下村博文の発言 (文部科学委員会)

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○下村国務大臣 お答えいたします。
 お話ししたいことはたくさんありますが、時間も相当限られておりますので、二つだけ申し上げたいと思うんです。
 一つは、私が九歳のときに父が交通事故で亡くなりまして、高校に進学するのは経済的に大変厳しい、母子家庭でございましたので、そういうことに直面しました。当時、母から、就職をして定時制高校に行ってほしい、経済的にとても高校までは進学させることはできないという話がありました。
 そのときに、ちょうどあしなが育英会の前身である交通遺児育英会ができることになりまして、この交通遺児育英会と学生支援機構、当時は日本育英会ですが、そのときは日本育英会は給付型の奨学金制度もございました。両方の奨学金を借りたり、あるいは給付を受ければ高校に進学することができるということの中で、その後、大学生になっても、みずから街頭に立って、交通遺児に進学の夢をということで街頭募金に立ったことが何度もあります。
 つまり、経済的なハンディキャップによって高校、大学に進学できないということは、チャンス、可能性を潰すことになる。志と意欲があればどういう経済状況であっても教育環境をきちっとつくるということが、これは政治の責務として必要なことではないかということを、一点、体験の中で感じました。
 もう一つは、大学生のときから私は学習塾を始めておりまして、そのときに来ていた生徒が、本当にもう落ちこぼれの生徒ばかりだったんですね。学校でも相手にされない、場合によっては近所の交番でも名前が載っているような、もう親からも、社会からも、それから学校からもドロップアウトしてしまった子供たちばかりが集まってきた中で、五十人ぐらいで塾をスタートしました。
 しかし、もともと悪い子はいないんですね。そのときそのときの教育環境の中でそうなってしまった。その子供たちに学ぶ意欲を提供することによって、自信を取り戻して、自分もやればできるんだということで意欲、やる気を持って、もちろん非行の子もいましたが、それから立ち直ったということも踏まえて、教育というのは本当に人を変える最大の仕事ではないかという思いの中から、今の閉塞状況の中で、やはり教育が政治の中で大変重要だということをずっと思ってきたという経緯がございます。
 戦後教育の問題点というのは、近代工業化社会を支える人材育成としては、大変我が国は、特に初中教育等は成功したと思います。しかし、その長所が逆に、時代の変化の中で対応できなくなってきている。均一、画一の教育が求められている時代はもう過去の時代であって、これからの二十一世紀は、クリエーティブな、創造的な、また人間的な感性、感覚を持った、そういう教育こそが求められているわけでございますけれども、残念ながら、今の学校教育の中で、あるいは今の学校教育システムそのものが新たな時代に対応する教育になっていないという本質的な問題点がございます。
 これを、新しい時代の中で生き抜くたくましい人材を育成するための教育、これが教育再生でもあると思いますが、そういう新たな大きな制度変換を含めた教育の抜本改革について、ぜひ取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

発言情報

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発言者: 下村博文

speaker_id: 34381

日付: 2013-03-27

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会