柚木道義の発言 (厚生労働委員会)

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○柚木委員 おっしゃるとおりだと私も思うんです。
 つまり、まさにこの間、安倍総理が、一昨日の櫻井政調会長の議論、あるいは海江田代表、もっと言うと、細かく議論をされていたのは大久保勉参議院議員との議論の中でも、物価が上がっていく、アベノミクスが成功していく中で、物スラで年金はむしろ上がっていくんです、こういう認識の御答弁をされているんですね。その認識のとおりの表が、実はこれなんです。
 つまり、これは額、今まさに入れていただいたのはそういう意味で重要で、ただし、よく見ていただくと、今の大臣がおっしゃっていただいたのはどこを見ているかというと、パーセンテージ。
 これは、二番目の箱は、特例水準が解消された場合に、物価上昇率一パー、賃金上昇率〇・五パーの場合に、特例水準が一%解消されますから、トータルでマイナス〇・五ということになるんですね、年金改定率が。そして、一番下の箱は、賃金上昇率ゼロで、そして特例水準が一パー解消ですから、当然マイナス一%になるんですね。つまり、マイナスの度合いが〇・五%低い。そして、それを金額ベースで見ていただくと、まさに名目上はふえている。
 ただし、重要なのは、括弧の中に小さく書いてあるんですね。二番目の箱の括弧でマイナス一・五%、そして下の括弧の中にマイナス一・〇%、米印三と書いているところでございます。
 この括弧の中こそが、まさに実質の年金の受給額を示している数値でありまして、これを見ていただくと、どういうことが起きるかというと、当然明らかなんですが、実質は、後で金額もやりますが、〇・五%分ですね。上の物価上昇率一%、賃金上昇率〇・五%の場合の方が、実は実質の年金は目減りするんですね。
 これがまさに、大久保参議院議員も、今の、その先、マクロ経済スライドが発動した場合に、調整率が平均して十年間〇・九マイナスです、〇・九マイナスがずっと十年間続いた場合に九%のマイナスになる。まさにその実質のパーセンテージを予算委員会で大久保議員が指摘したということでございます。
 これを、数字をそこも入れて出してくれないかということを指摘したんですが、そこはちょっと、パーセンテージまででということでおっしゃったものですから、私の方で資料の方に、この厚労省の出していただいた数字と全く同じケースで、金額ベースで想定を出したものが四ページ目、五ページ目でございまして、ごらんください。
 今のケースの比較が、ちょうど、四ページ目よろしいですか、ケース一と二。これは箱の二番目と三番目が逆転していますが、箱の三番目、一番下が、賃金、物価上昇率ともに〇パー、そして箱の二番目が、物価一パー上昇、賃金〇・五%上昇ということで、ひっくり返っていますが、同じことです。
 これで見ていただきますと、金額ベースで出しているものが、まず、先ほど申し上げた平成二十六年四月からの年金水準。これは、マイナスの金額をそれぞれ、基礎年金ベース、厚生年金ベースで出しています。上側が基礎年金六百七十五円、厚生年金二千三百七十五円。下側が基礎年金千十三円、厚生年金三千五百六十三円。
 つまり、まさに下側、私が先ほど実質と指摘した部分の金額を見ていただくと、この月額ベースでは確かに、それぞれ四百円あるいは千二百円ほどですが、実質マイナスで、金額ベースで計算した場合にこういうふうになるということでございます。
 これを、大臣、その先、もう既に決まっていることとして、さらに再来年二〇一五年四月に残りの〇・五%、特例水準は物価変動と関係ありませんから必ず解消されますから、これは〇・五パーで、二・五%のたまりが全部解消されます。解消されて、なおかつ物価が上がれば、つまりアベノミクスがうまくいっていれば、ちょうど物価二パーと賃金一%という形で、賃金は後からおくれて上がるということですからそういう試算をしておりますが、マクロスライドが発動されるわけです。しかも、二〇一五年は調整係数が一・二に上がるわけです。
 そういう中で、この特例水準が解消される二〇一五年、かつ、アベノミクスがうまく進んでいくわけですから、マクロスライドが当然発動されるときの実質的な差額が、右側の箱の上から三番目。月額ベースで、基礎年金で千三百四十円、厚生年金で四千七百十六円。これを、年額、そして特例水準が解消された一五年、その前の一四年との累計で、基礎年金分で約一万六千円、厚生年金分で五万六千五百九十円。
 こういうような、もちろん、これは推計値ですよ、確定値ではなくて。しかし、なるべく現実に即した形で厚労省にもお願いをして、金額は無理でしたけれども、パーセンテージを出していただいて、それを金額ベースで機械的に計算したものが、こういう数字になっていくということでございます。
 これを考えますと、ここでやはり、私、マクロ経済スライドは不要だとは言いません、これからの年金財政を考えていったときに、何らかのそういう仕組みがなければ、では、賃金がどんどん上がれば年金もどんどんもらえて、年金財政どうなるんだとなるわけですから、重要だと思うんですが、問題なのは、アベノミクスが進むと、年金の実質の受給額が、まさにマクロ経済スライドという仕組みがある中で、目減りしてしまうというこのパラドックスをどう考えるか。
 それを考えていく中でこの年金の議論を進めていかないと、物価が上がれば年金も上がっていくんですというような大ざっぱな議論だけで議論が進むというのは、非常に私は国民に対して誠実な姿ではないと言わざるを得ない。そこで、こういうデータを出していただいたわけなんですね。
 ですから、大臣、伺いますが、安倍総理がおっしゃるように、名目上の年金額というのは上がっていくけれども、しかし、こういう、もうリアルにこの十月以降決まっている特例水準の解消、そして、解消された暁にアベノミクスが進んでいく中で必ず発動されるマクロ経済スライド、これをリアルにしっかりと数値に落とし込んでいくと、実は、どのような場合であっても、新規裁定、既裁定あるわけです、しかし、どのような場合であっても、残念ながら、実質的な年金受給額は目減りしてしまう。
 こういう状況について、どうお考えになられますか。

発言情報

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発言者: 柚木道義

speaker_id: 6952

日付: 2013-05-17

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会