広野ただしの発言 (本会議)

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○広野ただし君 新会派、国民の生活が第一の会長、広野ただしです。
 会派を代表して、議題となりました、いわゆる社会保障と税一体改革関連法案について質問いたします。
 まず、野田内閣の正当性について伺います。
 民主党は、二〇〇九年政権公約、国民の生活が第一を掲げて、総選挙において、国民の信任を得て歴史的な政権交代を果たし、鳩山内閣が発足しました。その後、菅内閣に替わりましたが、菅内閣は、参議院選挙で民主党のマニフェストにない消費税増税を口走り、惨敗しました。その政治責任も取られない中、二〇一一年、野田さんは、民主党の国会議員だけの選挙で海江田さんに次いで第二位であったにもかかわらず、二位、三位、四位連合の合従連衡で民主党代表に就かれ、総理になられたわけであります。鳩山さんから数え、民主党では第三代目の総理ではありますが、いまだ総選挙で国民の信任は得ていません。それなのに、マニフェストに書いていない消費税の大増税を行おうとしています。これは国民を裏切るものであり、民主主義に対する背信行為だと思いますが、総理の弁解をまずお聞きしたいと思います。
 野田総理は、マニフェストに書いていないことはやらないのです、マニフェストに書いてあることをやるのです、まずシロアリ退治ですと国民に約束されました。
 そこで、総理に伺います。
 マニフェストで民主党が国民に約束した、一つ、税金の無駄遣いと天下りの根絶、企業・団体献金の禁止、衆院定数八十人の削減はどうなっているのか、国民に対してお答えください。
 一つ、消えた年金をなくするための年金通帳は実現していますか。
 一つ、月額七万円の最低保障年金は社会保障改革国民会議送りになっていますし、自民党、公明党の反対で実現しそうにないように見えますが、国民に対して申し開きをしてください。
 一つ、後期高齢者医療制度を廃止し、医師の数を一・五倍にしますと約束していますが、これについても弁解をお聞かせください。
 一つ、年金保険料の未納を減らし、行政改革も併せて実現するため、歳入庁を創設すると約束していましたが、これも引き延ばしになりそうです。国民に対して申し開きをしてください。
 ほかにもありますが、まずは、以上六問について総理にお伺いします。
 消費増税は、何よりも東日本大震災の被災者の方々を苦しめます。
 被災地の復旧・復興は遅れに遅れています。瓦れきの処理も遅れています。間もなく暑い夏です。悪臭やハエ、蚊で悩まされます。瓦れき処理の状況、そしてもっと早くできないのかについて、細野大臣に伺います。
 野田総理は、昨年秋、福島の再生なくして日本の再生なしと、福島原発処理に取り組む決意を述べられました。しかし、福島原発のメルトダウンの対策及び処理は一向に進んでいません。いつになったらメルトダウンの対策ができ、住民の不安がなくなるのか、お答えください。また、廃炉はいつ始まって、いつ終了するのか、野田総理から住民、国民に対してお答えください。
 福島原発の処理を東電任せにしていては、福島の再生はどんどん遅れるでしょう。もっと国が前面に出て、アメリカ、フランス等の技術協力も得て、オールジャパン体制で取り組むべきと考えますが、野田総理の御意見を伺います。
 東日本大震災の復旧・復興は、現状から見ると、どんなに早くても三年以上は掛かるでしょう。しかし、消費増税は、被災地の方々や仮設住宅の方々にも容赦なく課税されます。
 古来、徳のある為政者は、天災や飢饉等のときは農民の年貢を軽くし、つまり、税を軽くして復旧・復興を助けました。しかるに、野田内閣は、苛斂誅求、あろうことか、増税によって被災地の方々を苦しめようとしています。自民党、公明党もぐるになって被災地を痛め付けようとしています。口では助けます、支援しますと言いながら、結果としては被災地を苦しめる、野田総理の非情とも言える被災地の方々に対する増税の仕打ちについて見解を伺います。
 野田総理は、社保・税の一体改革は待ったなしだとよく言われますが、新会派、国民の生活が第一は、被災地の方々の生活を守り、被災地の復旧・復興を加速すること、そして、福島原発のメルトダウンを一日も早く収束し、廃炉処理を迅速化することこそが待ったなしで、それに全力で取り組むことが被災地を救う現在の日本の最重要課題だと強く申し上げます。
 消費税の大増税は、直接的に国民を苦しめます。毎日の食料品、交通費、医薬品、医療費、教育費、電気代、ガス代、ガソリン代、下水道代等々が値上がりし、課税されます。豊かな方々にはそれほど影響はないかもしれませんが、中間層で年収三百万から四百万の方々は非常に厳しい生活を強いられます。私たちの試算では、一世帯当たり毎月二万円、三万円の負担増を強いられ、生活は苦しくなるばかりです。
 また、中小企業も現状より更に厳しくなります。現状でも、中小企業で、預かった消費税分を納められなくて、未納、延滞の人たちが一〇%ないし二〇%おられると聞いています。消費税が一〇%に増税されれば更に厳しくなって、それこそ、消費税増税倒産ということにもつながりかねません。
 消費税引上げに当たっての経済状況判断も法律上誠に曖昧で、野田総理も安住大臣も、現在のようなデフレ脱却もしていない厳しい経済状況でも消費税の引上げはできると国会で答弁しています。まず消費税増税ありきで、消費増税は相当厳しい経済状況下でも必ずやるということです。余りにもひど過ぎます。野田総理及び安住大臣の御意見を伺います。
 政治には、やはり原理原則がまず必要です。野田内閣は、決められない政治からの脱却だと、今回の三党合意による無原則な妥協を正当化しようとしています。
 しかし、二〇〇九年の政権交代時には、民主党は、消費税は上げない、まず徹底的に行政改革をする、政治改革をすると国民に約束したはずです。ところが、約束事を中途半端にしたまま、自民党、公明党と妥協の上、野合を組み、国民を苦しめる消費増税にひた走っています。
 しかも、重要な課題を社会保障改革国民会議での議論に先送り、棚上げしています。この国民会議は、名称は美しいが、国民からは全く遊離し、結局は役人主導で、そして役人のさじ加減で、また国民によく分からないうちに課税の軽減や給付等を行おうとするものです。
 また、政府原案では、消費増税分は全て社会保障に充当することになっていたものが、三党合意では、状況によっては成長戦略や事前防災や減災に充てることができるようになりました。そして、自民党は、これにより国土強靱化計画を推進できると意気込んでいます。
 妥協の産物は、無原則な政治、無責任な政治になりがちです。ですから、庶民とともに歩んだ世界の哲人ガンジーは、無原則な政治、ポリティクス・ウイズアウト・プリンシプルズを社会の七つの大罪のうちの第一番目の大罪にして戒めているのです。
 私たち新会派、国民の生活が第一は、まさに、国民の生活を守り、自立と共生の理念の下に、日本をすばらしい国にしていきたいと考えています。
 国会では、民主、自民、公明の大政翼賛会的野合の結果、消費増税法案は成立するかもしれません。しかし、私たちは、まさに本日夕刻、同志諸君とともに新党を立ち上げます。そして、国民との公約を破る消費増税の大増税反対の国民運動を展開し、来るべき衆議院選挙においては友党等と手を携えて必ずや政権に復帰し、この消費増税法案を葬り去ります。私たちは、政治を正しい政治に戻し、議会制民主主義を守り、日本の発展に貢献する所存であるとの決意を申し述べまして、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118015254X01920120711_029

発言者: 広野ただし

speaker_id: 21669

日付: 2012-07-11

院: 参議院

会議名: 本会議