安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 志位和夫議員にお答えいたします。
 大震災からの復興施策についてお尋ねがありました。
 復興の目標は、被災者の暮らしが再建されることです。被災地や被災者に寄り添い、生活の再建を支援してまいります。
 お尋ねの国民健康保険、介護保険等の窓口負担及び保険料の減免措置については、平成二十四年十月以降も、保険者の判断により実施が可能であり、財政負担が著しい場合には、減免額の十分の八以内を国が支援する措置を講じています。平成二十五年度においても、引き続き支援していく考えです。
 さらに、復興事業については、現場の実情に柔軟に対応できるように、復興交付金を創設し、その運用の改善を図ってきたところであります。関連する制度も活用し、現場に合った支援をしてまいります。
 TPPに関する日米共同声明についてのお尋ねがありました。
 さきの日米首脳会談では、オバマ大統領との間で、日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品といった二国間貿易上のセンシティビティーが両国にあること、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであること、TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することは求められていないことの三点を明示的に確認し、日米の共同声明を発出いたしました。
 これを踏まえ、私は、TPPでは、聖域なき関税撤廃が前提とされるものではないとの認識に至ったものであります。御指摘は当たりません。
 自民党が総選挙で掲げたTPPに関する五項目についてお尋ねがありました。
 さきの日米首脳会談では、TPPについては、その意義やそれぞれの国内事情も含めてじっくりと議論し、私から、さきの衆議院選挙で、聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPP交渉参加に反対するという公約を掲げ、また、自民党は、それ以外にも五つの判断基準を示し、政権に復帰したということをオバマ大統領に説明いたしました。
 なお、その際、私から、五項目の内容を具体的にオバマ大統領にお伝えしました。
 オバマ大統領との具体的なやりとりに関しては、米側との関係もあり、明らかにすることは差し控えますが、いずれにせよ、政府としては、TPPについては、国益にかなう最善の道を求めてまいります。
 TPP交渉参加を断念すべきとのお尋ねがありました。
 我々が選挙でお約束をしたことは、たがえてはならないと考えております。
 政府としては、TPPについては、今般の首脳会談で私自身が得た認識も踏まえ、国益にかなう最善の道を求めてまいります。
 交渉に参加するかどうかということについては、党内や米国との協議も踏まえて、私が最終的に判断をいたします。
 内部留保の活用による賃上げについてお尋ねがありました。
 従業員の報酬の引き上げを早期に実現すべく、先般、私自身、可能な限り報酬の引き上げを行ってほしいと産業界に直接要請しました。既に、この方針に御賛同をいただき、従業員の報酬引き上げを宣言する企業も次々とあらわれています。
 賃金等の労働条件については、各企業の経営状況や経済情勢等を踏まえて、労使が話し合って決定されるものです。政府の要請も踏まえ、労使間で真摯な話し合いが行われることを期待しています。
 政府としては、三本の矢で経済成長をなし遂げ、利益を従業員に還元する企業を税制で応援するなどにより、頑張る人たちの手取りをふやすことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 正社員化の流れをつくるための取り組みについてのお尋ねがありました。
 平成二十四年の労働経済白書においては、日本の家計消費を押し下げている要因に所得の低下があり、この所得の低下の要因として、労働者に占める非正規雇用労働者の比率の上昇とともに、正規雇用労働者の年収の減少があると分析しています。
 このため、政府としては、労働者の正規雇用化や処遇の改善に向けた取り組み等を行う事業主に対する支援を進めるとともに、イノベーションや規制改革など成長戦略に取り組むことにより、経済成長をなし遂げ、労働者全体の雇用と賃金の増大を目指してまいります。
 なお、自由民主党政権においては、経済産業構造の変化に応じて、必要な労働分野の改革を行ってきたところであります。
 最低賃金の引き上げについてのお尋ねがありました。
 最低賃金を引き上げていく環境整備のためにも、成長戦略により、企業の収益を向上させ、それが雇用の拡大や賃金の上昇をもたらすような好循環を生み出してまいります。
 こうした取り組みとあわせて、最低賃金については、中小企業への支援を工夫しつつ、労使と丁寧に調整しながら、その引き上げに向けて努力を進めてまいります。
 賃上げ目標についてお尋ねがありました。
 先ほど申し上げたとおり、賃金等の労働条件については、各企業の経営状況や経済情勢等を踏まえて、労使が話し合って決定されるものであります。政府の要請も踏まえ、労使間で真摯な話し合いが行われることを期待しております。
 政府としては、三本の矢で経済成長をなし遂げ、利益を従業員に還元する企業を税制で応援するなどにより、頑張る人たちの手取りをふやすことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 施政方針演説における、消費税の扱いについてのお尋ねがありました。
 施政方針演説においては、今国会における審議も念頭に、東日本大震災からの復興や成長戦略など、私の内閣として当面目指すべき施策について、重点的に御説明させていただいたものであります。
 自民、公明、民主の三党で合意し、法律を成立させた今般の一体改革において、消費税の引き上げは、増大する社会保障の持続性と安心の確保、国の信認維持のために必要なものです。
 国会等の場において、こうした考えをお示しさせていただいており、議論を避けているとの御指摘は当たりません。
 社会保障・税一体改革の目的についてお尋ねがありました。
 消費税の引き上げを含む社会保障・税一体改革は、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から取り組む改革であり、引き上げ分は、全額社会保障に充てることとしております。
 社会保障改革については、今後、改革推進法に基づき、国民会議での議論を深めるなど、そのさらなる具体化に向けて検討を進めてまいります。
 また、生活保護については、受給されていない方との均衡も考慮しつつ、必要な適正化を図ることとしています。
 なお、御指摘の大都市圏環状道路及び国際コンテナ戦略港湾は、大都市の機能強化に資するとともに、産業活動を支えるものであり、これらは必要なインフラ整備と考えております。
 消費税と家計負担増を含む経済の関係についてのお尋ねがありました。
 今般の一体改革による消費税率引き上げは、増大する社会保障の持続性と安心の確保、国の信認維持のために行うものであります。
 法律で来年四月に引き上げることが決まっておりますが、機械的に何が何でも引き上げるということではなくて、一体改革の目的に沿って、税収を確保できることが重要であります。
 例えば、強いデフレが続いて、消費税率を引き上げても逆に減収するようになるのであれば、意味がありません。
 本年秋に、附則第十八条にのっとって、名目及び実質の経済成長率等、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案して判断していくことになります。
 いずれにしても、三本の矢で、長引くデフレから脱却し、日本経済を全力で再生させてまいります。
 東電福島原発事故の原因究明と新安全基準の関係についてお尋ねがありました。
 東京電力による国会事故調査委員会への誤った説明については、東京電力が、先般、第三者検証委員会を設置して、検証が行われています。
 現在行われている安全基準の策定については、原子力規制委員会において、各種の事故調査でこれまでに明らかとなった情報を踏まえ、専門的知見に基づき、最大限取り組んでいるところであります。
 原子力発電所の地震、津波に関する新安全基準についてお尋ねがありました。
 原子力発電所の地震、津波に関する新安全基準については、原子力規制委員会の検討チームで、専門家を交えた検討が行われています。
 その検討では、東日本大震災で得られた地震、津波に関する知見を初め、最新の科学的知見を踏まえて、より厳格に地震、津波に関する安全性が評価されるよう、検討が行われていると認識しております。
 原発における過酷事故の想定と世界最高の安全の関係についてのお尋ねがありました。
 原子力規制委員会において、事故の検証等も踏まえ、過酷事故も踏まえ、あらゆる事態を想定した原子力発電所の安全に関する新基準について、現在検討が行われています。
 その際には、海外の規制基準を確認しながら、世界最高レベルの安全水準の基準となるよう検討が進められており、これらは矛盾するものではありません。
 安全基準と原発再稼働についてのお尋ねがありました。
 原子力発電所については、東京電力福島第一原発事故の反省に立ち、妥協することなく、たゆまぬ安全性、信頼性を高める安全規制、安全文化をつくり上げていくため、全力を挙げてまいります。
 その安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、安全と認められない限り、原発の再稼働はありません。
 一方、安全と認められた場合には、その判断を尊重し、再稼働を進めます。
 普天間飛行場の移設など、沖縄における基地負担の問題についてのお尋ねがありました。
 国土面積の約〇・六%しかない沖縄県内に全国の約七四%の在日米軍専用施設・区域が依然として集中しており、また、このような状況について、引き続き厳しい声があることは承知をしております。
 政府としては、このような沖縄の基地負担の現状を軽減することが、最優先で取り組むべき課題であると認識しています。
 現行の米軍再編については、普天間飛行場に所在する空中給油機の県外移駐、嘉手納以南の土地の返還を初めとする施設面積の縮小、在沖海兵隊九千人とその家族の国外への移転など、着実に負担軽減を図るものとなっています。
 F22戦闘機については、暫定的な展開であり、恒久的な機数増等を伴わず、また、オスプレイについては、老朽化したヘリコプターの更新であり、機数の増加などは伴いません。
 在日米軍再編については、現行の日米合意に従って、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減に全力で取り組んでまいります。
 特に、普天間飛行場の固定化は、あってはなりません。沖縄の方々の声によく耳を傾け、信頼関係を構築しながら、普天間飛行場の移設及び嘉手納以南の土地の返還計画を早期に進めてまいります。(拍手)
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発言情報

speech_id: 118305254X01020130305_016

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2013-03-05

院: 衆議院

会議名: 本会議