生方幸夫の発言 (本会議)
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○生方幸夫君 民主党の生方幸夫です。
ただいま議題となりました消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律案につきまして、民主党・無所属クラブを代表して質問いたします。(拍手)
平成十八年、消費者契約法の一部を改正する法律案の附帯決議などで、消費者被害の救済を講じる制度の検討が国会の意思として示されています。
民主党は、平成二十一年三月、政府に先駆けて、平成十八年の附帯決議で示した国会の意思を、消費者団体訴訟法案として提出をいたしました。
その内容は、消費者が悪質な商法により被害に遭いながら泣き寝入りしている状況を解決するために、適格消費者団体による差しとめ請求権に加えて、事業者が違法に得た利益を事業者から剥奪し、消費者の被害を迅速に回復するため、消費者団体が消費者にかわって損害賠償請求を行う制度をつくるというものでした。
成立には至りませんでしたが、消費者庁及び消費者委員会設置法の附則で今後の検討課題となり、民主党政権下においても、本法案を検討してまいりました。
まず、本法案の目的についてお伺いをいたします。
本法案は、消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害について、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差により消費者がみずからその回復を図ることには困難を伴う場合があることに鑑み、その財産的被害を集団的に回復するため、特定適格消費者団体が被害回復裁判手続を追行することができることとすることにより、消費者の利益の擁護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的といたしております。
国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することとは、具体的にどういうことか。特に、国民経済の健全な発展という規定をあえて入れた理由をお伺い申し上げます。
消費者被害の現状についてお伺いいたします。
悪質な事業者により消費者が被害に遭う事案はどのようなものが多いか、また、平均して一件当たりの被害額はどれぐらいか、政府として消費者被害による経済的な損失規模をどのぐらいと推定しているのか、お答えください。
経済に与える影響について、経済産業大臣と消費者担当大臣それぞれにお伺いをいたします。
悪徳な事業者が消費者に被害を与えることにより、健全な市場経済に対しても悪い影響を与えていると考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。
また、本法案の施行により、消費者被害の予防的効果もあると考えますが、あわせて御見解をお伺いいたします。
本法案の提出に当たって、経済界などから、濫訴の可能性や経済活動の阻害、企業活動を萎縮させる影響などの懸念の声があり、意見や要望、緊急提言などが出されております。
民主党政権下でも、丁寧な検討を行い、パブリックコメントを二回行い、御理解いただくために、個別に説明する等の対応を行ってまいりました。
本法案は、悪徳な事業者が違法に消費者から集めた利益を消費者に返すものであり、そのような違法な業者を市場から排除することで、消費者が安心して選択、判断、消費し、適正な市場となって、経済活動も活発になると考えますが、両大臣の御見解をお伺いいたします。
対象となる請求についてお伺いいたします。
消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害について請求を行う、少額多数の被害事案を対象とするもので、いわゆる拡大損害、逸失利益、人身損害、慰謝料を除いた損害に限定しており、個別性が高い事案は対象から外されております。したがって、対象となる事案は限定的だと考えられます。
消費者安全法に基づく年次報告に見る消費者被害の実態と、本法案で対象となる消費者被害とを照らし合わせて、この法案では救済できない事案が多くあることをどうお考えでしょうか。また、本法案で対象から外された被害者をどのように救済するお考えでしょうか。お答えください。
今後、消費者被害の動向を見て、対象となる範囲について、検証し、見直すなどの考えがあるかどうか、お伺いをいたします。
適用時期についてお伺いいたします。
本法案では、施行前に締結した消費者契約に関する請求には適用されないとし、適用時期が後退いたしましたが、遡及しないという判断をした理由を御説明ください。また、その影響についてどうお考えか、お答えください。
遡及しないとしたことで、同一の事案が施行前後にわたり発生している事案においては、本制度の利用の可否について差異が生じます。同一同種の事案でありながら施行前であることから救済されない消費者被害についても、十分な手当てがなされ、救済されるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
被害回復裁判手続を追行する主体となる特定適格消費者団体についてお伺いをいたします。
現在、適格消費者団体は全国に十一団体あります。その中から新たに、厳しい要件を満たす特定適格消費者団体を認定することとなりますが、要件を満たす団体はどのくらいになると想定されていますか。また、新たな訴訟制度を導入し、運用する上で、必要と思われる団体数は何団体ぐらいだとお考えでしょうか。具体的にお答えください。
特定適格消費者団体の負担についてお伺いをいたします。
特定適格消費者団体が、二段階目の手続として、対象債権を有する消費者に対し、書面または電磁的方法で個別に通知し、インターネット等で公告する義務がかかり、その費用は特定適格消費者団体の負担となります。また、消費者被害の回復の強制執行を確保するために、対象債権の総額の範囲で仮差し押さえの申し立てができるようになっており、その際、担保を立てる必要が出てくると思われます。
本制度の運用に際しては、特定適格消費者団体にかなりの負担をお願いすることとなります。施行する政府として、特定適格消費者団体を支援することが必要です。財政措置を含めた支援体制が本制度のためには欠かせないと考えますが、いかがでしょうか。
現に消費者被害が起きている中、本法案の成立、施行を急ぐ必要があります。施行期日を、二年ではなく、三年とした理由をお答えください。また、見直し規定を五年とした理由もお答えください。
最後に、消費者被害に遭いながら誰にも相談していない方は約四割に上っています。相談しなかった理由としては、半数以上の方が、相談しても仕方ないと思ったということを挙げております。被害が救済されず、泣き寝入りをしている状態です。
家計消費は、経済全体の約六割を占めております。消費者自身が、必要な情報を集めて、みずから考え、被害に遭わない賢い消費者となることは重要です。
本法案は、消費者の利益や財産を守るだけではなく、日本の経済活動の発展に寄与するものであり、ビジネスと消費者がウイン・ウインの関係を構築できるものであることをしっかりと審議の中で示し、早期成立を強く望み、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣森まさこ君登壇〕