長島昭久の発言 (外務委員会)

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○長島(昭)委員 まさに地域秩序に対するチャレンジだというふうに私は思っています。それは、南シナ海で起こっていることをつぶさに見れば、七〇年代以降ずっと南シナ海で起こっている、ベトナムとぶつかり、フィリピンとぶつかり、マレーシアとぶつかり、ブルネイとぶつかり、こういうところを見れば、これはロシアの外交官から聞いた話でありますが、南シナ海で起こっていることは東シナ海で起こる、東シナ海で起こっていることはやがてオホーツク海でも起こる、オホーツク海で起こっていることはやがて北極海でも起こると。想像力がたくましいなと思いますけれども。しかし、海は区切りがありませんから、全部つながっているわけでありまして、私たちは、そういう観点からも、東シナ海で起こっていることを改めて見詰め直す必要がある。
 私が安全保障と申し上げたのは、第一列島線、第二列島線、そういう言葉がございます。これは中国側が認識をしている概念だというふうに思いますけれども、一つ注意しておかなきゃいけないのは、中国側の、尖閣を初め、あるいは南シナ海、東シナ海に対する海洋進出、攻勢ですね、これは何か漫然とやっているのではなくて、もう既に一九八〇年代の初め、劉華清という当時の海軍の提督が、近海防御戦略というのを、二〇四〇年までを見据えて、実に六十年越しの計画、戦略を立てているんです。
 この劉華清という人は、単なる海軍の軍人ではなくて、軍人では後にも先にもない、中国共産党中央政治局の常務委員の一人になった人物でありまして、その人物がつくった計画によれば、二〇一〇年までに第一列島線の内側からアメリカの制空権、制海権をそぎ落とす。二〇三〇年までに第二列島線、第二列島線というのは、小笠原諸島からテニアン、グアム、パプアニューギニアに至るラインですよ。このラインからアメリカの制空権、制海権をそぎ落とす。そういう遠大な計画に基づいて着々と軍備を整えてきている。この十年間だけでも四倍に膨れている、二十五年間で三十三倍にまで膨れ上がっている中国の軍事力というものを、まさに今、海に総がかりで投入してきている、そういう状況です。
 そういう中で、最新鋭の潜水艦、たかだか十五年前までは二、三隻しかなかった。今はもう四十隻になんなんとしている。ロシアから輸入したソブレメンヌイという最新鋭の駆逐艦、巡洋艦、これも十五年前は数隻しかなかった。今や四十隻になんなんとしている。第四世代の戦闘機も、それまでは百五十機ぐらいしかなかったけれども、今は五百機に迫るオーダーで整備してきている。それから、ミサイルの射程も延びてきている、あるいは精度も上がってきている。
 これを私どもは、接近拒否、アンチアクセス、A2AD能力、こう言っているんですね。何の接近かといえば、アメリカがこの海域、地域に入ってくる接近を阻止していく。第一列島線で阻止し、第二列島線でやがて阻止していこうということで、今、空母まで就役させてやってきている。こういう最前線に位置しているのが南西諸島であり、尖閣諸島であるわけですね。こういう認識をぜひ外務大臣も、また防衛政務官もお持ちいただきたいというふうに思うんです。
 一九九六年に台湾危機がありましたね。台湾で独立を提唱していた李登輝さんが総統選挙に出た。そのときに中国が、プレッシャーをかけるために、あの台湾海峡で何度もミサイル演習をした。そのときに、当時のアメリカのクリントン政権は、空母部隊を二つ台湾海峡に派遣して中国を引き下がらせた、こういうことがありました。たかだか十五年前の出来事であります。
 しかし、今やこのA2AD能力を中国が備えることによって、アメリカはそう簡単に、例えば台湾海峡で危機が起こった、空母部隊を入れようと思っても、どこから原子力潜水艦が狙っているかわからない、どこに巡洋艦がいて巡航ミサイルで狙ってくるかわからない、陸上から戦闘機が来るかわからない、ミサイルの攻撃があるかもわからない、こういう状況の中で、なかなか接近するのをためらうような状況ができつつあるわけです。まさにその第一列島線に日本は位置し、沖縄が位置しているわけであります。
 そういう認識に基づいて、日本独自の努力、これは防衛省にぜひ行っていただきたいと思いますけれども、日米の間の連携が必要だと思うんですけれども、外務大臣、もう一度、安全保障の観点でどうごらんになっているか、御答弁いただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 長島昭久

speaker_id: 29241

日付: 2013-04-05

院: 衆議院

会議名: 外務委員会