前田武志の発言 (国土交通委員会)
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○前田武志君 千三百。これはいろんな施設等も含めてで、多分住宅というのはそのうちの三百五十兆円とかそのぐらいだと、三百いっているんでしょうかな、三百兆円前後だろうと、こういうふうに聞いております。
今からもうかなり前なんですけれども、五、六年前でしょうか、リチャード・クーさんという、これは野村総研のなかなか有名な方ですが、この方が一遍お話しに来られまして、いや、実は日本の住宅のストックの現在価値は、そのとき約五千万戸という住宅を対象にしておられましたが、現在価値が二百三十兆円だと言うんですね。それを節々、五年なり十年ごとに水回りを改修するだとか断熱を施すだとか、いろんな改修を加えていくと住宅の寿命が延びて、そして流通もちゃんとセットでやっていきますと、日本のこの二百三十兆円、当時の価値が九百兆円になると、こう言われるわけですよ。だから、そのとき言われたのが、日本の住宅というのは、平均するとその当時、二十五年の寿命だと、二十五年たつと産業廃棄物になるんだと。
アメリカという例を出したのは、アメリカも大体木造住宅が多いんですよね、もちろんマンション等も多いでしょうが。そのぐらいの寿命というのは当然確保できるわけです、丁寧な維持管理、修繕をやっていけば。私は大和でございまして、法隆寺は千四百年でございますから、木の文化というのはそういうものであります。
それは余談として、日本の場合には流通が伴わないものですから、すばらしい住宅地に宅地を取得して、自分の思いのこもった住宅を建てて、そして子育てをやって、やがて子供が卒業してまたどこか都会に出ていく。そして、定年を迎えて、熟年夫婦が子育てをやったこのすばらしい庭付きの二階建ての家で、まあメンテナンス大変ねと言いながら草抜きで追われている、二階は子供たちの思い出グッズがいっぱい詰まった部屋があって、夫婦はせいぜいリビングルームと寝室だけで過ごしておると。ローンを払い終えたんだけれども、全然これは土地の底値の値段しかないし、やがて産業廃棄物になると。
こういうことじゃ町の再生なんていうのはあり得ないわけで、ということは、何を言いたいかというと、そこはしっかりとしたメンテナンスと流通というものが伴っていかなければならないと思うんですね。流通というのは何かというと、そういう子育てに最も適した住宅地なんていうのは、それまでその市にとっては、働き盛りの活力のある人たちが集って、子供もいて、購買力もあって、税金も落としてくれてと、その町が今やゴーストタウンに近くなって、むしろ負担の方が大きくなっている。
現実に、私の地元のことを言うのもなんなんですが、奈良県なんていうのはまさしくそういう形で人口七十万台から百四十万台まで発展した。一人当たりの生産額といいますか、所得、相当高かったんですが、今や、高齢化したものですから、今言ったようなプロセスを経て一人当たりの所得というのは物すごく落ちてしまっているんですね。
だから、これは全国似たようなケースであって、やはり町の再生というものはもう喫緊の課題。恐らく、団塊の世代が活力を持っている時代に何とか、地方都市の再生、コンパクト化、そして省エネ化、耐震化、ここは公共でバックアップできるわけですから、そういったことを是非やっていただきたいなと思うわけでございます。
ということで、とにかくそういう住宅地に子育て世代がまた戻ってくるような、これは世代循環ですから、流通になってまいります。広くとらえると、その流通の先端みたいなものをこの不特事業というものは担い得る要素を持っているのではないかという期待も掛けるわけですね。そんな意味において、不特法と流通、ストックの改修、価値向上、流通等について、どのように関連付けてお考えか、お答えをください。