桝屋敬悟の発言 (国民生活・経済・社会保障に関する調査会)
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○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働副大臣の桝屋敬悟でございます。
まず、社会保障全般に関する現状と課題について御説明させていただき、次に個別の取組状況と課題、今後の方向性について御説明をさせていただきます。
厚生労働省の資料、クリップでとじてございます、資料一から順次御説明を申し上げます。
資料一の一ページ、二ページは人口の推移についての資料でございます。我が国は今後一層少子高齢化が進行していくことが見込まれております。資料の三ページでございますが、急速に進行する高齢化に対して日本の社会保障給付費は増加を続け、現在では百兆円を超えております。四ページはその内訳でございます。給付は年金が五割、医療が三割を占めているわけでございます。五ページは国際比較でございます。実は、対GDP比でいえば、日本の社会保障給付費は先進諸国の中ではそれほど大きな規模ではありません。高齢化が急速に進展している中、社会保障が適切な規模になっているか、改めて考える必要があると考えております。
しかしながら、六ページにあるとおり、社会保障給付費は今後も増加を続け、二〇二五年には百五十兆円近くにまで増加することが推計されております。また、七ページの国の一般会計における社会保障関係費を見ても、その金額は一貫して増加を続けております。これは主として高齢化が要因でございまして、構造的な問題となっているわけでございます。
このような状況に対応するため、八ページでございますが、以前の自公政権下でも社会保障改革の議論が行われ、社会保障国民会議や安全社会実現会議を内閣総理大臣の下で開催しました。その報告書では、社会保障の機能強化のための改革の必要性や内容、消費税を含む税制改革の必要性について言及がなされ、その後、九ページでありますが、政権が民主党に移ってからも、民主党、自民党、公明党三党の合意の下に社会保障・税一体改革が進められ、関連法案が成立するに至りました。後ほど述べます社会保障制度改革国民会議も始まっており、今後、改革の具体化に向けた取組を更に進めていく必要がございます。
資料の十ページは社会保障改革の全体像でございます。今後の我が国では、少子高齢化が進展する中で、安定財源を確保しながら持続可能な社会保障制度を構築するとともに、給付は高齢世代が中心、負担は現役世代が中心という現在の制度を見直し、日本の活力の維持のためにも、現役世代も含めた全ての人がより受益を実感できる制度を構築する必要があります。
社会保障の安定財源の確保のため消費税を五%引き上げますが、資料の十一ページでございます、消費税収の使い道については、一%は社会保障の充実に、四%は社会保障の安定化に使うこととしております。
資料の十二ページでございます。既に成立した一体改革関連法の一覧でございます。このうち、社会保障制度改革推進法につきましては、十三ページにその具体的な内容がございます。この法律で設置されることとなりました社会保障制度改革国民会議については、十四ページ、十五ページに概要がございます。昨年十一月から開催されておりまして、これまでに三回開催されております。三党間の協議も並行して行い、その状況も踏まえつつ、まだ具体的な内容が固まっていない医療・介護分野を始め、各分野について国民会議の場で議論をしていただき、改革の更なる具体化に向けて取組を進めていきます。
資料の十六ページでございますが、社会保障は、現役、老後の安心を実現し、産業の拡大や雇用の創出につながることで地域経済社会に活性化などの効果をもたらします。安心の地域社会と経済成長の好循環を実現するのが社会保障でありまして、この観点からも持続可能なものとしていくことが重要であるということを付け加えさせていただきます。
それでは、医療、介護、年金の各分野の現在の取組状況と今後の課題について、順番に御説明をしていきたいと思います。
まず、医療分野における現在の取組状況と課題、今後の方向性について申し上げます。
社会保障・税一体改革において、病院、病床機能の分化、連携とその機能に応じた医療資源の適切な投入による入院医療の強化、在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築を一体的に推進し、どこに住んでいてもその人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を目指しております。このため、医療と介護分野が相互に連携して改革を進めることが重要でございます。
十七ページには、医療分野の課題を一覧にしております。
一つ目の課題は、健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見であります。
資料の十八ページでございますが、健康増進については、第二次健康日本21やがん対策推進基本計画に基づき、健康寿命の延伸やがん検診の受診率向上などの取組を進めてまいります。また、第二期医療費適正化計画に基づき、特定健診、保健指導の更なる推進による生活習慣病の予防と社会保障・税一体改革に沿った機能分化、連携や在宅医療、地域ケアの推進による平均在院日数の縮減を行い、更なる医療費の適正化を推進することが必要であると考えております。
二つ目の課題は、医療サービスの提供体制の制度改革です。
このうち、十九ページでございますが、機能強化の面では、病院、病床機能の分化、強化と在宅医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医療機関から都道府県への病床機能の報告制度を設け、地域ごとのビジョンを策定することを通じて、病床機能の分化、連携を進めるとともに、医療計画や報酬、予算面から包括的に在宅医療の計画的整備を進めてまいります。
二十ページの人材確保の面では、医師確保対策やチーム医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医学部入学定員の増員や地域医療支援センターの拡充、地域医療再生基金の活用など、地域の状況に応じた取組を進めるとともに、看護師等の業務範囲の実質的な拡大を図り、効率的で質の高いチーム医療を実現することに努めてまいります。
これらの制度改正を実現するため、今後、医療法等の改正法案を提出すべく検討を進めているところでございます。
三つ目の課題は、医療保険の財政基盤の安定化等でございます。資料の二十一、二十二ページを御覧いただきたいと思います。
財政基盤が構造的に弱い市町村国保については、平成二十四年、国保法改正で財政基盤強化策の恒久化と財政運営の都道府県単位化が行われました。まずはこの改正法に基づく措置を円滑に実施し、あわせて、市町村国保の低所得者に対する財政支援の強化をできる限り早期に実施することが必要であると考えております。また、協会けんぽにつきましては、平成二十二年度から二十四年度まで財政支援のための特例措置を講じてまいりましたが、これを平成二十六年度まで二か年度延長いたします。その他、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化や高額療養費の拡充、難病対策についても引き続き検討してまいります。
四つ目の課題は、個人の尊厳と患者の意思がより尊重される医療の確保であります。二十三ページでございます。
疾病を抱えても自分らしい生活を続けられる環境整備のため、在宅医療や地域包括ケアを推進するとともに、国民の死生観に深くかかわる終末期医療の在り方について、国民的議論を喚起しつつ、丁寧に対応していくことが必要と考えます。
五つ目の課題は、後期高齢者医療制度でございます。二十四ページでございます。
後期高齢者医療制度は、制度施行から五年目に入り、制度は定着しつつあると認識しております。しかし、高齢化に伴う医療費の増大が見込まれる中、高齢者医療を安心して支えるため、支援金、保険料、公費負担の在り方などについて更に検討していく必要があると考えます。検討に当たっては、社会保障制度改革推進法の規定や三党協議の状況を踏まえ、社会保障制度改革国民会議の議論等を伺いながら対応してまいりたいと思います。
医療分野に関する課題と検討の方向性については以上のとおりでございます。
次に、介護分野について御説明申し上げます。
資料の二十六ページを御覧いただきたいと思います。介護保険制度については、介護サービスの提供体制の整備を行うとともに、介護保険制度を持続可能なものにすることが喫緊の課題でございます。
資料の二十七ページでございますが、地域包括ケアシステムの構築に向け、第一に、できる限り在宅での生活が継続できるよう、昨年の法改正等での取組を着実に普及、拡充し、介護サービス提供体制を充実していく必要があります。第二に、増加する認知症の人が地域での生活を継続していくため、認知症施策推進五か年計画に基づいて認知症施策を進めていく必要がございます。第三に、介護に必要な労働力を確保するため、一体改革の中で必要な財源を確保し、介護職員の処遇の更なる改善に取り組むとともに、キャリアパスの確立に向けた取組を進める必要があります。
次に、資料の二十八ページでございますが、介護保険制度の持続可能性の確保に向けて、第一に、介護給付費が増加していく中、介護保険制度を持続可能なものにするためには、介護給付の重点化、効率化を実施することが必要です。第二に、増大する介護費用を世代間、世代内で公平に負担する観点からの制度的対応が必要となります。
なお、介護保険制度の最後の部分でございますが、資料はございませんが、介護保険制度の改革を行うに当たりましては、制度改革の時期にも留意して進めていくことが必要であると考えております。介護保険制度は、原則三年を一期とするサイクルで財政収支を見通し、事業の運営を行っておりますので、制度改正は、二〇一五年から始まります次期計画に反映させていくことが適切と考えているところでございます。先月には、社会保障審議会介護保険部会を開催し、次回の制度改正に向けた議論が始まっております。今後も、社会保障制度改革国民会議と社会保障審議会介護保険部会においてしっかりと議論を進めていくことが必要と考えております。
次に、年金制度について御説明をいたします。
資料の二十九ページを御覧いただきたいと思います。現在の年金制度は、平成十六年の改革で制度の持続可能性を高める仕組みが導入されました。この仕組みを機能させつつ、定期的に給付と負担の均衡を検証することで制度の持続可能性を担保していると認識をしているところでございます。しかし、平成十六年の改革以降、この仕組みは、基礎年金国庫負担の恒久財源がなかったことや、マクロ経済スライド発動の前提であります過去に据え置いた年金額の特例水準が解消されていないなど不完全な状態にありました。また、国民年金制度の中に、非正規労働者や保険料未納者が増加しているという問題もありました。
次に、資料の三十ページでございますが、社会保障・税一体改革では、こうした課題に対応するため、合計四本の年金関連法が成立しております。
まず、消費税の引上げによる安定財源の充当により基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一とするとともに、年金額の特例水準を段階的に解消することといたしました。これにより、平成十六年の改革による財政の枠組みが完成し、マクロ経済スライドの発動の前提が整ったことになります。さらに、短時間労働者に厚生年金の適用拡大を行うこと、年金の受給資格を二十五年から十年に短縮すること、年金制度の枠外で福祉的な給付を行うことなどにも取り組みました。できる限り制度の保障の網からこぼれ落ちる人を少なくし、より多くの人に制度に参画していただくこれらの措置は、制度の信頼感、安心感を高める意味で重要と考えているところでございます。
資料の三十一ページを御覧いただきますと、今回実現した事項と残された検討課題が整理されております。今回の改革で年金制度を持続的に運営していく前提条件は整ったと考えておりますが、一方で今後引き続き検討していくべき課題も残されております。
例えば、マクロ経済スライドについては発動の前提となる環境は整いましたが、物価や賃金の下落する局面では発動しないことになっております。デフレ脱却の努力はもちろんでありますが、将来起こり得る様々な経済情勢の変化に対応するためにもその在り方を検討していく必要があります。これらの課題は国民会議の議論も踏まえながら検討していくこととしております。
あと、この資料一の残りの部分は資料編でございますので、御参考にしていただきたいと思います。
ここまで御説明をいたしました分野に加え、社会保障には幅広い分野がございますが、持続可能な社会保障制度の構築に向けて、今後も検討を進めてまいります。
さて、本日は社会保障の分野のうち孤立死防止対策と生活保護について更に詳しく説明をさせていただきたいと思います。
資料の二を御覧いただきたいと思います。孤立死防止対策でございます。
資料二の一ページ、二ページですが、孤立死の問題については、冒頭最近の孤立死の特徴をまとめておりますが、地域住民が互いに支え合う、いわゆる地域力の低下や生活に困窮された方の情報が行政機関に提供されにくいことなど様々な要因があるものと考えております。
厚生労働省といたしましては、総合的な取組を推進するため、昨年、地方自治体に対して生活困窮者の情報を一元化することや関係者間の連携強化をお願いするほか、民間事業者等と連携する上で課題となる個人情報の取扱いにつきましては、個人情報保護法の適用外となる場合は、電気・ガス事業者を所管する資源エネルギー庁、あるいは個人情報保護法を所管する消費者庁と連携し、再周知をするとともに、地域の見守り等の取組の先進事例の紹介や、こうした取組への関係補助金の優先採択について周知するなど、こうしたことをワンパッケージにいたしまして、総合的な通知を出しまして対策を進めてまいりました。さらに、住宅供給事業者に対しても同様に、国土交通省と連携して通知を発出し、住宅供給事業者と自治体との連携した取組を進めているところでございます。
今後は、これまで発出された通知等を受け、現場でどのような取組が進んでいるか、先進事例等の情報を収集して広く周知していくことを考えております。今後とも生活困窮者を早期に把握し、必要な支援に結び付けるための取組を自治体や関係団体とも連携しながら進めてまいりたいと思います。
続きまして、資料三でございます。生活保護でございます。
資料三の二ページは生活保護制度の概要についての資料でございます。生活保護制度の目的は、最低生活の保障と自立の助長の二つでございます。最低生活の保障という観点から、資産、能力等あらゆるものを活用してもなお困窮されている方については、その方の収入の不足分を保護費として支給しております。また、自立の助長という観点から、ケースワーカーが家庭訪問等を行うとともに、ハローワークとも連携しつつ支援を行っているわけでございます。
生活保護基準の内容としては三ページのとおりでございますが、食費や光熱水費等のために支給する生活扶助を始めとして、住宅、教育、医療等の費用に応じて八つの扶助から成っております。
生活保護受給者については四ページのとおりでございます。昨年七月に過去最高を更新して以降、増加傾向にありまして、平成二十四年十月時点で二百十四万人となっております。
資料の五ページは毎月の保護開始者数、廃止者数と失業率の動きを見たものであります。これによれば、保護開始の動きと失業率には一定の相関関係があると考えられます。
資料の六ページは世帯類型別の世帯数について十年前と比較したものでございます。これを見ると、稼働年齢層を含むと考えられるその他の世帯は四倍程度に増えていることが分かります。年齢階級別に見ますと、七ページのとおり被保護者の半分程度を六十歳以上が占めることが分かります。
保護率を地域別に見ますと、八ページでございます、大阪や北海道などが高い一方、北陸地方は比較的低水準であるなど地域によって差があります。
資料の九ページでありますが、生活保護に要する費用を見ると、来年度予算案で三兆八千億円でありまして、そのうち約半分は医療扶助が占めております。
医療扶助の現状については十ページのとおりでございます。診療種別に見ますと入院の割合が六割を占め、年齢階級別で見ますと六十歳以上の割合が七割を占めるとともに、疾病分類別に見ますと精神関連疾患等が高いということが言えます。
資料の十一ページでございます。医療扶助の適正化に向けた取組として、電子レセプトシステムの機能を昨年十月に強化し、指導対象となり得る者を容易に抽出できるようにすることにより、効率的、効果的な指導を推進しております。
就労支援については十二ページのとおりであります。ハローワークとの連携したチーム支援や福祉事務所の就労支援員を活用した支援などを通じ就労支援に努めております。事業費以上の保護費削減効果を上げているところでございます。
一方、ケースワーカー数については、十三ページでございますが、増加傾向にあるものの、被保護世帯がそれ以上に増加傾向にあり、近年一人当たりのケース数は上昇しておりましたが、平成二十四年には減少に転じているところでございます。
不正受給の状況については十四ページのとおりでございます。年々増加しておりまして、平成二十二年度は約二万五千件、金額は約百二十九億円となっております。また、不正受給の内容としては、稼働収入の無申告が半分近くを占めております。
生活保護制度の見直しについては、資料の十六ページのとおり、社会保障制度改革推進法に沿って生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しに総合的に取り組むとともに、生活保護基準の見直しを行うこととしております。
資料の十七ページから二十ページでございますが、生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しについては、社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会において昨年四月から検討が行われ、今年一月二十五日に報告書が取りまとめられたところであります。
その報告書の概略を御説明します。
まず総論として、新たな生活困窮者支援制度の創設と生活保護制度の見直しを一体的に行うことにより、新しい生活支援体系を構築する必要があるとしております。次に、生活困窮者支援制度については、生活保護に至る前の段階で早期に支援を行うことで困窮状態からの脱却を図ることを基本的な考え方とし、生活困窮者の自立までを包括的、継続的に支える新たな相談体制を構築することなどを内容としております。次に、生活保護制度の見直しにつきましては、切れ目のない就労・自立支援とインセンティブの強化、不正受給対策、そして医療扶助の適正化などに取り組むこととされております。
次に、生活保護基準の見直しについて御説明申し上げます。資料の二十二ページから二十五ページでございます。
これについては、社会保障審議会生活保護基準部会が設置され、一昨年の四月から議論が行われ、今年の一月十八日に報告書が取りまとめられました。その中では、現在の生活保護基準額と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかを検証することとし、具体的には、年間収入階級で見た第一・十分位と比較し、年齢、世帯人員、居住地域別に検証を行いました。その結果、二十四ページから二十五ページにありますような、現行の基準と消費実態との間にゆがみがあることが報告されているところでございます。
次に、基準部会の報告書を踏まえつつ、厚生労働省として具体的に行った生活扶助基準の見直しの概要を御説明申し上げます。資料の二十六ページから二十八ページでございます。
生活扶助基準につきましては、今回の基準部会の検証結果を踏まえた調整を行うとともに、平成二十年以降の物価の動向を勘案することとし、三年間で六百七十億円の適正化を図ることとしております。これに加え、期末一時扶助についても見直し、七十億円の適正化を図ることとしております。以上がマクロベースの効果でありますが、ミクロベースで見ますと、二十七ページの右下にあるとおりでございまして、約七割の世帯が削減額が五%以下となっているところでございます。
資料の二十九ページを御覧いただきたいと思いますが、生活保護基準の見直しに伴い、他の制度に影響が及ぶという指摘がございます。これについては、それぞれの制度の趣旨を踏まえ、できる限りその影響が及ばないように対応するということを昨日閣僚懇において政府全体として確認したところでありまして、この対応方針によりしっかりと対応してまいりたいと思っております。
その他に二十五年度予算で対応することとした事項として、資料の三十ページでございますが、医療扶助の件ですが、後発医薬品の使用を原則化することがあります。
具体的には、現在、生活保護受給者の後発医薬品、ジェネリック使用割合は一般と比較して低い状況にあるため、医師が後発医薬品の使用が可能であると判断した場合には後発医薬品を原則として使用することとし、使用促進を図ってまいります。
以上が生活保護に関する御説明でございます。
最後になりますが、資料四、雇用の問題でございます。最後に、雇用の現状と課題について資料四を基に御説明を申し上げます。
資料四の二ページを御覧いただきたいと思います。現下の雇用情勢についてでございます。リーマン・ショック後の非常に厳しい雇用情勢からは持ち直してまいりましたが、最近の動きを見ると横ばい傾向にございます。平成二十四年十二月は、前月と比べ〇・一ポイント悪化し四・二%、有効求人倍率は〇・〇二ポイント改善し〇・八二倍となっております。現在の雇用情勢は、持ち直しの動きが弱まっており、依然として厳しい状況にあります。
資料の三ページは都道府県別の有効求人倍率の状況でございます。全国的に過去最低を記録した平成二十一年七月に比べ、直近の平成二十四年十二月の有効求人倍率は上昇しておりますが、地域によって差が見られ、有効求人倍率が一倍を超える自治体も幾つか見られるところでございます。
資料の四ページは主要産業別の雇用者数、新規求人数についてでございます。雇用者数は、医療、福祉が前年同月比での増加傾向を維持しておりますが、製造業等で減少しております。新規求人数については、前年同月比で見ると、おおむね全ての主要産業区分で増加しておりますが、製造業は七か月連続で減少しているわけでございます。
このような雇用情勢を踏まえ、厚生労働省といたしましては様々な雇用対策を実施しております。
資料の六ページはハローワークにおける職業紹介の状況でございます。ハローワークの紹介により、平成二十三年度には百九十五万三千人の就職を実現しております。また、御覧のような対象者別の支援も実施しているところでございます。
資料の七ページは若者の雇用対策についてであります。新規学卒者の内定状況が厳しいこと、また、未就職のまま卒業して一旦非正規雇用に固定されると正社員としての就職が困難になることから、新規学卒者やフリーター等に対する就職支援は大変重要でございます。今年三月卒の内定状況については八ページのとおり改善してきておりますが、厳しい状況にございます。また、中小企業への就職を希望する方は少なく、雇用のミスマッチが起きております。
資料の九ページのとおり、新規学卒者につきましては、ハローワークと学校等の連携強化、ジョブサポーターによる未内定者と中小・中堅企業のマッチング支援の強化等によりまして、内定率の向上を目指してきめ細かな支援を行っております。特に、今年三月卒業予定者でまだ内定を得ていない学生に対しては、未内定就活生への集中支援二〇一三として文部科学省や経済産業省と連携して支援を行っているところでございます。
また、フリーター等に対する支援については、十ページのとおり、わかものハローワーク等の支援拠点を整備し、きめ細かな職業相談、職業紹介を行っているほか、トライアル雇用の活用等により正規雇用での就職を支援しているところでございます。
次に、資料の十一ページを御覧いただきたいと思います。地域の雇用対策についてであります。小さい図で大変恐縮でありますが、地域の雇用失業情勢が厳しい中で失業者等の雇用機会を創出するため、各都道府県に基金を造成し、地域の実情や創意工夫に基づき雇用の受皿をつくり出す事業を行っております。
最後に、雇用のセーフティーネットであります雇用保険制度、求職者支援制度について御説明をいたします。
資料の十二ページを御覧いただきたいと思います。雇用保険制度についてでございます。労働者が失業した場合等に、生活や雇用の安定そして就職の促進のため、雇用保険の失業等給付を支給しております。失業した方の年齢、被保険者期間、離職理由に応じた日数の間、基本手当として離職前賃金の五〇%から八〇%が支給をされております。リーマン・ショック直後の平成二十一年度は八十五万人が受給をしておりましたが、平成二十三年度には約六十二万五千人となっております。
資料の十三ページは求職者支援制度についてでございます。非正規雇用で働いていた方や未就職のまま大学や高校等を卒業した方などで、雇用保険を受給できない求職者の早期の就職を支援するための制度でございます。就職に資する職業訓練を受講する機会を確保するとともに、一定の場合には訓練期間中に給付金を支給します。平成二十四年十一月まで約十一万八千人の方が求職者支援訓練を受講しております。訓練終了後の就職率は約七〇%となっております。
今後とも厳しい雇用情勢の改善に全力で取り組んでまいりたいと思います。
私からの説明は以上でございます。