議しながら進めていくというような答弁もありましたけれども、参議院で法案通過し、増税が決まった途端、協議を行う場をつくるどころか、仲たがいをしている状況ではないでしょうか。
 このような状況の中で、国民の生活に大きな影響を与える問題の解決を先送りしている消費税増税の税収を当て込んだ、つなぎ国債の発行を含む本法案には反対でありますし、このような議論の進め方、まさに日本の民主主義をしっかり守る議会となるようにしていかなければならないという思いからも、この法案に対して、反対です。
 以上で、私の討論を終わります。(拍手)

発言情報

speech_id: 118005254X03620120828_012

発言者: 菅川洋

speaker_id: 3480

日付: 2012-08-28

院: 衆議院

会議名: 本会議