佐々木隆博の発言 (予算委員会)

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○佐々木(隆)委員 外務、経産、農水の大臣の皆さん方は、お忙しい中、御答弁をいただきました。これで退席いただいても結構でございます。
 国家戦略大臣に引き続きお伺いをしたいと思うんですが、そうした中でTPP事前協議を今進めているわけでありますが、幾つかやはり疑問点といいますか、国民の皆さん方の中には必ずしも理解が広まっていない点が幾つかある。五点ほど整理をさせていただきました。
 一つは、日本の関税率でございます。TPPはゼロ関税を目指すということがどうしても大きく報じられているものですから、そこのところだけが強調されていて、これも不安を広げている材料の一つになっているというふうに思っております。
 税は、文字どおり政治であります。関税といえども税金であります。関税を自分たちで決められなくなるのではないかという不安につながっているわけでありまして、それは、日本の明治のときのあの修好通商条約を見るまでもなく、一たびこの権限を失うと大変な、五十年以上もかかって取り返したという歴史も持っているわけでありますから、ここのところについてのお考えをぜひいただきたい。
 実は、今、国際的な金融不安が広がっている中でギリシャやイタリアのことがよく言われるんですが、結局、あそこはEU域内になったわけで、関税はなくなっちゃったわけですよね。どうしても貿易の弱い国がそのあおりを食ったということも、それだけがもちろん原因ではありませんが、あのギリシャの要因の一つになっているというふうに私は思っているんですが、そうした意味での日本の関税率、ゼロ関税について。
 もう一つは、先ほども大臣から御答弁をいただきましたが、FTAAPへの道だというお話がございました。唯一交渉が進んでいるというふうに言われていますが、資料二の一を見ていただいたらわかりますが、資料二の一にもありますように、我が国とのEPAはいろいろな国ともう既に交渉が成立していたり交渉中だったりしているわけで、EPAも進んでいるしFTAも進んでいるし、別にTPPだけが今進んでいるわけではないというふうに思うのであります。
 もう一つ言うと、TPPの参加国の了承も必要だというのでありますが、同時に必要なことは、FTAAPというのはASEANの話でありますから、ASEANの了解をなしに進めるというのも、これもどうも論理矛盾になるのではないかというふうに思うんですね。
 だから、FTAAPへの道だということになれば、それは当然ASEANと連携をしているわけでありますから、ASEAN、プラス3、プラス6かもしれませんが、そことはどういう関係になっていくのかということについてもぜひお考えをお聞かせいただきたい。
 もう一つは、アジアの成長を取り込むというふうに先ほども答弁されたんですが、これは資料二の二の方に書いてございます。
 表の四というところでありますけれども、既にアジアとの輸出入というのは非常に進んでおりまして、一〇年、一一年では既に五六%がアジアでございます。特に中国との関係が伸びているわけでありますが、アジアの成長を取り込むというよりは、私は、アジアのリーダーとしてアジアに日本がどう貢献するかということなのではないかと思うんですね。それがいい関係をつくっていくことになるわけで、開国とか、アジアの成長を取り込むとか、どうも内向きの話であって、日本はやはり、少なくてもアジアのリーダーとしてもう少し外向きな話が必要なのではないかというふうに思っております。
 それから四つ目が、マクロ経済指標についてでございます。
 いわゆるGTAPモデルというものを使ってやってきたわけでありますが、マクロ経済指標の非常に矛盾している点があるというふうに私は思うんです。それは、前提の置き方がどうかということだけではなくて、例えば、マクロ経済ですから、マクロにしか出てこないんですね。日本という国として指標は出てくるんですが、では地域ごとにどうなるのか、産業ごとにどうなるのかというのは、このマクロ経済指標では出てこないんですね。
 どこかだけが極端に伸びてほかがどんと落ちても、日本全体としては大きくなれば、これはマクロ経済としては伸びたということになるわけで、逆に言うと、格差拡大の悪夢を思い出してしまうわけでありまして、ここのマクロ経済指標だけを頼りにするということについていかがなものかということについて。
 それから五つ目は、非関税品目はネガティブリスト方式というふうに言われているんですが、非関税がネガティブリストということであれば、関税は当然のことながらセンシティブ品目ということになるのではないかというふうに私は思うのであります。
 これらの五点について、この心配にぜひお答えをいただきたいというふうに思います。

発言情報

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発言者: 佐々木隆博

speaker_id: 13691

日付: 2012-02-20

院: 衆議院

会議名: 予算委員会