田村憲久の発言 (厚生労働委員会)
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○田村国務大臣 委員も、国保に公費を投入するのは一定程度仕方がないというようなお話が、今あったというふうに思います。
特に、非常に景気が悪い中において、今まで被用者保険に入っておられた方々が国保に入っていく、当然その中には、収入というものが激減したりでありますとか、収入自体がないという場合もあるわけですね。そういうような、言うなれば非常に困った状況の中で国保に入られている方々の割合がふえてくる中においては、当然、何らかの形で、国全体でそれを支えていかなきゃならないということも御理解をいただいているんだろうと思います。
一方で、高齢者医療制度のお話もいただきました。
旧老人保健制度の問題点は幾つかあったんですが、言うなれば、それぞれの保険者がこの旧老人保健制度にいろいろな拠出をするんですが、その負担が明確じゃない、ルールが。こういう中において、もうちょっと明確化してほしいという中で、新たな制度をつくって負担割合を決めたわけですね、これは。そういう意味では、以前の旧老人保健制度よりかは後期高齢者医療制度、長寿医療保険制度、これは、拠出をする側の若い人たち、保険者の目から見れば、ある程度そこがはっきりとしたということで御評価をいただいたわけであります。
しかし、先ほど来おっしゃっておられますとおり、高齢化というのは、確かにこれは社会全体の、ある意味、リスクという言い方をしていいのかどうかわかりませんが、負担をしなきゃいけない部分ですね。高齢者というものは医療費がどうしたってかかるわけでありますし、収入が少ない。保険制度自体、高齢者だけではつくれないわけでありますから。
例えば、よく言われるんですが、七十五歳以上の方々の年間の医療費、これは八十八万円ぐらいかかってくる。それから、七十歳から七十四歳、この方々は大体平均五十五万ぐらい。若い方々は、二十から六十五歳未満の方々は、大体、今、年間、平均しますと十六・四万円ですから、そう考えると、加齢による医療のリスクというものは上がっていくわけでありますから、そこの部分は国全体でやはり負担をするというのが公費であります。
公費というのは、企業の法人税も入ってまいりますし、それから、所得税ならば累進性が非常に高い。保険料ですと、確かに、収入が多ければその料率に掛けて出す保険料は高いわけでありますが、ただし、累進性はかかりませんから。そう考えると、所得税の方が累進性がかかります部分だけ、社会全体で支えるという意味では意味合いがあるんだというふうに思います。
そういうようなことを考えますと、高齢者を支えるという意味では公費が入ってもいいと思う。今、大体五〇でありますが、もしかしたらこれがさらにふえてくる可能性もあるのかもわかりません。私も実はそういう認識を持っております。
では、若人の保険はどうなのかというんですが、実はここに、例えば協会けんぽは、特にリーマン・ショック後、大きな影響がありました。だから、一三%というような国庫補助に一旦下げておったんですけれども、これを一六・四まで引き上げざるを得ないという状況が生まれてきた。これも、もともと本則が一六・四から二〇でありますから、それを暫定措置で一三に引き下げておったのはどうなんだという御議論はあるんですが。
しかし、これは、後期高齢者医療保険制度、長寿医療保険制度をつくったときに、そういうもの自体を見直すべきであったのではないのかという御議論もあるんですが、一方で、いまだに拠出を、例えば、後期には支援金というような形で、それから前期の方々には納付金という形で出していただいているわけであります。
そう考えると、これはやはり、かなりのお金を実は若人の保険者から高齢者の方に移しているんです。そこが厳しいものですから、なかなか耐えられないという状況が出てきておりまして、これは実は、協会けんぽだけじゃなくて、今、健保組合、組合健保の方でも同じような状況が出てきておりまして、赤字がふえてきておるという状況になってきておるわけであります。
実は、そこまで含めて、この高齢者医療制度というものが全体の中で大きな意味合いが出てきておるという中で、所得が低い協会けんぽに対して、では、どうするんだというときに、やはりある程度の国庫補助というものを見ていかないと、協会けんぽ自体が立てないんじゃないかという状況の中で、今回の二年間延長というような形を法案として出させていただいてきておるということでございまして、御理解をいただければありがたいなということでございます。