佐々木憲昭の発言 (本会議)
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○佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表し、平成二十四年度における公債発行の特例に関する法律案に対し、質問します。(拍手)
今回提出された法案は、さきの通常国会で廃案となったものでありまして、全く同じ内容であり、そのまま出し直したものであります。
なぜこうなったのか。通常国会の最終段階で、与野党合意のないまま与党民主党が衆議院で一方的に法案採決を強行したため、参議院で審議未了、廃案となったからであります。
政府・民主党の強引な議会運営は重大な禍根を残しました。野田総理はこの点をどのように反省しているのでしょうか。答弁を求めます。
臨時国会が開かれると、自民、公明両党は、公債特例法案の審議を衆議院の解散日程を明示することと絡ませる挙に出ました。これに対して野田内閣は、本来地方の自主財源である地方交付税を出し渋るなど、国民生活を支える財源を人質にとる作戦に出たのであります。
公債特例法案をこのように政局の駆け引きの道具として使うということは、あってはならないことであります。
民自公を除く野党八党は、十一月一日、公債特例法案は政局の駆け引きの道具にすることなく、手順を踏んで十分な審議を行うことを与党民主党に強く求めてきたところであります。
もとをただすと、八月に行われた三党合意で、野田総理が自民、公明両党首に近いうちに信を問うと約束し、それと引きかえに消費税増税法案への賛成を引き出したことが発端でありました。
民自公三党は、密室協議で消費税大増税法案を強行した、いわば増税仲間であります。その仲間同士で、解散の時期を言え、言わないと不毛な内輪もめをしているのであります。野田総理は、この事態を招いた責任をどのように認識しているのでしょうか。
公債特例法案の内容について質問します。
この法案は、今年度予算の財源を確保するためのものであり、予算と一体のものであります。
野田内閣による今年度予算は、消費税増税を前提としており、さらに、年金支給額の削減、子ども手当の削減など、社会保障の連続改悪を進めるものとなっております。
国民の多くが、生活を切り詰め、将来不安を抱えているとき、野田内閣は、二〇一五年までに約二十兆円もの新たな負担を庶民に押しつけようとしているのであります。
国民の暮らしも、経済も、財政も破壊する道に踏み出す予算となっており、賛成できないのは当然であります。
さらに、中止を公約した八ツ場ダムの復活を初め、東京外郭環状道路などの無駄な大型開発を次々と復活させ、重大な欠陥が指摘され完成もしていないF35を次期戦闘機として買い入れるために総額一・六兆円も費やすなど、税金の無駄遣いを広げるものとなっています。
また、富裕層や大企業には減税の大盤振る舞いが行われております。年間一・七兆円もの新たな減税を実施した上、さらに法人税の減税を目指しているのであります。
もともと税制法案の原案にあったささやかな富裕層への増税も、三党合意で削除されました。これが来年度税制改正で復活する方向は、今のところ見えておりません。低所得者対策も、検討するというかけ声だけで、具体的な内容が全く見えません。一体どうするつもりでしょうか。
これらの課題を棚上げして無慈悲に消費税の大増税だけを国民に押しつけることは、絶対に許されません。
総理は、国民に対しては負担増、大企業に対しては減税、こういうやり方を不公平だと感じないのでしょうか。
このような予算を支えるために多額の赤字国債を発行することは、到底許されるものではありません。
社会保障の財源は、消費税増税に頼るのでなく、証券優遇税制の廃止などによる所得税の累進性強化、大企業を優遇する不公平税制の是正、大型開発や軍事費などの歳出の無駄にメスを入れることなどによって確保すべきであります。こうしてこそ、大企業が内部にため込んだ約二百六十兆円もの内部留保を国民に還元する道が開けるのであります。
この際、旧態依然とした大企業中心の成長戦略、TPP参加、こういう危険な道を転換し、GDPの半分以上を占める家計消費の拡大を中心とする国民本位の経済発展に軌道を切りかえるべきではありませんか。
この際、復興予算の流用問題についてもただしておきたい。
復興予算に被災地の復興と関係のないものが含まれるなど、言語道断であります。
そもそも復興予算の財源はどこから出るのか。
来年一月から二十五年間にわたって所得税の付加税率が二・一%引き上げられ、住民税も増税となります。
その一方、法人税は、ことしから四・五%という大幅な引き下げを行いました。大企業には三年間の時限的付加税を課すだけで、その後は減税が続くのであります。
みんなで負担すると言いながら、大企業には減税、庶民には増税を押しつける仕組みとなっているのです。
その上、大企業には、減税だけでなく、復興の名で財源をばらまいております。例えば、立地補助金の八割が大企業に渡っているのであります。しかも、これらの大企業は、大規模なリストラを進め、被災地からも雇用を奪っているではありませんか。
また、国民の過半数が原発ゼロを求めているもとで、事もあろうに原発輸出に向けた調査等委託費を盛り込んでいることは重大です。原発被災者の賠償もまともにやらず、外国に原発を輸出するためにお金を使う、こんなことは絶対に許されることではありません。
被災地では、地盤のかさ上げや防災集団移転を初め事業所や住宅の再建など、被災者が切実に望む対策はほとんど進んでいないのです。
復興予算は、東日本大震災、原子力災害による被災者の生活となりわいの再建、被災地の復興以外には絶対に使ってはなりません。
最後に、公債特例法案の内閣修正についてただしておきたい。
民主、自民、公明の三党合意に基づき法案の内閣修正が行われましたが、これは、本年度分の基礎年金国庫負担を二分の一に引き上げるための財源を、当初案の交付国債から、つなぎ国債、すなわち年金特例国債に変えるというものであります。
そのような修正をしても、償還財源に消費税増税分を充てることに何ら変わりはないではありませんか。答弁を求めます。
そもそも、基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げるためと称して、所得税、住民税の定率減税廃止と老年者控除、公的年金等控除の見直し、廃止が行われたのではなかったでしょうか。当時の与党である自民党・公明党税制改正大綱等には、このことが明記されていたのであります。
それを実施しておきながら、さらに消費税増税を財源に充てるというのは、基礎年金の国庫負担引き上げを口実に、国民の懐から二回も取り上げることになるではありませんか。総理は、この二重取りが当然だというのでしょうか。明確な答弁を求めます。
今、野田内閣がなすべきことは、予算委員会を速やかに開き、国政の基本問題について争点を明らかにし、速やかに解散・総選挙を行うことであります。
このことを強く求めて、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕