風間直樹の発言 (外交防衛委員会)
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○風間直樹君 おはようございます。よろしくお願いします。
今日は二つの質疑をさせていただきたいと思います。一点目は、日米同盟の本質的な移り変わり、変遷について、そして二点目に、今回の尖閣への上陸に関しての中国海軍のアジア近海への進出について質疑をさせていただきます。
まず、最初の日米同盟の本質的な変遷についてであります。
お手元に配付資料として二枚、日米安保条約、一九六〇年の改定の条約と、二〇〇五年十月のいわゆる2プラス2で発表された「日米同盟・未来のための変革と再編」、この二枚を配付させていただきました。
この二〇〇五年十月の2プラス2、当時の外務大臣は町村信孝議員、そして防衛大臣が大野功統議員でありました。この年二月に2プラス2の共同発表がありまして、十月にこの会合、会談があったという流れであります。この「日米同盟・未来のための変革と再編」、なかなか長い文書でありまして、一見すると、それまで日米間で合意あるいは公表されたものとどこがどう変わったのか、一見して容易には分かりません。ただ、これ注意深く読み込んでみますと、従来の日米安保条約と本質的に大きく変化していることに気付くわけであります。
つまり、従来の日米安保条約は、日本に基地を持つ米軍がどう扱われるかというのが最大のポイントであります。一方、この、「未来」と略させていただきますが、「未来」では、日本自体がどう動くか、自衛隊が海外でどう活動するかが最大のポイントになっているように感じます。
更に詳細に見ますと、この「未来」は日米安保条約と比べて二つの変化が見て取れます。まず一点目は、安全保障協力の対象の範囲、地理的範囲であります。端的に言いまして、日米安保条約での極東から、この「未来」では世界へと大きく変わっているように感じます。
具体的には、この配付資料の安保条約の六条ですが、下線を引かせていただきました。「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、」と、極東におけるということでいわゆる極東条項と呼ばれていますが、このように対象の範囲が限定されております。一方、「未来」の方を御覧いただきますと、二の「役割・任務・能力についての基本的考え方」というところで、下の方になりますが、「地域及び世界における共通の戦略目標を達成するため、」と、こう変わりまして、極東から地域及び世界におけるというふうに明確に変わっております。
一方、もう一つの変化でありますが、これは日米間の安全保障に関する取決めの理念若しくは目的の大きな変化であります。安保条約を御覧いただきますと、まず前文の方で国連に関する言及が度々出てまいります。国際連合憲章の目的及び原則に対する信念等を再確認しという文章もございますし、さらに、第一条では、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束するという表現も出てきます。さらには、国際連合を強化することに両国が努力をすると、このように記述をされています。
一方、この「未来」の文書では国連に関する言及はなくなります。その代わりに、先ほどの下線部でありますが、「地域及び世界における共通の戦略目標を達成するため、国際的な安全保障環境を改善する上での二国間協力は、同盟の重要な要素となった。この目的のため、日本及び米国は、それぞれの能力に基づいて適切な貢献を行う」、こう変わっております。
私も、この二〇〇五年、2プラス2以降の衆参での質疑をいろいろ調べてみたんですが、この本質的な変遷に関する質疑はほとんどないのが現状のようでありまして、そこで今日、この外交防衛委員会でこのことを取り上げさせていただくことにいたしました。
そこで、お尋ねでございますが、まず、安全保障協力の対象の範囲、地理的な範囲について、実質的に安保条約からこの2プラス2での文章に至って変わったのかどうか、この見解をそれぞれ外務大臣、防衛大臣にお伺いしたいと思います。