水野賢一の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。
 ただいま委員長から報告がありました原子力規制委員会設置法案について、反対の討論をいたします。
 まず申し上げなければいけないのは、国会原発事故調査委員会の報告書が間もなく衆参両院議長に提出されるということです。
 昨年十二月に発足した国会事故調査委員会は、東京電力福島第一原発事故の原因究明を最大の任務としています。それに加えて、事故調査委員会設置法は、委員会の役割として、行政組織の在り方を含めて提言することも定めています。
 それならば、この事故調査委員会の報告を待ってからより良い組織づくりを考えるべきではないですか。長期間待てと言っているわけではないんです。報告書は月末か七月初頭には提出されるんです。国会が自ら設置した調査会の提言を生かさずに拙速に採決するのは、一体どういうことですか。黒川委員長以下、委員の方々に対しても失礼ではないですか。このことにまず強く抗議いたします。
 それにしても、法案審議の手続はルール無視のめちゃくちゃなものでした。本法案が起草され、国会に提出されたのが先週の金曜日でした。その日のうちに衆議院環境委員会で可決、同日の衆議院本会議に緊急上程されて可決、さらに、同日中に参議院本会議で趣旨説明、質疑となりました。我が党質疑者が法案の条文を手にしたのは、この日の朝十時です。それで、その日のうちに本会議で登壇して質疑しろというのだから、むちゃくちゃです。
 問題があったのは審議入りの日だけではありません。委員会審査においても、衆議院では実施された連合審査も参考人質疑も全くありませんでした。
 民自公の三党が合意をすれば、あとは何でもありで、ルールなど平然と無視するという国会運営はこのところ目に付きますが、今回はその最悪の実例と言わざるを得ません。
 法案審議を急いだのも、会期末を理由にしていますが、本音のところは、せっかく民自公の三党でまとめたのに、事故調査委員会の報告が出てきてそれと違うことを提言されたら混乱する、だからその前に成立させてしまおうというものだったのではないかと疑いたくなります。
 法案の内容面にも問題点が多々あります。
 例えば、今回設置される原子力規制委員会は独立した組織だということが随分強調されています。しかし、なぜ環境省の外局でなければならないのかが、まず不明確です。
 また、今回の法改正でエネルギー特別会計の中に原子力安全規制対策が新設されますが、この特別会計の所管は原子力推進官庁だと提案者自身が言っている経済産業省と文部科学省です。口で独立と言いながら全く実態が伴っていません。
 さらに、電力会社から多額の金を受け取っていた人物であっても、役員などではなく純粋な顧問だということであれば原子力規制委員に就任できる規定があるなど、原子力村との決別も全く不十分です。
 原子力委員会の方に目を転じてみると、現在、五名の委員の中には、今年の三月まで東京電力からの顧問料を平然と受け取っていた人間が存在しています。原発事故から一年間、平然と東電から金を受け取りながらも原子力委員を務めていたわけです。尾本彰という人物です。
 こういう原子力村の恥知らずの人間であっても、法律上は新設される原子力規制委員会の委員に就任することが可能になっているわけです。論外と言わざるを得ません。
 更に言えば、提案者は、情報公開、透明性と再三再四強調する割には、法案制定過程の民自公の三党協議の詳細な内容については公開を拒むという矛盾も犯しています。
 内容でもこれだけ問題があり、審議の手続面でも大きな瑕疵がある本法案については、より慎重で徹底した審議をすべきだったということを申し上げて、反対討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 118015254X01720120620_020

発言者: 水野賢一

speaker_id: 9992

日付: 2012-06-20

院: 参議院

会議名: 本会議