白川方明の発言 (財務金融委員会)
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○白川参考人 お答えいたします。
物価安定の目標について、二つの論点があると思います。一つは、一という数字と二という数字、それから、めどという表現と目標という表現でございます。
まず、後者の点から申し上げますと、日本銀行として、物価安定の目標につきまして、これまで、これは機械的な運営である、つまり、ある数字を掲げますと、その目標に従って機械的にとにかく運営していくんだという誤解が一部にあったということを私どもは懸念しておりました。金融政策には柔軟性が必要であるということを訴え続けてまいりました。この一年間、そうした点についての理解は随分広がってきたというふうに思います。そういう状況を前提にしますと、日本銀行が目指す物価安定の姿について、これは目標という形で表現した方がわかりやすいというふうに判断いたしました。
一方、二%の数字でございます。
先生御指摘のとおり、日本銀行は、二%以下のプラスの領域で、当面は一%を目指すというふうに言っておりました。と同時に、成長力の強化に向けた取り組みが進展していけば、この一という数字がだんだんに上がっていくということもはっきり申し上げておりました。
昨年秋とことし一月の状況の変化ということでございますけれども、一つ、物価上昇率の見通しも少しずつ上がってまいりました。今回、一月に発表した数字は、〇・九%という数字でございます。それから、従来は、物価の下振れリスクと上振れリスクを勘案した場合に、やはり下振れリスクの方が大きいというふうに判断していましたけれども、今回、一月は、この上振れ、下振れがほぼバランスするという形になってきたというふうに判断しました。
そうしますと、では、一%を超えた後の姿はどういうふうに考えられるのかということをはっきり示す必要がございました。加えて、成長力の強化にしっかり取り組んでいくということでありますと、私どもとして、一%以降の姿について示す必要があるというふうに判断しました。そういうことを判断した上で、日本銀行の主体的な判断において、二%という数字を掲げさせていただきました。
一方、政府においても、私どもがこの二%の物価目標を追求する上で必要な成長力と競争力の強化に向けた取り組み、これに取り組んでいくということを明らかにしていますし、それから、中長期的な財政規律の維持に向けてもしっかり取り組んでいくという姿勢を明らかにされております。そういうもとで、日本銀行としてしっかり努力をしていきたいということでございます。