泉健太の発言 (本会議)
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○泉健太君(続) 民主主義の土台である選挙の定数に関する法案がこのような強硬な手法で採決されようとしていることに強い危機感を持ち、冒頭抗議をいたしたいと思います。
この法案は、昨年の秋、一旦は三党で合意されたものであります。
しかし、以前から懸念されていた一連の違憲訴訟において、ことしに入り、非常に重たい見解が示されました。札幌高裁、平成二十三年大法廷判決の説示に沿った改正とは質的に異なる、福岡高裁、十分なものとは言えないことは明らか、広島高裁岡山支部、投票価値の格差是正のための立法措置を行ったとは言いがたい。
つまるところ、本法律案が成立したとしても、なお違憲と判断される可能性が高いことが判明したのです。
今回の〇増五減案、緊急是正法では、一人別枠方式を廃止したとしながらも、事実上その定数配分を維持したまま、それを基礎として、選挙区間が二倍未満になるよう、必要最小限の改定にとどめています。結果、国勢調査では二倍未満をクリアしているものの、住民基本台帳では、この区割りと〇増五減では既に二倍を超えているという状態なのは、議場の皆様もおわかりのことかと思います。
だからこそ、我々民主党は、この司法の見解を無視した違憲状態継続法案のみを採決させる行為は、立法府がみずから違憲法案を立法しかねない、立法府の権威を大きくおとしめてしまいかねないと主張してきたのであります。そして、民主、自民、公明の昨年十一月の三党合意に従って、格差是正を含めた大幅な定数削減を進めるべき、それを主導する責任は、政権交代以降は、特に自民、公明にあると主張してきたのであります。
衆議院議員の定数削減については、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、次期通常国会終了までに結論を得た上で必要な法改正を行うものとする、これが、昨年十一月の民自公の三党合意文です。
なぜこの合意があるのか。これは、来るべき少子高齢社会に対応するための社会保障財源として消費税率を引き上げる、そのことに取り組んだ政党が、国民に痛みをお願いする以上、政治の側も身を切るという姿勢を示すと、与野党を超えて合意したからであります。
私たち民主党は、今は少数野党です。しかし、たとえ政権交代があっても、公党間の合意は合意。与党あるいは野党が逆転をしても、約束した定数削減を実現するのが筋ではないでしょうか。私は、自民党が約束をほごにする政党だとは思いたくはありません。
私は、三党合意を信じ、自民党の良識を信じ、今国会に挑みました。衆議院倫理選挙特別委員会の野党筆頭理事として、ネット選挙法、成年被後見者選挙権回復法など、審議には積極的に応じ、定数削減の……(発言する者あり)うそではありません、定数削減の充実審議を望んでまいりました。与党の平沢勝栄筆頭理事も、〇増五減は緊急課題、その後は定数削減、私も賛成だ、これは絶対にやらなきゃいけない、民主党案も各党案もぜひ提出して委員会の場で議論しましょうと、何度もおっしゃられておりました。
しかし、我が党細野幹事長や政治改革推進本部岡田本部長からの定数削減の要求はのれんに腕押し、委員会の場でも、〇増五減法案が強行採決された後は、ナシのつぶてになってしまいました。
そればかりか、定数削減に関する与党案すら、本日に至るまで提出されていないじゃないですか。民主党が提出した、小選挙区三十、比例区五十、計八十の定数削減案も、そして維新が提出した法案も、我々が再三再四審議入りを要求したにもかかわらず、議論する場すら与えられることなく、会期末を迎えようとしています。
まさに、信じられない、与党による〇増五減法案の食い逃げとなってしまいました。定数削減の約束のほごであります。情けなく、とても情けなく、自民党はやはり公党間の約束は守る政党であってほしい、三党合意を守る政党であってほしい、国民との約束の定数削減は実施する政党であってほしい、おごることなく、ぜひ、言ったことを守る政党であってほしいと願うものであります。
本法律案は、衆議院においても強行採決、参議院においても、とうとう正常な状態で審議されませんでした。
与党は、本院で三分の二以上の多数を持つことをいいことに、初めから再議決ありきで、委員会付託から採決まで一方的かつ独善的な姿勢をとり続けました。野党が多数を握る参議院においても、みんなの党提出の法案の委員会付託に強硬に反対をされ、与党でありながら理事会をボイコットするなど、無責任な対応に終始しました。参議院が本法案を議決できなかった原因は、こうした与党の無責任な、残念な態度にあります。
自民党に言いたい。たった〇増五減の、たった〇増五減の法案にきゅうきゅうとし、本来行うべき定数削減と選挙制度改革に対して、なぜ主導権を発揮しないのでしょうか。(発言する者あり)