安倍晋三の発言 (国家基本政策委員会合同審査会)
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○安倍晋三君 野田総理、お疲れさまでございます。
ASEMへの出張、そしてそれに続く本会議、予算委員会、きょうの党首討論、また週末には東アジア・サミットへの出張が予定されているというふうに伺っております。
総理の職はまさに激務であります。国益をかけた外交交渉、そして国民に対しての説明責任を果たすために国会での質疑応答、本当に過酷な仕事であります。私も経験をいたしましたから、できれば、総理にねぎらいの言葉をかけたいと思います。たまには総理のチャーミングな笑顔を見たいというふうに思います。
しかし、私が総裁に就任してこの一カ月半、総理に厳しい言葉を投げかけてきました、約束を果たすべきだと。なぜ私たちがそう言い続けてきたか。それは、政治の本質、国民の政治への信頼にかかわるからであります。
さきの国会において、当時の谷垣総裁と私たち自由民主党は、国民の信を問うべきだ、そう要請しました。なぜかといえば、さきの総選挙において、野田総理そして民主党の皆さんは、マニフェストに書いてあることを実行するために消費税を上げる必要はない、そう約束をされた。そして、政権をとったんです。その約束をたがえて、主要な政策を百八十度変えるんですから、国民に対して改めて信を問うのは当然のことであります。
私たち自由民主党は、三年前の総選挙において、将来伸びていく社会保障費に対応するためには消費税を上げていかざるを得ない、正直にそう説明をしてまいりました。その私たちが、約束をたがえた民主党と三党合意を成立させ、法律を成立させる以上、改めて国民の信を問わなければならない、そしてそれが国民の信頼をつなぎとめる唯一の道である、そう考えたんです。党利党略ではないんです。だからこそ、野田総理に、国民に信を問うてください、そうお願いをした。
そして、野田総理は確かに約束をされました。法律が成立をした暁には、近いうちに国民に信を問うと。
私たちは約束を果たし、法律は成立をいたしました。
あの約束の日は八月八日、夏の暑い日でした。夏は去り、そして秋が来て、秋も去りました。もういよいよクリスマスセールが始まろうとしています。いわば約束の期限は大幅に過ぎている。しかし、一度解散を口にした総理大臣は、内閣は、力を失います。経済を再建させていく力も、外交政策を進めていく力も失います。なぜかといえば、相手国から交渉相手としては認められないんです。
野田さん、もうこの混乱状態に終止符を打つべきです。一日も早く国民に信を問うて、国民の信を得た強力な新しい政権が、経済を立て直し、そして外交を立て直していくべきであります。
勇気を持って決断をしていただきたい。改めて、そのことについて総理の決意をお伺いしたいと思います。