枝野幸男の発言 (予算委員会第七分科会)

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○枝野国務大臣 平成二十四年度の経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。
 東日本大震災から間もなく一年となりますが、いまだ多くの被災者が大変厳しい状況のもとでの生活を強いられています。世界経済、日本経済も厳しい状況にあります。こうした状況を踏まえ、平成二十四年度に向けて、原子力事故対応、震災復興がいまだ緒についたばかりであることに思いをいたしながら、また、グローバルな経済状況を注視しながら、山積する諸課題に取り組む上で必要な予算を編成してまいりました。
 第一の課題として、原子力事故対応と被災者支援、震災復興に取り組みます。
 具体的には、東京電力福島第一原子力発電所一号機から四号機の廃止措置等に向けた中長期的な研究開発の実施や原子力災害周辺地域の企業立地を促進するための対策を実施するとともに、震災等により影響を受ける企業の資金繰り支援やグループ補助金等による施設設備の復旧整備等により、中小企業を初めとする被災事業者の再建、再生を切れ目なく行ってまいります。
 第二の課題として、これまでのエネルギー政策をゼロベースで見直すとともに、強靱なエネルギー需給構造を構築する観点から、早急に講じる必要がある施策を実行してまいります。
 具体的には、省エネルギー設備、機器の導入支援、技術開発等を通じて、省エネルギー対策の一層の推進を図るとともに、次世代太陽光発電技術の研究開発や地熱資源開発など再生可能エネルギー利用の抜本的拡大やスマートコミュニティーの構築、普及を通じ、新たなエネルギー産業の創出及びエネルギーの有効利用を図ってまいります。
 また、原発事故を踏まえた原子力政策の見直しに伴い、原子力関係予算を抜本的に見直し、安全対策、事故対策等へ重点化を行ってまいります。
 さらには、災害等の緊急時における燃料等の供給体制の強化や、天然ガスを初めとする資源の安定供給に向けた上流権益の獲得支援等、資源エネルギー安定供給体制の抜本的強化を行ってまいります。
 第三の課題は、日本経済の再生です。
 日本経済は今、少子高齢社会の到来を初めとする構造的な問題を抱え、さらに、急速な円高や電力需給問題により産業の空洞化の懸念も高まっております。
 このため、まずは空洞化対策に万全を期すべく、世界最先端の革新的な低炭素技術集約産業の国内立地支援などにより、日本経済や雇用を支える先端技術産業の生産・研究拠点の国内立地を促進してまいります。
 さらに、当面の空洞化対策に加えて、イノベーションにより新たな付加価値を創造し拡大する経済に転換することが必要です。この観点から、世界に先駆けた新産業の創出、官民一体となった新興国市場の獲得、国主導による革新的な技術開発、中小企業の戦略的経営力の強化など、国内の潜在需要の掘り起こしや為替変動に強いグローバルな需要の獲得に向けた取り組みを強化してまいります。
 内需の活性化を通じた雇用や産業の創出に向けては、IT融合分野、ヘルスケア、新エネルギー、農業等の分野での事業環境整備や技術開発、実証を実施します。
 新興国市場の獲得については、インフラ・システム輸出の推進のため、各国の計画策定段階からの案件形成協力、我が国企業が有するすぐれた技術やシステムの海外展開、普及支援、技術開発、実証、人材育成などの総合的支援を強化してまいります。あわせて、海外で高い評価を受けている我が国のすぐれたコンテンツ、ファッション、食、生活用品、伝統工芸品等の販路拡大に向けたクール・ジャパン戦略を進めてまいります。
 また、我が国が抱えるエネルギー・環境制約等の構造的課題を克服し、将来の成長を描くため、国が主導して実施する研究開発について、既存技術の延長線上にない未来開拓研究に重点的に取り組んでまいります。
 さらには、中小企業が持つ潜在力、底力を最大限引き出し、経営力を強化すべく、経営支援の担い手を多様化、活性化するとともに、資金繰り対策を初め、海外展開支援、技術力の強化など総合的な支援をしてまいります。
 こうした取り組みを中心に、平成二十四年度の経済産業政策の実施に向け、当省予算として、一般会計で総額八千八百四十六億円を計上しております。
 特別会計につきましては、エネルギー対策特別会計に六千六百五十五億円、貿易再保険特別会計に一千八百八十一億円、特許特別会計に一千百三十三億円を計上するほか、平成二十四年度より設立される予定の東日本大震災復興特別会計において、復興庁一括計上分を含め、合計一千四百四十四億円を計上しております。
 さまざまな反省と教訓を踏まえ、しかし前を向いて、日本の経済と社会の活力を引き出すために本予算を提案いたしました。委員各位はもとより、国民各界各層の御意見に真摯に耳を傾けてまいります。
 御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 118005271X00120120305_002

発言者: 枝野幸男

speaker_id: 10425

日付: 2012-03-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第七分科会