西村まさみの発言 (本会議)
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○西村まさみ君 民主党・新緑風会の西村まさみです。
ただいま議題となりました公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外五件について、会派を代表して質問をいたします。
社会保障と税の一体改革をめぐっては、政府と党の間で紆余曲折ありましたが、自民、公明両党との三党合意により修正案をまとめ上げ、三党の協力の下、衆議院を通過いたしました。しかし、国民の信頼を大きく失したことは政権政党として真摯に反省をし、一日も早く信頼の回復をしなければなりません。
世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度の確立は、現在の日本にとって最大のテーマでございますので、参議院におきましても徹底的に審議をし、適切な結論を見出してまいりたいと思っております。是非、丁寧かつ明確な御答弁をお願いしたいと思います。
まず、社会保障制度改革の基本的な考え方についてお尋ねいたします。
政府は、本年二月の社会保障・税一体改革大綱において、社会保障制度改革で目指すべき社会として、生き方や働き方に中立的で選択できる社会、誰もが居場所のある共生の社会等を挙げました。
一方、社会保障制度改革推進法案においては、社会保障制度改革は、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくこと等を基本として行われるものとするとされています。
今後の社会保障制度の改革は、極めて険しい道のりを進まざるを得ません。こうした状況においては、単に社会保障費の削減を求めるだけではなく、多くの国民の皆様が共感できるような考え方を示しながら、それに基づいて改革を進めていく必要があります。
そこで、野田総理大臣にお尋ねいたします。
これからの社会保障制度改革において、どのような考え方に基づき、そして何を優先して進めていこうとお考えになっているのか、お聞かせください。
次に、社会保障制度改革における予防医療について伺います。
医療や介護の分野については、高齢者の方々が増え、医療を必要とする方、介護を必要とする方が増加する傾向にあります。これからの日本においては、予防医療を充実させることにより健康寿命の延伸を図ることが重要であります。
先般、厚生労働省が発表した最新の人口動態調査の結果によると、今回、初めて死因の第三位が肺炎であるということが出されました。
肺炎による死亡が増えた最大の原因は、誤嚥性肺炎の増加が考えられます。高齢者や介護が必要になった方、進行した認知症の患者さん等はお口の中をきれいにしておくことが非常に難しく、口の中の細菌を含む唾液などが摂食嚥下機能の低下により肺に入り、そして誤嚥性肺炎となるわけです。
私は歯科医師でありますので、例えば歯科の分野でいえば、歯科衛生士等が専門的口腔ケアをしっかりすることにより誤嚥性肺炎を予防することができます。また、全身の健康と咬合の関係については、咬合を改善してしっかりとかむということが認知症の予防につながるという明確な調査結果も出ています。
今回の改革では、予防医療をどのように組み込んでいくのかが我が国を健康長寿国にすることに大きく関係すると思いますが、野田総理大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。
社会保障制度改革推進法案骨子の五の医療保険制度において、二に、医療保険制度については、財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図るとなっていますが、この保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図るとは、具体的にどのような意味でしょうか。
無駄な医療費を削減することは重要でありますが、必要な医療費の抑制や、保険免責制、ひいては混合診療全面解禁といった小泉改革の内容とは全く違うということを私は理解しておりますが、いかがでしょうか。野田総理大臣にお尋ねをいたします。
次に、医療に関して、消費税法改正案についてお尋ねいたします。
社会保険診療報酬には消費税が非課税となっておりますが、現行の診療報酬体系では、医療器具等に係る消費税分を賄うことができないため、医療機関が自ら多額の消費税の負担を強いられるという問題が常態化しております。
三党の合意では、消費税が八%になる二〇一四年四月までに対策について検討をし、結論を得ることが確認されていますが、医療機関における消費税の負担がこれ以上増大することのないよう、また、患者さんである国民の負担増となり、受診抑制につながらないように、政府には消費税引上げまでに税、財政のあらゆる面での対策を講じていただきたいと思いますが、野田総理大臣の前向きな御答弁をお願いをいたします。
続いて、社会保障制度改革国民会議についてお尋ねをいたします。
本法案では、今後の社会保障制度の基本方針、特に高齢者医療制度及び公的年金制度について社会保障制度改革国民会議で議論することとしていますが、この会議の人選や審議内容、そしてスケジュールなどがいまだはっきりしていません。社会保障は先送りと言われないためにも、これらの点をできる限り詳しく御説明ください。
また、三党合意の確認書では、今後の公的年金制度、今後の高齢者医療制度に係る改革については、あらかじめその内容などについて三党間で合意に向けて協議をするとなっていますが、この三党協議の結果と社会保障制度改革国民会議の結果とはどのような関係になるのか、どちらかに優先順位等があるのか、野田総理大臣にお尋ねいたします。
次に、年金機能強化法案についてお尋ねいたします。
年金機能強化法案に関連して、年金制度と生活保護制度の関係について、現在、四十年間国民年金を払い続けた方の年金受給額と生活保護の受給額には逆転現象が生じています。生活保護受給の方には、医療費を始め様々な扶助制度も設けられています。こういった点の不公平の是正を含め、年金制度と生活保護制度が対象とする範囲をもう一度整理し直す必要があると考えます。
生活保護と年金の関係について、小宮山厚生労働大臣にお考えをお尋ねしたいと思います。
次に、子ども・子育て関連三法案についてお尋ねします。
安心して子育てができる環境、制度の整備は喫緊の課題です。政府原案では、従来から縦割り行政の典型とされてきた幼稚園行政と保育所行政の一元化、いわゆる幼保一体化の実現並びに保護者に対する子育て支援を行うことを目指して総合こども園を創設することとしていました。しかし、自民、公明両党との三党協議の結果、残念ながら総合こども園法案は事実上廃案となりましたが、認定こども園法改正案の条文を参照しますと、株式会社の参入等一部を除き、政府の総合こども園法案と非常に共通点は多く、子ども・子育て関連三法案は、民主党の従来の政策が十分に盛り込まれた修正を経て本院に送られてきたと考えています。
民主党の主要政策の一つである子ども・子育て支援についてどのように反映されているのか、この政策には従来から取り組まれていらっしゃいました小宮山少子化担当大臣に御見解をお尋ねいたします。
最後に、国民生活の安心を将来にわたって確保するためには、社会保障制度を抜本的に改革する必要があります。総理の強いリーダーシップに御期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕