文部科学委員会

2013-03-27 衆議院 全243発言

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会議録情報#0
平成二十五年三月二十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 松野 博一君
   理事 木原  稔君 理事 中根 一幸君
   理事 萩生田光一君 理事 馳   浩君
   理事 山本ともひろ君 理事 笠  浩史君
   理事 鈴木  望君
      青山 周平君    池田 佳隆君
      岩田 和親君    小此木八郎君
      神山 佐市君    菅野さちこ君
      木内  均君    工藤 彰三君
      熊田 裕通君    小林 茂樹君
      桜井  宏君    島田 佳和君
      新開 裕司君    永岡 桂子君
      丹羽 秀樹君    根本 幸典君
      野中  厚君    比嘉奈津美君
      藤井比早之君    前田 一男君
      宮内 秀樹君    宮川 典子君
      義家 弘介君    小川 淳也君
      郡  和子君    中川 正春君
      松本 剛明君    遠藤  敬君
      椎木  保君    田沼 隆志君
      中野 洋昌君    青柳陽一郎君
      井出 庸生君    宮本 岳志君
      青木  愛君    吉川  元君
    …………………………………
   文部科学大臣
   国務大臣
   (教育再生担当)     下村 博文君
   文部科学副大臣      谷川 弥一君
   文部科学副大臣      福井  照君
   内閣府大臣政務官     山際大志郎君
   財務大臣政務官      竹内  譲君
   文部科学大臣政務官    丹羽 秀樹君
   文部科学大臣政務官    義家 弘介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  高橋 道和君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 山下 史雄君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画部長)      清木 孝悦君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          合田 隆史君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          布村 幸彦君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            板東久美子君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            戸谷 一夫君
   政府参考人
   (文部科学省スポーツ・青少年局長)        久保 公人君
   政府参考人
   (文化庁次長)      河村 潤子君
   文部科学委員会専門員   久留 正敏君
    —————————————
委員の異動
三月二十七日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     前田 一男君
  工藤 彰三君     島田 佳和君
  熊田 裕通君     藤井比早之君
  新開 裕司君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     新開 裕司君
  島田 佳和君     根本 幸典君
  藤井比早之君     熊田 裕通君
  前田 一男君     池田 佳隆君
同日
 辞任         補欠選任
  根本 幸典君     工藤 彰三君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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松野博一#1
○松野委員長 これより会議を開きます。
 この際、福井文部科学副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福井文部科学副大臣。
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福井照#2
○福井副大臣 おはようございます。
 私は、先々週、委員会を欠席させていただきました。チリにおけるALMA望遠鏡完成記念式典に出席をしてまいりました。共同してプロジェクトを進める各国の方々とともに、ALMA望遠鏡の完成を祝い、また今後の本格的な観測に向けた意識を共有することができまして、大変意義深いものでございました。
 このような次第で、先日の委員会において私から委員の先生方に挨拶をさせていただくことができませんでしたので、本日、改めて、第百八十三回国会においての各般の課題を御審議いただくに当たって、私の抱負を一言申し述べさせていただきます。謹んで御挨拶をさせていただきます。
 私は、副大臣として、大臣をよく補佐し、東日本大震災からの復旧復興のほか、特に我が国や世界が直面するさまざまな課題の克服に資する科学技術イノベーションを推進するとともに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック招致に全力で取り組んでまいります。
 今後とも、松野委員長を初め委員の先生方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。拍手
     ————◇—————
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松野博一#3
○松野委員長 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官高橋道和君、警察庁長官官房審議官山下史雄君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長清木孝悦君、生涯学習政策局長合田隆史君、初等中等教育局長布村幸彦君、高等教育局長板東久美子君、研究開発局長戸谷一夫君、スポーツ・青少年局長久保公人君及び文化庁次長河村潤子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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松野博一#4
○松野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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松野博一#5
○松野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中根一幸君。
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中根一幸#6
○中根(一)委員 おはようございます。自民党の中根一幸です。
 浪人を含めて三年半ぶりのこの席での質問でございますので、何かとふなれなため、お聞き苦しい点等があるかもしれませんが、一生懸命頑張っていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 内閣ができて三カ月でございますが、本日が通常国会の最初の質問ということでございますので、改めまして、下村文科大臣、御就任おめでとうございます。そして、福井、谷川両副大臣、そして丹羽、義家政務官、御就任おめでとうございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速質問させていただきたいと思いますが、所信についての質問の前に、大変気になる記事がきょうの朝日新聞の社会面に出ておりました。
 北海道の教育委員会による全道調査の結果、北海道の教職員が三千九百人処分されたとのことでございます。これについては、一連の北教組の違法活動に対しての処分ということだと思いますが、まず、この北教組の処分問題の経緯についてお尋ねいたします。
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義家弘介#7
○義家大臣政務官 お答えいたします。
 北海道教職員組合の問題については、これまでも再三、国会の中でも、馳議員、あるいは下村大臣、そして松野委員長、当時の立場でそれぞれ、私も含めて問題提起をしてまいりました。違法ストライキの問題、偏向教育の問題、主任手当拠出金の問題、勤務時間中の組合活動の問題、そして選挙の折の教育公務員特例法で禁止されている政治活動等々の問題提起をずっと一貫してしてまいりました。
 そして、その延長線上で、平成二十一年の衆議院選挙において、北海道教職員組合による、当時の民主党議員への政治資金規正法違反事件が発生いたしました。そして、北教組に団体として罰金五十万円、そして当時の委員長代理に禁錮四カ月、執行猶予三年、そして当時の自治労の組合書記長に対して禁錮六カ月、執行猶予三年、また、当時民主党議員であった小林千代美議員は平成二十二年六月に議員辞職するという事件が起きました。
 これを契機に、しっかりとした教育公務員としての責任を果たすべきではないか、実態調査をすべきでないかという議論が、国会において、衆議院、参議院両院において行われまして、これを契機としまして、二十二年十一月から会計検査院による会計検査が道内二百九校において実施されました。その調査の中で、図書館での研修を行ったと報告していた日が図書館の休館日だったことや、あるいは始業時間後の登校、終業時間前の退校等、多くの不適切な実態が確認されたところであります。
 また、それを受けまして、文部科学省も、教職員の給与負担者である北海道教育委員会に対して、会計検査院と同様の調査を道内全校二千三百五十校で行うよう指導を行い、平成二十三年十一月から調査が実施されました。
 具体的には、学校数は二千三百五十校、職員五万七千四百九十七名で行われました。平成二十四年三月、北海道教育委員会は、二十三年度末までの退職者分を先行調査いたしまして、不適切な勤務実態が確認された退職者百二十七名について必要な懲戒処分を行ったところであります。また、二十四年十一月には全体の調査結果が公表され、本年三月二十五日に、北海道教育委員会及び札幌市教育委員会において、退職者以外の不適切な勤務実態が確認された三千九百九名に対する懲戒処分を決定したところであります。
 一方で、この聞き取りがしっかりと最後まで行われているかということはなお疑念が残っておりまして、これを契機にして、教育公務員としてきちっとその職責を果たしていただくよう、注視して見守ってまいりたいと思っております。
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中根一幸#8
○中根(一)委員 今、義家政務官にるるお話ししていただきましたが、この問題は大変大きな問題だと思うんですね。
 下村大臣は、委員のころに、義家さんや馳筆頭理事ともども、この問題については国会でも何回も取り上げて質問をしてきたところだと思います。この結果を受けて、大臣は今どう感じていますか。率直な御見解をお願いいたします。
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下村博文#9
○下村国務大臣 おはようございます。冒頭、エールをいただきまして、ありがとうございます。
 会計検査院の会計検査や北海道教育委員会の全道調査によって、多くの不適切な勤務実態が発覚し、大量の処分者が出ました。合計すると、トータルでいうと四千三十六名でございます。これは、学校の先生は子供たちや保護者から尊敬されるべき職業であるにもかかわらず、学校の先生に対する処分が四千三十六名も出たということは極めて遺憾なことでございます。
 文部科学省としては、今回の処分を契機として、北海道における教職員に対する服務上の問題が是正され、北海道の教育が適正化されるよう、北海道教育委員会及び札幌市教育委員会に対し、厳正に指導を行ってまいります。
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中根一幸#10
○中根(一)委員 済みません、二期生の私が言うのも大変恐縮ですが、このような処置では、今後またやるんじゃないでしょうか。大変生ぬるいというか、この訓告処分等々、今この処置を見ていますと、これだけ多くの方々が、やってはいけないことを、これは憲法違反ですよね。確信犯ですよね。それに対して、延べに直すと全員で四千三十六人、これ自体も驚きですけれども、この処分自体はまことに当たり前のこととして、処分をした内容について私は非常に納得できておりません。
 先ほど義家政務官がおっしゃいましたが、これをもう少し詳しく、きょう初めての方もいらっしゃると思いますから、今までの一連のこと、どのようなことを学校の先生方がやったか、事例ももう少し含めてお話ししていただきたいんです。お願いします。
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義家弘介#11
○義家大臣政務官 お答えいたします。
 先ほども若干触れましたけれども、まず、自主編成教材という形で、指導要領を否定した内容を教えるような方針を打ち出したり、あるいは、選挙の折、特定の候補者に、どの選挙区はどこの区域の組合のグループがつくというふうに人事配置をしまして、先生方がその動員や選挙活動に参加させられるというような声。あるいは、毎年行われ続けてきた日の丸・君が代反対闘争、これも、現在でも、北教組の出している通知、資料等の中ではそのことがそのまま書き込まれているという状況。
 あるいは、竹島については韓国の言い分の方が正しいなどというような外国メディアに対するインタビューを受ける、あるいは学校長の指示に従わない、あるいは事務室がそのまま組合の専従部屋のように化していた等々の具体的なものが、私自身も北海道で教員をやっていたという経緯もありまして、実は正常化を望んでいる教師たちが非常に多くいまして、これはやはりおかしいのではないかという具体的なものを挙げてくれた事例を国会で明らかにしたところであります。
 また、校長先生に対しては、新しく赴任してきた校長に校長交渉というのを組合で行いまして、本来、組合というのは設置者に対して行うわけですけれども、確認書をとって校長先生をそのままがんじがらめにしていくというような、具体的な校長交渉のペーパー等も明らかにしましたけれども、政治活動そして教育内容、職務専念義務違反、さまざまな問題を指摘してきたところであります。
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中根一幸#12
○中根(一)委員 今、話を聞いているだけでも大変なことをやっていたわけですね。これは職務時間中にやっていた可能性も十分、たくさんあるわけです。先ほど少しお話ししましたけれども、ここに出てきた結果ということ自体もまだ調査中、疑わしいわけですよ。もしかすると氷山の一角かもしれないということです。
 その状態の中で、少なくともここに出てきた人たちというのは、明らかにやっていたということがわかる人たちが四千三十六人なんです。しかも、教職員たるものが、先ほどもお話ししていましたけれども、このようにめちゃくちゃなことをやっていて、そのめちゃくちゃなことをやっていた人たちが、訓告にしても、これは文書を通知して、だめでしたね、よくないですよ、こういうふうなことを言って、それでおしまいになってしまうという。こんな生ぬるいことをやってしまったら、これは全国の教職員組合の皆さんも見ているわけで、ああ、こんなものなのかと皆さん思うんじゃないかと思いますよ。それに、北海道の人たちだけじゃなくて、全国の子供たちやその親たちが、こんなもので済まされるのかと思うんじゃないでしょうか。いかがですか、大臣。
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下村博文#13
○下村国務大臣 我々、自民党が野党のときに調査した結果を踏まえれば、これは特に北海道でこのような事例があるのではないか、ほかの四十七都道府県で同様のような状況が必ずしもあるとは考えておりません。
 この北海道の問題を契機として、当時野党自民党で、教育公務員特例法の改正法案を議員立法で衆議院の方に提出をいたしました。
 これは、国家公務員並みに、学校の先生においてもこのようなことについての罰則規定を設けるということでございまして、これは今後、国会の中で、自民党がぜひ新たな議員立法として再提出を考えていただきたいというふうに思います。
 それからもう一つは、教育委員会のあり方においても、今御指摘のように、処分が甘いのではないかというふうな御指摘がございました。
 そもそも教育委員会が、今までもそして現在も、学校現場に対して適切な指導等ができているのかどうかという問題がある中で、抜本的な教育委員会そのものの見直しが今教育再生実行会議の中でも議論されていることでもありますし、また、さきの衆議院選挙で、教育委員会の見直し等について政権公約等で触れている政党もたくさんございます。
 ぜひ、改めて、教育委員会の抜本的な見直しをする中で、あるべき学校現場の正常化に向けた対応を、文部科学省としてもしっかり対処していくということが今求められていることであるというふうに思います。
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中根一幸#14
○中根(一)委員 おっしゃるとおりであり、これをこのままで終わらすわけには私はいかないと思っていますし、当然この処分も私は納得できていません。今後、またこの質問については続けて行っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本題といいますか、大臣のこの間の所信についての御質問をさせていただこうと思います。
 きょうは、初めてということでございますので、できるだけ大局的に物事を質問させていただき、また、その観点からの御検討、御返答をいただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 この間、大臣の所信についてお話を伺いました。大変みなぎる闘志といいますか、教育に対する思い、また、安倍第二次内閣は経済再生とともに教育再生をやるんだ、その先端の重要な大臣としてのお気持ちというのが伝わってきました。特に、この平成二十五年を教育再生の元年にするんだというようなことを最後の方でおっしゃいました。私は、それに大変共感するものでございます。先ほどの質問のように、教員の皆さんがことしは教育を変えるんだという意気込みを感じられる対応をとっていかなければ、結果的にはできないと思ったからでございます。
 まず、大臣は、政治家になる前から大変教育熱心だったというふうに私は伺っております。当然、政治家になっても、大臣になるまで教育一筋で御活躍されてきました。その中で、今大臣がどうしてここまで教育一筋で来られたのかという、最初なので、人となりというものも知りたいなと思ったんです。そのきっかけというんですか、動機というんですか、まずそこのところをお話ししていただきたい。
 そしてもう一つは、教育再生元年にすると言っているわけですから、どうして今まで教育がよくなかったのか、総括が必要だと思うんですね、よいところ、悪いところを含めて。いわゆる戦後教育について、一つの総括を、大臣の考えを、思いを、お話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
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下村博文#15
○下村国務大臣 お答えいたします。
 お話ししたいことはたくさんありますが、時間も相当限られておりますので、二つだけ申し上げたいと思うんです。
 一つは、私が九歳のときに父が交通事故で亡くなりまして、高校に進学するのは経済的に大変厳しい、母子家庭でございましたので、そういうことに直面しました。当時、母から、就職をして定時制高校に行ってほしい、経済的にとても高校までは進学させることはできないという話がありました。
 そのときに、ちょうどあしなが育英会の前身である交通遺児育英会ができることになりまして、この交通遺児育英会と学生支援機構、当時は日本育英会ですが、そのときは日本育英会は給付型の奨学金制度もございました。両方の奨学金を借りたり、あるいは給付を受ければ高校に進学することができるということの中で、その後、大学生になっても、みずから街頭に立って、交通遺児に進学の夢をということで街頭募金に立ったことが何度もあります。
 つまり、経済的なハンディキャップによって高校、大学に進学できないということは、チャンス、可能性を潰すことになる。志と意欲があればどういう経済状況であっても教育環境をきちっとつくるということが、これは政治の責務として必要なことではないかということを、一点、体験の中で感じました。
 もう一つは、大学生のときから私は学習塾を始めておりまして、そのときに来ていた生徒が、本当にもう落ちこぼれの生徒ばかりだったんですね。学校でも相手にされない、場合によっては近所の交番でも名前が載っているような、もう親からも、社会からも、それから学校からもドロップアウトしてしまった子供たちばかりが集まってきた中で、五十人ぐらいで塾をスタートしました。
 しかし、もともと悪い子はいないんですね。そのときそのときの教育環境の中でそうなってしまった。その子供たちに学ぶ意欲を提供することによって、自信を取り戻して、自分もやればできるんだということで意欲、やる気を持って、もちろん非行の子もいましたが、それから立ち直ったということも踏まえて、教育というのは本当に人を変える最大の仕事ではないかという思いの中から、今の閉塞状況の中で、やはり教育が政治の中で大変重要だということをずっと思ってきたという経緯がございます。
 戦後教育の問題点というのは、近代工業化社会を支える人材育成としては、大変我が国は、特に初中教育等は成功したと思います。しかし、その長所が逆に、時代の変化の中で対応できなくなってきている。均一、画一の教育が求められている時代はもう過去の時代であって、これからの二十一世紀は、クリエーティブな、創造的な、また人間的な感性、感覚を持った、そういう教育こそが求められているわけでございますけれども、残念ながら、今の学校教育の中で、あるいは今の学校教育システムそのものが新たな時代に対応する教育になっていないという本質的な問題点がございます。
 これを、新しい時代の中で生き抜くたくましい人材を育成するための教育、これが教育再生でもあると思いますが、そういう新たな大きな制度変換を含めた教育の抜本改革について、ぜひ取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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中根一幸#16
○中根(一)委員 ありがとうございます。
 大臣の幼いころの、お父さんが亡くなったりした、つらい、また大学時代の教育の経験が今の大臣につながっているという、人となりという部分もお話を聞くことができました。
 時間が大変短くなってきまして、いろいろと質問も考えていたんですが、あと八分少々になってきましたが、一応、資料をつくりましたので、その部分の質問をさせていただこうと思っております。
 まず、いじめ問題についてということでございますが、一昨年十月に大津市の中学校の生徒が自殺をしてしまいました。このような自殺というのが、皆さん一生懸命対応はしているんでしょうが、なかなか悲惨な悲しい事件が絶えておりません。
 近年のいじめの発生状況等、現状をどう捉えているか、また昨年十一月に行ったいじめの問題に関する実態把握に係る緊急調査の結果、これも踏まえてどう対応していくのかについて、お伺いいたします。
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義家弘介#17
○義家大臣政務官 お答えいたします。
 毎年度、児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査で、いじめの認知件数について調査しておりますが、おおむね七万件から八万件で推移してまいりました。しかし、委員御指摘のとおり、大津のいじめ事件が社会問題化して以降の去年八月に実施した緊急調査では、四月から五、六カ月の間のいじめの認知件数は十四万四千という形で、突出してふえております。
 これは、過去の傾向も同じですが、いじめ等が社会問題化したときには一気に数がふえる、そして、そうでなくなるとまた数が下火になっていく。
 このような状態を打破するために、まず、文部科学省としては、しっかりとスピード感を持った対応をしていくためのさまざまな通知を発出しているところであります。また、議員立法において、いじめ対策の法制化、問題が起こったとき、それぞれがどのように責任を持って対応するか等々も現在議論させているところです。
 いずれにしましても、どこの学校にもいじめは起こり得る、しかし、そのいじめは絶対に許されないことである。子供たちを加害者にも被害者にも傍観者にもしないための毅然とした教育、そして道徳教育の充実、こういうものが担保されるべきであろうというふうに考えております。
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中根一幸#18
○中根(一)委員 この資料を見て、今、義家政務官がおっしゃっていただいたようなことで見ると、確かに今、非常にふえているように見えるわけなんですけれども、私がちょっと疑問に思ったのは、例えばこのいじめの認知(発生)件数を昭和六十年から見ていくと、この山があるところは、先ほど義家政務官がお話ししていたように、何か事件が起こると、マスコミが取り上げて、いじめの件数が大変ふえるというデータが出ております。今回もそれと同じような形だと思うんですが、これはいじめの認知件数であって、実際のいじめというのは、もっとたくさん、いつでもあるんじゃないか、存在しているんじゃないかなというふうに一つ思えるところがあるんです。
 一枚めくっていただくと、これは昨年十一月に緊急調査して、いじめの認知件数が県ごとに出ております。例えば十一番の埼玉県の千人当たりの認知件数を見ると、一・七人なんですよね。千葉県、下を見ると、二十四・二人と十倍以上多い。一番下をばあっと見て、鹿児島県を見ると、百五十九・五人ということなんですね。
 これは、同じような調査をして、同じ県でこれだけの差があるというのは、アンケートですから限界はあると思いますけれども、これ自体、何かちょっと疑うというか、もっと言えば、先ほどの話によると、何か大きな事件が起きて、マスコミの人とかいろいろ話題になると、学校の先生ももちろん、親もそして社会もみんな、いじめがあるんじゃないかといってアンテナを高くして、だからこそ、このアンケート調査に反映されて、たまたまいじめがわかるということなのかなとも考えられるんですよ。
 そうすると、この二枚目の全国の県ごとに分かれている数値からすると、逆にふえている。たくさん見えている方が、見えているわけですから、いじめというのは初期対応が大事なわけです。それを認知している、例えば鹿児島県でキャンペーンを張っているかどうかわかりませんが、いじめに対するマスコミ的ないろいろなことをやっている、みんながいじめに対してすごく興味を持って関心を抱いているからこそ、これが見つかるという可能性もあるかなと思うんです。
 この点に対してはいかがお考えでしょうか。
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義家弘介#19
○義家大臣政務官 委員御指摘のことは、もっともであろうと思います。私自身の教員経験を通した考え方でいえば、この数が多ければ多いほど、きちっとしたアンテナを張っているということになろうかと思います。
 現在、文部科学省で行うこの種のアンケートのいじめ該当項目について精査しているところでありますが、いずれにしましても、しっかりと早期発見をして、事実を確認した上で解決を図っていく。その先でしか、いじめによる不登校や、あるいは不幸なことに命を落としてしまうという事案を防ぐことはできないというふうに思っておりますので、一部、教育界に流布されている、評価が下がるのでいじめを隠蔽するというような、あのような間違った流布ではなく、しっかりと見つけ、しっかりと対処することが、教育の当たり前の責任なんだというスタンスをしっかりと徹底してまいりたいと思っております。
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中根一幸#20
○中根(一)委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 最後になりますが、いじめを含めたいろいろな自殺者数です。これも資料が皆さんのところに行っていると思いますが、一つは文科省の方の調査、そしてもう一つは警察庁の調査です。この中で一つ言えることは、いじめだけが子供たちが自殺している原因ではないということはこれを見れば一目瞭然なんですが、むしろ、いじめ以外のことで自殺してしまって、とうとい命を落としている方がたくさんいるということがわかると思うんです。
 そのあたりについてどう考えているか、御質問いたします。
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義家弘介#21
○義家大臣政務官 お答えいたします。
 児童生徒の自殺者、これは答弁するだけでも胸が苦しいわけでありますが、毎年三百人以上に上っているという深刻な事態が起こっております。
 まず、自己肯定感、そして、自分は自分一人だけのものではない、連綿と踏襲してきた先祖からの流れの中で今自分がこの時代を生きている。個の教育ではなくて、あなたは歴史に紡がれて今ここに生まれてきたかけがえのない存在なんだ、そういう当たり前の教育というものを子供たちにしていくこと。そして、死んではならない、一緒に困難を乗り越えていこうという寄り添う大人たちの本気さ、それがまさに今問われているんだろうなというふうに思います。
 決して子供たちを孤独にしてはならない、その決意でしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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中根一幸#22
○中根(一)委員 時間が来ましたので終わりにしますが、最後に一点だけ。
 この文科省の方の調査と警察庁の調査、恐らく警察庁の調査が正しいんだと思いますが、余りにも総数についてのばらつきがございます。縦割り行政のところなのかもしれませんが、これは、どちらにしてもお金をかけていることなので、ちゃんと精査するような形の資料のとり方も必要なんじゃないのかなということの意見を述べさせていただいて、質問を終わりにします。
 ありがとうございました。
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松野博一#23
○松野委員長 次に、木原稔君。
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木原稔#24
○木原(稔)委員 自由民主党の木原稔です。どうぞよろしくお願いいたします。
 早速質問に移らせていただきますが、平成二十六年度から使用される、新学習指導要領に基づく、主として高等学校の中学年用の教科書検定が実施されました。けさの新聞各紙に一斉に報道されていたとおりであります。百八十一点が申請をされて、うち百七十八点が合格したというふうに聞いております。
 それぞれ一点一点、全体の説明というのは時間がありませんので、特に、領土問題、また南京事件、またいわゆる慰安婦問題、そして自衛隊について、検定意見や修正状況の概要を御説明願います。
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布村幸彦#25
○布村政府参考人 お答えいたします。
 今年度の教科書検定につきましては、例年どおり、教科用図書検定調査審議会の学術的、専門的な審議に基づいて、検定意見を付し、必要な修正を行った教科書が合格したものでございます。
 先生御指摘の一つ目、領土問題につきましては、我が国の領有権につきまして誤解するおそれがある記述、具体的には、日本固有の領土であるということがしっかり書いていないもの、あるいは竹島と尖閣諸島の問題を同列の領土問題として扱っているような記述には、検定意見を付し、修正を求めたところでございます。
 二つ目の南京事件に関しましては、南京事件に関する犠牲者数に、学説上、幅広い数字的な諸説があるということが理解できない記述につきましては、検定意見を付し、修正を求めたところでございます。
 三点目のいわゆる慰安婦の問題に関しましては、日本政府と韓国政府などの国家間の賠償問題が解決済みであることを十分に理解できないという記述に対しましては、検定意見を付し、修正を求めたところでございます。
 それから、自衛隊に関しましては、自衛隊の性格あるいは自衛隊の行っている海外を含めた活動につきまして、その評価などで誤解するおそれがある記述につきましては、検定意見を付して、修正を求めたというところでございます。
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木原稔#26
○木原(稔)委員 全体としてですけれども、修正を検定意見をつけてきちっとできているものもあれば、まだまだ不十分な部分が見受けられるなというのが私の感想であります。
 まだこれから全てチェックをしなきゃいけないなと思っていますが、例えば、一点だけ申し上げておきますと、修正前の実教出版の日本史Aというものですが、これは記述を申し上げますと、南京城内占領前後の数週間で、少なくとも十数万人が殺害されましたと断定的に書いてあったものが、今回の修正を受けて、修正後の文を読みますと、南京城内外占領後の数週間で、多くの市民や武器を捨てた兵士などが殺害されました。犠牲者については、約二十万人や十数万人、またそれ以下などの諸説があります。上海から南京までの日本軍進路での虐殺行為も、多数発生しています。中国南京市の記念館では、三十万人以上が犠牲になったと表示されていますというふうに、むしろ修正後の方が悪くなっているような記述も見受けられて、驚いた部分もありました。
 そういったことも含めて、まだこれから考え直さなきゃいけないところはあるんですが、自民党が野党時代に教育再生実行本部を立ち上げて、解散直後の平成二十四年十一月二十日に中間取りまとめを行っております。
 教科書検定については、教科書検定基準につき文部科学大臣が各教科書共通で記載すべき事柄を具体的に定める方式に改める、そして複数の説がある事項について記述する際は、多数説、少数説を明記する、そして数値、特に歴史的事項について複数説がある際は、その根拠について明記する、さらに教科書検定基準におけるいわゆる近隣諸国条項に関しては見直すということを、自民党の教育再生実行本部の中で中間取りまとめをしております。
 そのことに関して、これは自民党の政権公約、J—ファイルの中にも書かれていると思いますが、下村大臣の所見をお願いいたします。
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下村博文#27
○下村国務大臣 御指摘のように、昨年、安倍総裁が誕生した後、十月から自民党において教育再生実行本部が立ち上がり、私が本部長となりました。また、今御指摘の教科書検定・採択改革分科会は、松野委員長に当時この座長をしていただいて取りまとめをしたところでございます。
 歴史には光もあれば影もある中で、特に近現代史においては、影の部分を強調することによって自虐的なトーンになっている教科書が多いのではないかということが、当時、自民党の中で議論としてございました。
 改めて、教育基本法の改正、新しい教育基本法、それから新学習指導要領、本当にその趣旨を踏まえた教科書検定、採択がされているのであろうかという中でのこの分科会の提言でもございます。
 今後、教科書検定について、このような指摘も踏まえまして、改めて教科書検定制度の現状とその課題を整理し、そして一つ一つ見直しを行いながら、もちろん影の部分も歴史上事実の部分は事実として記述をする中で、一方で光の部分、子供たちに対しても我が国の歴史に対して誇りと自信も持ってもらえるような、そういう部分も含めて、全体的に教科書検定基準についてどのような形があるべきかということについて、これから検討してまいります。
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木原稔#28
○木原(稔)委員 今の大臣が本部長を務めていただいた教育再生実行本部と、そして松野委員長が座長を務めた採択改革分科会でございますから、責任を持って、政権与党になった自民党、そして、与党でございますから、これについては今後も深くかかわらせていただきたい、私もそれの応援をしていきたいと思っております。
 それから、教科書採択の問題なんですけれども、沖縄県八重山地区の話をさせていただきます。
 御承知のとおり、公民の教科書の採択が一本化できなかったわけですが、義家政務官には、迅速に竹富町にお入りいただいて、教育委員会を指導していただいたことは高く評価をさせていただいております。
 その際、新年度に向けて、正しい教科書、新しい教科書を採択するように求めましたね。そして、その返事としては、今月中に竹富町教育委員会を開いて対応を協議して、一定の方針を示すということだったと思います。もうやがて新年度がやってまいりますが、その新年度の教科書は一体どうなるのでしょうか。
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義家弘介#29
○義家大臣政務官 お答えいたします。
 大臣の指示で、三月一日、石垣の竹富町の教育委員会に行き、そして那覇に移りまして沖縄県の教育委員会に行き、現在違法状態になっている教科書無償措置法、そして教科書の発行に関する臨時措置法、これをしっかり合法な形として、子供たちに安心して教科書が無償配付されるような状況にしてほしいという強い指導を行ってきたところであります。
 例えば、竹富町は、学校が九校で社会科の先生が九人しかおりません。また、与那国は二校で二人、石垣が九校で十六人の先生方がいますが、そもそも共同採択地区というのは何のためにあるかといえば、その一つのところでは、調査員、教科書を研究する人もなかなか郡部だと捻出しづらいという中で、あるいは、進学先が隣接する市の高校である、同じ教材を使った方がいいだろう、さまざまな状況を踏まえて共同採択地区というものを設置しているわけですが、竹富町のみがその決定に従わず、結果として、発行法違反、そして教科書無償措置法で教科書が保障されないという状況になっております。
 この問題の問題性について、丁寧に丁寧にお伝えしてまいりました。現在は、沖縄県を通しながら、竹富町において対応を検討しているところですが、三月三十一日、つまり四月一日、新年度になったらまた別の段階に入っていくだろう、その別の段階の前に、きちっとした責任ある教育行政としての判断をしていただきたいと、引き続き指導してまいりたいと思っております。
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