国民生活・経済・社会保障に関する調査会

2013-02-06 参議院 全97発言

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会議録情報#0
平成二十五年二月六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事         小西 洋之君
    理 事         徳永 エリ君
    理 事         藤井 基之君
    理 事        三原じゅん子君
    理 事         山本 博司君
    理 事         寺田 典城君
                石橋 通宏君
                金子 洋一君
                小林 正夫君
                斎藤 嘉隆君
                田城  郁君
                林 久美子君
                山根 隆治君
                蓮   舫君
                岸  宏一君
                鶴保 庸介君
                中原 八一君
                福岡 資麿君
                松村 祥史君
                山崎  力君
                魚住裕一郎君
                谷  亮子君
                平山  誠君
                荒井 広幸君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     小西 洋之君     芝  博一君
     山根 隆治君     大久保 勉君
     平山  誠君     行田 邦子君
 二月五日
    辞任         補欠選任
     田城  郁君     牧山ひろえ君
     蓮   舫君     藤本 祐司君
     谷  亮子君     主濱  了君
 二月六日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     田城  郁君
     主濱  了君     谷  亮子君
     行田 邦子君     舟山 康江君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事
                石橋 通宏君
                斎藤 嘉隆君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                山本 博司君
                寺田 典城君
    委 員
                大久保 勉君
                小林 正夫君
                芝  博一君
                田城  郁君
                徳永 エリ君
                林 久美子君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                岸  宏一君
                中原 八一君
                福岡 資麿君
                松村 祥史君
                山崎  力君
                魚住裕一郎君
                主濱  了君
                谷  亮子君
                舟山 康江君
                荒井 広幸君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       財務副大臣    小渕 優子君
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        近藤 俊之君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼厚生労働省政
       策統括官     唐澤  剛君
       内閣府政策統括
       官        石井 裕晶君
       内閣府政策統括
       官        西川 正郎君
       財務大臣官房審
       議官       太田  充君
       財務省主計局次
       長        福田 淳一君
       財務省主計局調
       査課長      小宮 義之君
       財務省主計局主
       計官       新川 浩嗣君
       財務省主税局調
       査課長      宇波 弘貴君
       財務省主税局税
       制第二課長    住澤  整君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鈴木 俊彦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     西藤 公司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     神田 裕二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     蒲原 基道君
       厚生労働省健康
       局長       矢島 鉄也君
       厚生労働省職業
       安定局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    岡田 太造君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
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  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済・社会保障に関する調査
 (「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」
 のうち、我が国経済の持続可能性、我が国社会
 保障の持続可能性について)
    ─────────────
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鴻池祥肇#1
○会長(鴻池祥肇君) ただいまから国民生活・経済・社会保障に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、横峯良郎君、小西洋之君、山根隆治君、谷亮子君、田城郁君及び蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君、大久保勉君、行田邦子君、主濱了君、牧山ひろえ君及び藤本祐司君が選任されました。
 また、本日、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として舟山康江君が選任されました。
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鴻池祥肇#2
○会長(鴻池祥肇君) 理事の辞任についてお諮りいたします。
 徳永エリ君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#3
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#4
○会長(鴻池祥肇君) 異議ないと認めます。
 それでは、理事に石橋通宏君及び斎藤嘉隆君を指名いたします。
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鴻池祥肇#5
○会長(鴻池祥肇君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#6
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#7
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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鴻池祥肇#8
○会長(鴻池祥肇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、本日の調査会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼厚生労働省政策統括官唐澤剛君外十七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#9
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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鴻池祥肇#10
○会長(鴻池祥肇君) この際、本調査会の三年目の調査について御報告申し上げます。
 本調査会は、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」をテーマとして調査を進めており、一年目は社会保障、二年目は経済を中心に調査を行ったところでございます。
 最終年である三年目につきましては、経済社会及び社会保障制度を持続可能なものとするためには、一年目、二年目の中間報告の提言の趣旨を更に深化させることが重要との認識に基づき、理事会等で御協議いただきました結果、我が国における経済及び社会保障の持続可能性について調査を進めていくことといたしたいと存じます。
 委員各位の御協力をよろしくお願いを申し上げます。
    ─────────────
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鴻池祥肇#11
○会長(鴻池祥肇君) 国民生活・経済・社会保障に関する調査を議題とし、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」のうち、我が国経済の持続可能性、我が国社会保障の持続可能性について、内閣官房、内閣府、財務省及び厚生労働省からそれぞれ説明を聴取いたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 まず、内閣官房、内閣府及び財務省から、我が国経済の持続可能性について説明を聴取いたします。西村内閣府副大臣。
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西
西村康稔#12
○副大臣(西村康稔君) 内閣府副大臣の西村康稔でございます。
 それでは、座ったままでございますけれども、緊急経済対策等による経済財政運営の基本方針について、私から説明をさせていただきます。
 お手元に資料をお配りをいたしております。内閣官房・内閣府、今日の日付が付いております。国民生活・経済・社会保障調査会提出資料という資料、横書きで、横紙でございます。その二ページをお開きをいただければと思います。
 まず、先月閣議決定をいたしました緊急経済対策につきまして御説明を申し上げます。
 この本対策の特徴、上のところにございます、申し上げたいと思います。日本経済再生のため、長引く円高・デフレ不況から脱却をし、雇用と所得が拡大する力強い経済を目指すということでありまして、このために三本の矢という言い方をよくしておりますけれども、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、この三つの矢を一体として実行してまいります。
 本対策は、そのための政策パッケージの第一弾でございます。景気の底割れを回避し、持続的成長を生み出す成長戦略につなげるために、補正予算措置のみならず、あらゆる政策を動員をしております。日本経済再生本部と経済財政諮問会議を司令塔といたしまして、府省の壁を越えて、スピード感を持って間断なく政策を実現、実行していく所存でございます。
 本対策における日本経済再生に向けての考え方といたしましては、下のところにありますけれども、三つの柱がございます。
 まず、復興の加速を最優先をしまして、それと同時に事前防災、減災のための国土強靱化を進めてまいります。また、機動的な経済財政運営のために、二つ目のところですけれども、いわゆる十五か月予算との考え方で補正予算と二十五年度予算を合わせて、切れ目のない経済対策を実行してまいります。また、政府と日本銀行の連携を強化し、日本銀行が大胆な金融緩和を推進することを期待しております。物価目標については、日本銀行が一月二十二日に二%の物価安定目標を設定し、これをできるだけ早期に実現することを目指すとしたところであります。貿易立国と産業投資立国の双発型エンジンが互いに相乗効果を発揮する、いわゆるハイブリッド型、ハイブリッド経済立国を目指すなど、成長のための戦略を実行、実現してまいります。
 三ページ目を見ていただきますと具体的施策が並んでおりますけれども、ポイントだけ申し上げたいと思います。
 三つの柱がありますけれども、一つ目が、復興・防災対策として、東日本大震災の被災地の復興を加速させることを最優先するとともに、全国各地のインフラについて、命と暮らしを守るために緊急に必要とされるものを厳選し、老朽化対策、事前防災・減災対策を適切に行ってまいります。
 二つ目の、成長による富の創出として、先端設備投資の補助など将来の成長を先取りする分野への投資やイノベーションの促進を強力に進めると同時に、企業の海外展開の支援、ものづくりを行う中小企業支援、人材育成、雇用対策など、日本経済の成長力を強化する施策を盛り込んでおります。
 三つ目の、右側のところですけれども、暮らしの安心、地域活性化として、暮らしの安心確保のため、子育て支援のための保育士の人材確保、あるいは通学路の安全対策、こうしたことを行うと同時に、地域活性化を図るために、観光振興、農業の体質強化、地方都市のリノベーション、コンパクトシティーの推進などの取組を盛り込んでおります。
 また、潜在力の発揮を可能とする規制改革や為替市場の安定に対する施策も盛り込んでおります。
 四ページ目を御覧いただきますと、本対策の規模と効果でございますけれども、規模は、財政支出、国の支出が十・三兆円程度、地方、民間の負担も合わせた全体の規模を表す事業規模は二十・二兆円程度であります。
 また、この予算措置による経済効果を現時点で機械的に計算をするわけでありますけれども、押し上げの効果、実質GDP押し上げ効果はおおむね二%、雇用創出効果は六十万人程度と試算をしております。このほか、本対策に盛り込まれました規制改革、税制改正、金融資本市場の活性化等の施策やイノベーション促進、研究開発を始めとする成長戦略がこれから具体化をしていくわけですけれども、それによって民間投資や消費が喚起をされ、競争力の強化、所得、雇用の増大に伴う経済成長を期待しているところでございます。
 緊急経済対策の説明は以上でございます。
 続きまして、五ページ、白いところに表紙がありますが、我が国経済の持続可能性につきまして、基本的な考え方についてお話をしたいと思います。
 六ページのところにありますけれども、中期的な経済財政運営の基本的な考え方でありますけれども、安倍内閣におきましては、そこにありますように、強い経済の再生なくして財政の再建も日本の将来もないという考え方に立ちまして、先ほど申し上げた三本の矢、大胆な金融政策、そして機動的な財政政策、それから民間投資を喚起する成長戦略というこの三本の矢を一体として実行していくこととしております。
 また、中期的には、二つ目の丸のところですけれども、企業の積極的な投資が雇用と所得を拡大するという好循環を実現すると同時に、あわせて、財政再建の意思をしっかりと示していくということが重要と考えておりまして、経済再生と持続可能な財政構造の双方を実現する道筋につきまして、今後、経済財政諮問会議で検討を進めてまいることにしております。
 七ページを御覧いただきまして、この持続的な経済成長を実現していくための取組といたしまして、そこにありますように、あるべき社会像として、世界中から投資や人材を引き付け、若者もお年寄りも、年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人々が生きがいを感じ、何度でもチャンスが与えられる社会、また、働く女性が自らのキャリアを築き、男女が共に仕事と子育てを容易に両立できる社会、中小企業、小規模な事業者が躍動して、農山漁村の豊かな資源が成長の糧となる、そうした地域の魅力があふれる社会、こうしたあるべき社会像を確かな成長戦略に結び付けることによって強い経済を取り戻してまいりたい、こういう方針でございます。
 財政につきまして、次の丸ですけれども、平成二十五年度予算編成の基本方針におきまして、二〇一五年度までに国と地方のプライマリーバランスの赤字を対GDP比二〇一〇年度の水準から半減をする、また二〇二〇年度までにそれを黒字化するという財政健全化目標を実現する必要があるとしております。平成二十五年度予算におきましては、財政健全化目標、この目標を踏まえまして、公債発行額をできるだけ抑制するということにしておりまして、税収額よりも国債発行額を少なくしたところでありますけれども、中長期的に持続可能な財政構造を実現していくこととしております。
 八ページを御覧いただきますと、これまでの平均成長率と潜在成長率の数字等がございます。御案内のとおり九〇年代に入りましてバブル経済が崩壊をいたしまして、九〇年代以降は物価が下落、いわゆるGDPデフレーターでありますけれども、下落基調にあると。その中で実質GDPの成長率も更に低下をしております。
 潜在成長率は経済全体の平均的な供給能力の成長経路を示す指標でありますけれども、九〇年代以降に潜在成長率が低下した要因を見ますと、労働時間の短縮、それからそもそもの労働力人口の減少、こうしたものを背景とした労働投入の減少、それから資本投入の伸びの鈍化、投資が少なかったわけでありますけれども、それからTFP、いわゆる生産性でありますけれども、全要素生産性の上昇率の低下が大きく寄与しておりまして、全体として低いものになっております。
 こうした要因を背景としまして、近年の我が国の潜在成長率は一%を下回る、二〇〇〇年代後半は〇・六と出ておりますけれども、そういう数字になってきておりまして、今後、持続的な経済成長を生み出していくために、若者、女性、高齢者の労働参加率の向上等を通じて労働投入の減少に歯止めを掛けるということと同時に、大胆な規制改革やイノベーション、IT政策の立て直し等によって生産性の向上をもたらして、生産性の向上が新たな民間投資を促進するという好循環を確立することが必要と考えております。
 日本経済は成長するという確かな期待を持てるような成長戦略を今年の夏までに取りまとめる予定にしておりまして、戦略の進捗とフォローアップを徹底し、政府が戦略の実行にしっかりとコミットすることによって持続的な成長の実現を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、九ページを御覧いただきますと、各国の財政比較がございます。
 左側の基礎的財政収支、対名目GDP比でありますけれども、これを御覧いただきますと、九〇年代後半に財政収支を改善をさせてきたほかの国、他の主要国とは対照的に、二〇〇〇年代の初めの時点において、日本は対GDP比で見まして大幅な赤字を計上しておりました。その後、我が国の基礎的財政収支は改善傾向にあったわけですけれども、残念ながら二〇〇八年のリーマン・ショック以降の世界金融危機の影響によりまして、足下では再び悪化をしておるという状況であります。
 右側の債務残高、対GDP比を御覧いただきますと、基礎的財政収支が改善傾向にあった二〇〇〇年代半ばに増加ペースが一旦緩やかになりましたものの、世界金融危機以降再び増加傾向を強めまして、債務残高、対GDP比は、主要先進国と比較をいたしましても際立って高いという状況が続いております。
 このように我が国の財政は極めて厳しい状況にあり、今後債務残高が増大し続けた場合、国債費の増加による政策の自由度の低下など、様々な要因を通じて我が国の経済や国民生活に重大な影響を与えかねないわけであります。財政健全化の取組は極めて重要でありまして、中長期的に持続可能な財政構造を実現し、我が国財政に対する信認を確保することが必要というふうに考えております。
 私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
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鴻池祥肇#13
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、小渕財務副大臣。
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小渕優子#14
○副大臣(小渕優子君) 財務副大臣の小渕優子でございます。
 本日は、我が国の税財政につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 皆様のお手元に税財政についてという資料を用意させていただいていますので、そちらを御覧になりながらお願いをいたします。
 まず、一ページをお開きください。初めに、我が国の一般会計の歳出、税収及び公債発行額の推移を御覧ください。我が国の財政状況は、バブル経済崩壊以降約二十年の間、赤い線で示されている歳出が青い線で示されている税収を大きく上回る状態が続き、その差は年々拡大をしています。
 二ページです。また、慢性的に歳出が税収を大きく超過する財政運営を続けてきた結果、我が国の公債残高は年々増加の一途をたどっています。
 三ページです。ここでは、先月二十九日に政府で決定いたしました平成二十五年度予算概算の姿をお示ししております。平成二十五年度の予算は、予算の中身を見直して重点化し、公債発行額をできる限り抑制した結果、税収が公債金を上回る状態を四年ぶりに回復させるなど、引き締まった予算とすることができました。一方で、非常に厳しい財政構造は近年と大きく変わるものではありません。歳出面を見ると、社会保障関係費、地方交付税交付金、借金の元利払いに充てられる国債費が歳出全体の約七割を占めており、歳入面では、税収で賄われているのは歳入のうち五割に満たず、五割弱は借金に依存をしています。
 四ページです。主要先進国間で比較をしても、我が国の財政状況の深刻さは明らかです。左の表の財政収支を見ると、二〇〇八年のリーマン・ショック時に各国の財政収支が一斉に悪化した後、日本以外の国が順調に回復したのに対し、日本だけは財政収支悪化が継続をしています。右の表の債務残高を見ても、各国とは段違いの水準にあることが御理解いただけると思います。
 五ページです。御説明してきたような厳しい財政状況に陥っている我が国は、二〇一五年度までに国、地方のプライマリーバランスの赤字の対GDP比を二〇一〇年度の水準から半減し、二〇二〇年度までに黒字化するとの財政健全化目標を掲げています。この目標はG20サミット宣言等でも国際公約となっているところです。国債の信認を確保し、財政の持続可能性を維持するためには、この財政健全化目標を守り続けることが極めて重要です。
 六ページです。次に、我が国の財政のうち、社会保障が抱える課題について御説明をさせていただきます。
 我が国の社会保障制度が整備された一九六〇年代から七〇年代と現在では、経済成長率や人口構成が大きく変化をしています。特に、少子高齢化の進行により、社会保障を支える側と支えられる側の関係が激変をしています。一番下の二重枠で囲った数字を御覧いただくと、一九六五年時点では一人のお年寄りを九人の若者で支えていましたが、足下では二人から三人の若者で一人のお年寄りを支えるようになり、二〇五〇年にはおおむね一人の若者が一人のお年寄りを支える超高齢社会が到来すると見込まれています。成長率が高く人口構成も若かった時代に構築された社会保障制度について、経済社会情勢の変化に合わせて改革を行うことで制度の持続可能性を確保することが重要であります。
 七ページをお開きください。一般会計の主要会計別の支出額の推移を見ますと、少子高齢化の進展に伴って社会保障関係費が大幅に増加する一方で、公共事業関係費を始めとする経費が抑制をされています。
 八ページです。また、ここ二十年余りの公債残高の累増の要因を分析すると、左のグラフで見ていただくと、青い部分が表しますように、近年では社会保障関係費の増加が公債残高累増の主要因となっており、平成二年度末以降の公債残高増加額のおよそ三分の一は社会保障関係費の増加によるものとなっています。
 九ページをお開きください。さらに、社会保障支出とそれ以外の支出の規模について国際比較をすると、我が国では、この真ん中のグラフのように、社会保障支出の規模が低位から中位に上がる一方で、右のグラフは社会保障以外の支出はOECD諸国中最低の水準にまで減少をしています。
 十ページです。社会保障の給付を見ますと、急速な高齢化の進展により、給付が経済の伸びを大きく上回って増加している現状にあります。社会保障給付費は一九九〇年度から二〇一二年度で二倍以上に増加しており、その財源内訳を見れば、同期間で社会保険料負担の増加が約一・五倍にとどまり、社会保障給付費の伸びを下回っているのに対し、社会保障給付費の国や地方による負担である公費負担は実に二・五倍に達しています。
 このように、我が国の社会保障制度の特徴は、社会保険料による支え合いを前提とする社会保険方式を取りながらも、社会保険料負担の伸び以上に公費負担への依存が増している点にあります。しかも、公費負担の財源について、税収だけでは賄い切れず、特例公債を通じた将来世代への負担の先送りが続けられてきたことで社会保障が我が国財政に大きな負荷をもたらしています。
 十一ページをお開きください。加えて、今後も高齢化の進展に伴い社会保障給付は急激に増加することが見込まれており、厚生労働省の推計によると二〇二五年度には百五十兆円弱に達すると見られています。給付の増加は社会保険料負担や公費負担の増加につながり、税、社会保険料を通じた国民負担の増加に直結することになります。社会保障給付が際限なく増加することにより国民負担がいたずらに増加することを避けるためにも、税や社会保険料を負担する国民の立場に立って社会保障の重点化に取り組む必要があります。
 十二ページです。これまで述べた社会保障をめぐる課題も踏まえ、社会保障・税一体改革においては、消費税率の引上げを行い、その全額を社会保障財源化することにより安定財源を確保した上で社会保障の充実と安定化に取り組むこととしています。
 十三ページです。社会保障の充実については、消費税率引上げによる増収分のうち約一%程度、二・七兆円程度を用いて実施するという考え方がこれまで政府で説明されてきたところです。この二・七兆円程度の公費負担の追加については、社会保障の充実、三・八兆円程度と、社会保障の重点化、効率化、マイナス一・二兆円程度を併せて実施することが前提とされています。
 引き続き三党間の協議を進めるとともに、社会保障制度改革推進法に基づき、社会保障制度改革国民会議で精力的に議論をするなど、改革の具体化に向け取組を進めてまいります。
 以上が財政関係になります。
 続きまして、消費税率の引上げと国民生活の関係について御説明をさせていただきます。
 十四ページです。まず、経済動向との関係についてです。昨年八月に成立した税制抜本改革法では、二〇一四年四月及び二〇一五年十月に消費税率を引き上げることが決まっていますが、あわせて、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点などから、いわゆる景気弾力条項、附則第十八条が設けられています。この規定による経済状況等の総合的な判断については、引上げ実施時期の半年前に行うこととしています。
 政府としては、予定どおりに消費税率を引き上げることができるよう、我が国経済を全力を挙げて立て直していく考えです。
 十五ページです。次に、国民生活への影響について、対消費者という観点で大きな論点は低所得者対策です。資料十五ページにありますように、税制抜本改革法では給付付き税額控除と複数税率が共に今後の検討課題とされ、消費税率八%段階から簡素な給付措置を実施することとされています。
 十六ページです。今般の与党税制改正大綱では、消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入することを目指すとされた一方、そのための様々な課題について速やかに協議を開始し、本年十二月までに関係者の理解を得た上で結論を得るものとするとの方針が示されたところです。
 この趣旨を踏まえて、低所得者対策に関する様々な課題について、与党における検討状況も踏まえながら、政府としても検討を行ってまいりたいと考えています。
 資料十七ページをお開きください。続きまして、事業者に与える影響という視点から転嫁対策について御説明いたします。
 今回の一体改革では、二度にわたり消費税率を引き上げることから、中小事業者の方々を中心に価格への転嫁に対する懸念の声が多く寄せられています。このため、次のページ、十八ページにもありますが、財務省としても、あらゆる機会を通じて、今後、消費税収は社会保障財源として国民に還元されるという一体改革の意義に加え、消費税は価格への転嫁を通じて最終的に消費者に御負担いただく税であるということを御説明し、国民に御理解いただけるよう、他省庁とも連携しつつ広報に努めていく必要があると考えています。
 また、公正取引委員会や中小企業庁などを中心に、力の強い事業者による転嫁拒否行為を取り締まるための立法措置、転嫁状況に対する大規模な調査など、転嫁拒否行為の防止に向けた種々の取組について検討が進められていると承知をしています。
 十九ページです。今般の与党税制改正大綱においても、強力な実効性のある転嫁対策を実現するとの方針が示されたところであり、今後、政府一丸となって、事業者の方々の不安を払拭できるよう、転嫁対策の具体化に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 二十ページです。このほか、消費税率の引上げと国民生活との関係では様々な論点がありますが、二十五年度税制改正法案の中で対応を行うことが決まっているものとして、住宅にかかわる対策があります。
 住宅については、税制抜本改革法において、消費税率引上げ前後の駆け込み需要とその反動を緩和する観点から対策を講じる旨が規定されていたところです。今回の税制改正におきましても、住宅需要の反動減が最も大きいとされる時期に過去最大規模の住宅ローン減税を実施することとしています。
 二十一ページ、そして二十二ページを御覧ください。また、例えば退職金などを使って自己資金で優良な住宅を購入する場合の減税措置や、省エネ、バリアフリー、耐震などのリフォームをする場合の減税措置についてもそれぞれ拡充をしているところであります。
 以上をもちまして、簡単ではありますが私の説明とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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鴻池祥肇#15
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、厚生労働省から、我が国社会保障の持続可能性について説明を聴取いたします。桝屋厚生労働副大臣。
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桝屋敬悟#16
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働副大臣の桝屋敬悟でございます。
 まず、社会保障全般に関する現状と課題について御説明させていただき、次に個別の取組状況と課題、今後の方向性について御説明をさせていただきます。
 厚生労働省の資料、クリップでとじてございます、資料一から順次御説明を申し上げます。
 資料一の一ページ、二ページは人口の推移についての資料でございます。我が国は今後一層少子高齢化が進行していくことが見込まれております。資料の三ページでございますが、急速に進行する高齢化に対して日本の社会保障給付費は増加を続け、現在では百兆円を超えております。四ページはその内訳でございます。給付は年金が五割、医療が三割を占めているわけでございます。五ページは国際比較でございます。実は、対GDP比でいえば、日本の社会保障給付費は先進諸国の中ではそれほど大きな規模ではありません。高齢化が急速に進展している中、社会保障が適切な規模になっているか、改めて考える必要があると考えております。
 しかしながら、六ページにあるとおり、社会保障給付費は今後も増加を続け、二〇二五年には百五十兆円近くにまで増加することが推計されております。また、七ページの国の一般会計における社会保障関係費を見ても、その金額は一貫して増加を続けております。これは主として高齢化が要因でございまして、構造的な問題となっているわけでございます。
 このような状況に対応するため、八ページでございますが、以前の自公政権下でも社会保障改革の議論が行われ、社会保障国民会議や安全社会実現会議を内閣総理大臣の下で開催しました。その報告書では、社会保障の機能強化のための改革の必要性や内容、消費税を含む税制改革の必要性について言及がなされ、その後、九ページでありますが、政権が民主党に移ってからも、民主党、自民党、公明党三党の合意の下に社会保障・税一体改革が進められ、関連法案が成立するに至りました。後ほど述べます社会保障制度改革国民会議も始まっており、今後、改革の具体化に向けた取組を更に進めていく必要がございます。
 資料の十ページは社会保障改革の全体像でございます。今後の我が国では、少子高齢化が進展する中で、安定財源を確保しながら持続可能な社会保障制度を構築するとともに、給付は高齢世代が中心、負担は現役世代が中心という現在の制度を見直し、日本の活力の維持のためにも、現役世代も含めた全ての人がより受益を実感できる制度を構築する必要があります。
 社会保障の安定財源の確保のため消費税を五%引き上げますが、資料の十一ページでございます、消費税収の使い道については、一%は社会保障の充実に、四%は社会保障の安定化に使うこととしております。
 資料の十二ページでございます。既に成立した一体改革関連法の一覧でございます。このうち、社会保障制度改革推進法につきましては、十三ページにその具体的な内容がございます。この法律で設置されることとなりました社会保障制度改革国民会議については、十四ページ、十五ページに概要がございます。昨年十一月から開催されておりまして、これまでに三回開催されております。三党間の協議も並行して行い、その状況も踏まえつつ、まだ具体的な内容が固まっていない医療・介護分野を始め、各分野について国民会議の場で議論をしていただき、改革の更なる具体化に向けて取組を進めていきます。
 資料の十六ページでございますが、社会保障は、現役、老後の安心を実現し、産業の拡大や雇用の創出につながることで地域経済社会に活性化などの効果をもたらします。安心の地域社会と経済成長の好循環を実現するのが社会保障でありまして、この観点からも持続可能なものとしていくことが重要であるということを付け加えさせていただきます。
 それでは、医療、介護、年金の各分野の現在の取組状況と今後の課題について、順番に御説明をしていきたいと思います。
 まず、医療分野における現在の取組状況と課題、今後の方向性について申し上げます。
 社会保障・税一体改革において、病院、病床機能の分化、連携とその機能に応じた医療資源の適切な投入による入院医療の強化、在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築を一体的に推進し、どこに住んでいてもその人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を目指しております。このため、医療と介護分野が相互に連携して改革を進めることが重要でございます。
 十七ページには、医療分野の課題を一覧にしております。
 一つ目の課題は、健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見であります。
 資料の十八ページでございますが、健康増進については、第二次健康日本21やがん対策推進基本計画に基づき、健康寿命の延伸やがん検診の受診率向上などの取組を進めてまいります。また、第二期医療費適正化計画に基づき、特定健診、保健指導の更なる推進による生活習慣病の予防と社会保障・税一体改革に沿った機能分化、連携や在宅医療、地域ケアの推進による平均在院日数の縮減を行い、更なる医療費の適正化を推進することが必要であると考えております。
 二つ目の課題は、医療サービスの提供体制の制度改革です。
 このうち、十九ページでございますが、機能強化の面では、病院、病床機能の分化、強化と在宅医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医療機関から都道府県への病床機能の報告制度を設け、地域ごとのビジョンを策定することを通じて、病床機能の分化、連携を進めるとともに、医療計画や報酬、予算面から包括的に在宅医療の計画的整備を進めてまいります。
 二十ページの人材確保の面では、医師確保対策やチーム医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医学部入学定員の増員や地域医療支援センターの拡充、地域医療再生基金の活用など、地域の状況に応じた取組を進めるとともに、看護師等の業務範囲の実質的な拡大を図り、効率的で質の高いチーム医療を実現することに努めてまいります。
 これらの制度改正を実現するため、今後、医療法等の改正法案を提出すべく検討を進めているところでございます。
 三つ目の課題は、医療保険の財政基盤の安定化等でございます。資料の二十一、二十二ページを御覧いただきたいと思います。
 財政基盤が構造的に弱い市町村国保については、平成二十四年、国保法改正で財政基盤強化策の恒久化と財政運営の都道府県単位化が行われました。まずはこの改正法に基づく措置を円滑に実施し、あわせて、市町村国保の低所得者に対する財政支援の強化をできる限り早期に実施することが必要であると考えております。また、協会けんぽにつきましては、平成二十二年度から二十四年度まで財政支援のための特例措置を講じてまいりましたが、これを平成二十六年度まで二か年度延長いたします。その他、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化や高額療養費の拡充、難病対策についても引き続き検討してまいります。
 四つ目の課題は、個人の尊厳と患者の意思がより尊重される医療の確保であります。二十三ページでございます。
 疾病を抱えても自分らしい生活を続けられる環境整備のため、在宅医療や地域包括ケアを推進するとともに、国民の死生観に深くかかわる終末期医療の在り方について、国民的議論を喚起しつつ、丁寧に対応していくことが必要と考えます。
 五つ目の課題は、後期高齢者医療制度でございます。二十四ページでございます。
 後期高齢者医療制度は、制度施行から五年目に入り、制度は定着しつつあると認識しております。しかし、高齢化に伴う医療費の増大が見込まれる中、高齢者医療を安心して支えるため、支援金、保険料、公費負担の在り方などについて更に検討していく必要があると考えます。検討に当たっては、社会保障制度改革推進法の規定や三党協議の状況を踏まえ、社会保障制度改革国民会議の議論等を伺いながら対応してまいりたいと思います。
 医療分野に関する課題と検討の方向性については以上のとおりでございます。
 次に、介護分野について御説明申し上げます。
 資料の二十六ページを御覧いただきたいと思います。介護保険制度については、介護サービスの提供体制の整備を行うとともに、介護保険制度を持続可能なものにすることが喫緊の課題でございます。
 資料の二十七ページでございますが、地域包括ケアシステムの構築に向け、第一に、できる限り在宅での生活が継続できるよう、昨年の法改正等での取組を着実に普及、拡充し、介護サービス提供体制を充実していく必要があります。第二に、増加する認知症の人が地域での生活を継続していくため、認知症施策推進五か年計画に基づいて認知症施策を進めていく必要がございます。第三に、介護に必要な労働力を確保するため、一体改革の中で必要な財源を確保し、介護職員の処遇の更なる改善に取り組むとともに、キャリアパスの確立に向けた取組を進める必要があります。
 次に、資料の二十八ページでございますが、介護保険制度の持続可能性の確保に向けて、第一に、介護給付費が増加していく中、介護保険制度を持続可能なものにするためには、介護給付の重点化、効率化を実施することが必要です。第二に、増大する介護費用を世代間、世代内で公平に負担する観点からの制度的対応が必要となります。
 なお、介護保険制度の最後の部分でございますが、資料はございませんが、介護保険制度の改革を行うに当たりましては、制度改革の時期にも留意して進めていくことが必要であると考えております。介護保険制度は、原則三年を一期とするサイクルで財政収支を見通し、事業の運営を行っておりますので、制度改正は、二〇一五年から始まります次期計画に反映させていくことが適切と考えているところでございます。先月には、社会保障審議会介護保険部会を開催し、次回の制度改正に向けた議論が始まっております。今後も、社会保障制度改革国民会議と社会保障審議会介護保険部会においてしっかりと議論を進めていくことが必要と考えております。
 次に、年金制度について御説明をいたします。
 資料の二十九ページを御覧いただきたいと思います。現在の年金制度は、平成十六年の改革で制度の持続可能性を高める仕組みが導入されました。この仕組みを機能させつつ、定期的に給付と負担の均衡を検証することで制度の持続可能性を担保していると認識をしているところでございます。しかし、平成十六年の改革以降、この仕組みは、基礎年金国庫負担の恒久財源がなかったことや、マクロ経済スライド発動の前提であります過去に据え置いた年金額の特例水準が解消されていないなど不完全な状態にありました。また、国民年金制度の中に、非正規労働者や保険料未納者が増加しているという問題もありました。
 次に、資料の三十ページでございますが、社会保障・税一体改革では、こうした課題に対応するため、合計四本の年金関連法が成立しております。
 まず、消費税の引上げによる安定財源の充当により基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一とするとともに、年金額の特例水準を段階的に解消することといたしました。これにより、平成十六年の改革による財政の枠組みが完成し、マクロ経済スライドの発動の前提が整ったことになります。さらに、短時間労働者に厚生年金の適用拡大を行うこと、年金の受給資格を二十五年から十年に短縮すること、年金制度の枠外で福祉的な給付を行うことなどにも取り組みました。できる限り制度の保障の網からこぼれ落ちる人を少なくし、より多くの人に制度に参画していただくこれらの措置は、制度の信頼感、安心感を高める意味で重要と考えているところでございます。
 資料の三十一ページを御覧いただきますと、今回実現した事項と残された検討課題が整理されております。今回の改革で年金制度を持続的に運営していく前提条件は整ったと考えておりますが、一方で今後引き続き検討していくべき課題も残されております。
 例えば、マクロ経済スライドについては発動の前提となる環境は整いましたが、物価や賃金の下落する局面では発動しないことになっております。デフレ脱却の努力はもちろんでありますが、将来起こり得る様々な経済情勢の変化に対応するためにもその在り方を検討していく必要があります。これらの課題は国民会議の議論も踏まえながら検討していくこととしております。
 あと、この資料一の残りの部分は資料編でございますので、御参考にしていただきたいと思います。
 ここまで御説明をいたしました分野に加え、社会保障には幅広い分野がございますが、持続可能な社会保障制度の構築に向けて、今後も検討を進めてまいります。
 さて、本日は社会保障の分野のうち孤立死防止対策と生活保護について更に詳しく説明をさせていただきたいと思います。
 資料の二を御覧いただきたいと思います。孤立死防止対策でございます。
 資料二の一ページ、二ページですが、孤立死の問題については、冒頭最近の孤立死の特徴をまとめておりますが、地域住民が互いに支え合う、いわゆる地域力の低下や生活に困窮された方の情報が行政機関に提供されにくいことなど様々な要因があるものと考えております。
 厚生労働省といたしましては、総合的な取組を推進するため、昨年、地方自治体に対して生活困窮者の情報を一元化することや関係者間の連携強化をお願いするほか、民間事業者等と連携する上で課題となる個人情報の取扱いにつきましては、個人情報保護法の適用外となる場合は、電気・ガス事業者を所管する資源エネルギー庁、あるいは個人情報保護法を所管する消費者庁と連携し、再周知をするとともに、地域の見守り等の取組の先進事例の紹介や、こうした取組への関係補助金の優先採択について周知するなど、こうしたことをワンパッケージにいたしまして、総合的な通知を出しまして対策を進めてまいりました。さらに、住宅供給事業者に対しても同様に、国土交通省と連携して通知を発出し、住宅供給事業者と自治体との連携した取組を進めているところでございます。
 今後は、これまで発出された通知等を受け、現場でどのような取組が進んでいるか、先進事例等の情報を収集して広く周知していくことを考えております。今後とも生活困窮者を早期に把握し、必要な支援に結び付けるための取組を自治体や関係団体とも連携しながら進めてまいりたいと思います。
 続きまして、資料三でございます。生活保護でございます。
 資料三の二ページは生活保護制度の概要についての資料でございます。生活保護制度の目的は、最低生活の保障と自立の助長の二つでございます。最低生活の保障という観点から、資産、能力等あらゆるものを活用してもなお困窮されている方については、その方の収入の不足分を保護費として支給しております。また、自立の助長という観点から、ケースワーカーが家庭訪問等を行うとともに、ハローワークとも連携しつつ支援を行っているわけでございます。
 生活保護基準の内容としては三ページのとおりでございますが、食費や光熱水費等のために支給する生活扶助を始めとして、住宅、教育、医療等の費用に応じて八つの扶助から成っております。
 生活保護受給者については四ページのとおりでございます。昨年七月に過去最高を更新して以降、増加傾向にありまして、平成二十四年十月時点で二百十四万人となっております。
 資料の五ページは毎月の保護開始者数、廃止者数と失業率の動きを見たものであります。これによれば、保護開始の動きと失業率には一定の相関関係があると考えられます。
 資料の六ページは世帯類型別の世帯数について十年前と比較したものでございます。これを見ると、稼働年齢層を含むと考えられるその他の世帯は四倍程度に増えていることが分かります。年齢階級別に見ますと、七ページのとおり被保護者の半分程度を六十歳以上が占めることが分かります。
 保護率を地域別に見ますと、八ページでございます、大阪や北海道などが高い一方、北陸地方は比較的低水準であるなど地域によって差があります。
 資料の九ページでありますが、生活保護に要する費用を見ると、来年度予算案で三兆八千億円でありまして、そのうち約半分は医療扶助が占めております。
 医療扶助の現状については十ページのとおりでございます。診療種別に見ますと入院の割合が六割を占め、年齢階級別で見ますと六十歳以上の割合が七割を占めるとともに、疾病分類別に見ますと精神関連疾患等が高いということが言えます。
 資料の十一ページでございます。医療扶助の適正化に向けた取組として、電子レセプトシステムの機能を昨年十月に強化し、指導対象となり得る者を容易に抽出できるようにすることにより、効率的、効果的な指導を推進しております。
 就労支援については十二ページのとおりであります。ハローワークとの連携したチーム支援や福祉事務所の就労支援員を活用した支援などを通じ就労支援に努めております。事業費以上の保護費削減効果を上げているところでございます。
 一方、ケースワーカー数については、十三ページでございますが、増加傾向にあるものの、被保護世帯がそれ以上に増加傾向にあり、近年一人当たりのケース数は上昇しておりましたが、平成二十四年には減少に転じているところでございます。
 不正受給の状況については十四ページのとおりでございます。年々増加しておりまして、平成二十二年度は約二万五千件、金額は約百二十九億円となっております。また、不正受給の内容としては、稼働収入の無申告が半分近くを占めております。
 生活保護制度の見直しについては、資料の十六ページのとおり、社会保障制度改革推進法に沿って生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しに総合的に取り組むとともに、生活保護基準の見直しを行うこととしております。
 資料の十七ページから二十ページでございますが、生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しについては、社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会において昨年四月から検討が行われ、今年一月二十五日に報告書が取りまとめられたところであります。
 その報告書の概略を御説明します。
 まず総論として、新たな生活困窮者支援制度の創設と生活保護制度の見直しを一体的に行うことにより、新しい生活支援体系を構築する必要があるとしております。次に、生活困窮者支援制度については、生活保護に至る前の段階で早期に支援を行うことで困窮状態からの脱却を図ることを基本的な考え方とし、生活困窮者の自立までを包括的、継続的に支える新たな相談体制を構築することなどを内容としております。次に、生活保護制度の見直しにつきましては、切れ目のない就労・自立支援とインセンティブの強化、不正受給対策、そして医療扶助の適正化などに取り組むこととされております。
 次に、生活保護基準の見直しについて御説明申し上げます。資料の二十二ページから二十五ページでございます。
 これについては、社会保障審議会生活保護基準部会が設置され、一昨年の四月から議論が行われ、今年の一月十八日に報告書が取りまとめられました。その中では、現在の生活保護基準額と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかを検証することとし、具体的には、年間収入階級で見た第一・十分位と比較し、年齢、世帯人員、居住地域別に検証を行いました。その結果、二十四ページから二十五ページにありますような、現行の基準と消費実態との間にゆがみがあることが報告されているところでございます。
 次に、基準部会の報告書を踏まえつつ、厚生労働省として具体的に行った生活扶助基準の見直しの概要を御説明申し上げます。資料の二十六ページから二十八ページでございます。
 生活扶助基準につきましては、今回の基準部会の検証結果を踏まえた調整を行うとともに、平成二十年以降の物価の動向を勘案することとし、三年間で六百七十億円の適正化を図ることとしております。これに加え、期末一時扶助についても見直し、七十億円の適正化を図ることとしております。以上がマクロベースの効果でありますが、ミクロベースで見ますと、二十七ページの右下にあるとおりでございまして、約七割の世帯が削減額が五%以下となっているところでございます。
 資料の二十九ページを御覧いただきたいと思いますが、生活保護基準の見直しに伴い、他の制度に影響が及ぶという指摘がございます。これについては、それぞれの制度の趣旨を踏まえ、できる限りその影響が及ばないように対応するということを昨日閣僚懇において政府全体として確認したところでありまして、この対応方針によりしっかりと対応してまいりたいと思っております。
 その他に二十五年度予算で対応することとした事項として、資料の三十ページでございますが、医療扶助の件ですが、後発医薬品の使用を原則化することがあります。
 具体的には、現在、生活保護受給者の後発医薬品、ジェネリック使用割合は一般と比較して低い状況にあるため、医師が後発医薬品の使用が可能であると判断した場合には後発医薬品を原則として使用することとし、使用促進を図ってまいります。
 以上が生活保護に関する御説明でございます。
 最後になりますが、資料四、雇用の問題でございます。最後に、雇用の現状と課題について資料四を基に御説明を申し上げます。
 資料四の二ページを御覧いただきたいと思います。現下の雇用情勢についてでございます。リーマン・ショック後の非常に厳しい雇用情勢からは持ち直してまいりましたが、最近の動きを見ると横ばい傾向にございます。平成二十四年十二月は、前月と比べ〇・一ポイント悪化し四・二%、有効求人倍率は〇・〇二ポイント改善し〇・八二倍となっております。現在の雇用情勢は、持ち直しの動きが弱まっており、依然として厳しい状況にあります。
 資料の三ページは都道府県別の有効求人倍率の状況でございます。全国的に過去最低を記録した平成二十一年七月に比べ、直近の平成二十四年十二月の有効求人倍率は上昇しておりますが、地域によって差が見られ、有効求人倍率が一倍を超える自治体も幾つか見られるところでございます。
 資料の四ページは主要産業別の雇用者数、新規求人数についてでございます。雇用者数は、医療、福祉が前年同月比での増加傾向を維持しておりますが、製造業等で減少しております。新規求人数については、前年同月比で見ると、おおむね全ての主要産業区分で増加しておりますが、製造業は七か月連続で減少しているわけでございます。
 このような雇用情勢を踏まえ、厚生労働省といたしましては様々な雇用対策を実施しております。
 資料の六ページはハローワークにおける職業紹介の状況でございます。ハローワークの紹介により、平成二十三年度には百九十五万三千人の就職を実現しております。また、御覧のような対象者別の支援も実施しているところでございます。
 資料の七ページは若者の雇用対策についてであります。新規学卒者の内定状況が厳しいこと、また、未就職のまま卒業して一旦非正規雇用に固定されると正社員としての就職が困難になることから、新規学卒者やフリーター等に対する就職支援は大変重要でございます。今年三月卒の内定状況については八ページのとおり改善してきておりますが、厳しい状況にございます。また、中小企業への就職を希望する方は少なく、雇用のミスマッチが起きております。
 資料の九ページのとおり、新規学卒者につきましては、ハローワークと学校等の連携強化、ジョブサポーターによる未内定者と中小・中堅企業のマッチング支援の強化等によりまして、内定率の向上を目指してきめ細かな支援を行っております。特に、今年三月卒業予定者でまだ内定を得ていない学生に対しては、未内定就活生への集中支援二〇一三として文部科学省や経済産業省と連携して支援を行っているところでございます。
 また、フリーター等に対する支援については、十ページのとおり、わかものハローワーク等の支援拠点を整備し、きめ細かな職業相談、職業紹介を行っているほか、トライアル雇用の活用等により正規雇用での就職を支援しているところでございます。
 次に、資料の十一ページを御覧いただきたいと思います。地域の雇用対策についてであります。小さい図で大変恐縮でありますが、地域の雇用失業情勢が厳しい中で失業者等の雇用機会を創出するため、各都道府県に基金を造成し、地域の実情や創意工夫に基づき雇用の受皿をつくり出す事業を行っております。
 最後に、雇用のセーフティーネットであります雇用保険制度、求職者支援制度について御説明をいたします。
 資料の十二ページを御覧いただきたいと思います。雇用保険制度についてでございます。労働者が失業した場合等に、生活や雇用の安定そして就職の促進のため、雇用保険の失業等給付を支給しております。失業した方の年齢、被保険者期間、離職理由に応じた日数の間、基本手当として離職前賃金の五〇%から八〇%が支給をされております。リーマン・ショック直後の平成二十一年度は八十五万人が受給をしておりましたが、平成二十三年度には約六十二万五千人となっております。
 資料の十三ページは求職者支援制度についてでございます。非正規雇用で働いていた方や未就職のまま大学や高校等を卒業した方などで、雇用保険を受給できない求職者の早期の就職を支援するための制度でございます。就職に資する職業訓練を受講する機会を確保するとともに、一定の場合には訓練期間中に給付金を支給します。平成二十四年十一月まで約十一万八千人の方が求職者支援訓練を受講しております。訓練終了後の就職率は約七〇%となっております。
 今後とも厳しい雇用情勢の改善に全力で取り組んでまいりたいと思います。
 私からの説明は以上でございます。
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鴻池祥肇#17
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 本日の質疑は、午後四時を目途に、あらかじめ質疑者を定めずに行います。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を待って着席のまま御発言くださいますようお願いをいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁及び追加質問を含めた質疑時間がお一人十分以内になるよう御協力のほどお願いをいたします。
 それでは、質疑のある方の挙手を願います。
 石橋通宏君。
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石橋通宏#18
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。
 副大臣の皆さん、今日は御説明をいただきまして、ありがとうございました。
 冒頭、会長から御説明がありましたように、今年は調査会の三年目ということで、最終的な取りまとめをさせていただく非常に大事な最終年でございます。
 私たちのテーマが経済と社会保障の持続可能性についてということで、今日もその趣旨に沿って御説明をいただいたわけでございますけれども、やはりこの調査会としては、経済そして社会保障、これを別々のものとしてもちろん検討するわけではなく、これを密接不可分の一体的なものとして、それぞれ関連し合う、作用し合うものとして、これからのまさに日本の経済、社会保障を中長期的な持続可能性について是非しっかりと議論させていただきたいと思っておりまして、今日もその観点から、是非、政治家の思いということで副大臣の皆さん中心に質問をさせていただきたいと思っております。
 その意味で、私、今回、今日御提示いただいた資料の中で、厚生労働省から御説明をいただきまして副大臣に御説明いただきました資料の一の十六ページがやはり非常に重要な意味合いを持っているというふうに思っているわけです。社会保障がやはりこの国の経済に非常に大きな影響を与えているんだと。逆に言えば、現在の日本の経済状況というのが、やはり残念ながら、この二十年の社会保障のある種崩壊といいますか不安定になってしまったということが非常に大きな影響を、作用してきたのではないかというふうに思うわけです。
 その意味で、冒頭、最初に厚生労働副大臣にお伺いをしたいのですが、そもそも、二〇〇〇年代に当時の政府が社会保障費の効率化という観点で毎年毎年二千二百億円の社会保障費の伸びを強制的に抑制をし続けた、それによって、残念ながら、とりわけ医療の崩壊が地方で起こってしまったと。これは恐らく国民の共通認識ではなかろうかというふうに思うわけです。その意味で、これからの経済と社会保障の持続可能性というものを議論させていただく際に、まず副大臣、是非、この二〇〇〇年代に行われた強制的に金額ありきの二千二百億円の社会保障費の伸びの抑制が行われたということについて今どういう総括をされているか、お考えをお聞かせください。
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桝屋敬悟#19
○副大臣(桝屋敬悟君) この十六ページを重要視していただいたということは大変にうれしく思います。我が大臣も、この資料が大事なんだと、このページが大事だと、こう田村大臣も言っておりまして、その意味でも感謝申し上げたいと思います。
 その上で、私も例の二千億のキャップについてはずっと苦しんできた一人でありまして、ただ、相当その予算繰りに苦労し、その圧力によって、今委員が御指摘になりました、特に医療保険制度、相当苦しい運用、改革を強いられた。まあ診療報酬、三角を立てるというようなこともたしかあの時代にあったと記憶しているわけであります。医療現場で相当厳しいお声をいただいた。私、前、坂口大臣の下で副大臣も経験しまして、どこへ行きましてもあの時代大変厳しい御指摘をいただいた。
 ただ、あのときから今日種々申し上げたような社会保障給付費の増大ということは当然想定されたわけであります。したがって、給付の重点化、効率化ということは併せてやらなきゃいかぬ。ただ、それを、キャップをはめて進めるというあのやり方は今思い出しても大変苦しい思い出でありまして、できますれば、そういうことではない、むしろ社会保障全体の給付の、抑制という言葉は大変使いにくい言葉でありますが、しかしこれは消費税引上げも含めて多くの国民が期待をされていることでありますから、しっかりとこれから医療、年金、介護、福祉もそうでありますが、できるだけ合理的な給付の抑制と重点化ということは、これはもう努めていかなきゃいかぬなと思っている次第でございます。
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石橋通宏#20
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 苦しい胸のうちをしゃべっていただいたかと思いますが、その意味では、厚生労働省の資料の十八ページには適正化という言葉で書いていただいているわけです。まさに適正化を図っていくんだと、これは強制的に金額ありきで切り詰めるのではなくて、やはり医療費全体の適正化、もう適切なその医療の在り方をどうみんなで検討していくかということなんだと思うんです。
 ところが、今日、財務省の資料の七ページは、これは、ここには社会保障分野についてもこれを聖域化することなく最大限の効率化を図るという書き方をしてあるわけです。この財務省の資料の書きっぷりを見ると、どうも我々としては二〇〇〇年のあの強制的に二千二百億円のキャップをはめたことを想像してしまうんですね。
 これ、厚生労働省の資料では適正化と書いてある、財務省の資料では最大限の効率化、聖域なしと書いてある。この辺ちょっと、政府内で思いが、この厚生労働省の十六ページの資料にまさに安心を確保することが経済成長にも必要なんだという意味が、これ政府内で統一見解として統一されているのかどうか、ちょっと財務副大臣、御見解をお願いします。
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小渕優子#21
○副大臣(小渕優子君) 社会保障関係費について、今後、重点化、効率化をしていかなければならないということ、また、細かな分野において具体的にどこをどうしていったらいいのかということについて厚生労働省とも共に同じ方向を向いてやっているものというふうに承知をしています。
 ただ、今厚生労働副大臣からお話がありましたように、これから高齢化社会を迎える中で、ますます社会保障関係費というものは増大していく中で、しかし、安易にこれから社会保障関係費が増大していくからといって公費も安易に増大していったらいいということではないというふうに思っています。
 先ほど資料の中でも御説明させていただいたように、社会保障関係費についてはこの二十年間で二倍になっていて、保険料は一・五倍になっている、そして公費の投入は二・五倍になっている。そうしたことを考えたときに、やはりしっかりと社会保障関係費を抑制するというか、重点化、効率化していく、そのことについての重要性というものはしっかり訴えていきたいと思います。
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石橋通宏#22
○石橋通宏君 むしろ我々は、まさにこの十六ページの資料にある安心を実現するためにどういう保障、社会保障、生活保障があるべきだ、そのための負担がどうあるべきだということをやはりみんなでこの調査会としてもしっかり議論をしていく、そういう方向だと思っているんです。
 まさに今、小渕副大臣がおっしゃいました。この社会保障というのを、一体、コストと見るのか、それともやはりこれが一つの、今超高齢化社会に突入する、これからますます高齢化は間違いなく進んでいく、そういう日本においてこの社会保障をコストと見たら削減対象になるわけです。ところが、一つの成長産業だと思えば、これをどう育てていくかという、むしろここで雇用をつくり、安心をつくりという、まさにこの十六ページに書いてあることが実現できるわけです。
 その意味で、西村副大臣、是非、これは成長産業として政府としても位置付けをいただいているのか、やはりここはしっかりと雇用をつくり、安心をつくり、そして経済を、とりわけ地域の経済を活性化させていくんだという意味合いでの成長産業として副大臣としてもお考えなのか、確認させてください。
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西
西村康稔#23
○副大臣(西村康稔君) ありがとうございます。
 まさにこの十六ページに、厚生労働省の資料にありますように、社会保障が安定すれば人々は安心して消費もできるわけでありますし、そもそも社会保障は、安心しないとみんな貯金に回って消費も増えないわけでありますから、ここにまさに書いてありますとおり、地域の需要を喚起するという、そういう側面が一つあると。
 それから、委員御指摘のように、私どもも、大きく伸びる産業の一つ、特に雇用は非常に吸収してもらえる分野の一つというふうに考えておりますので、政府の日本経済再生本部におきましても、医療分野、福祉分野含めて重点的に検討していこうということの一つの項目になっております。必要なところは規制緩和も行いながら、あるいは特区なんかも使いながら、成長産業としてのそうした側面、是非これは我々としても重点を置いて考えていきたいと思っております。
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石橋通宏#24
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 今、答弁聞かせていただいて、政府内でもこの十六ページの意識はしっかりと共有されているんだという思いでありますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 時間がありませんので最後になりますが、その意味では、その話また総合させていただくと、経済成長を今安倍政権で取り組んでいただいている、それがしっかりと、この経済成長がやはり働く人たち、生活者の人たち、皆さんにしっかりと行き渡って経済が循環していくことが必要です。ただ、我々が非常に懸念をしておりますのは、今残念ながら雇用全体の三五%が非正規雇用です。非正規雇用が三五%、三分の一を超えているということは、単純に経済成長が数字上行われても、それが自動的になかなか労働者の分担に回っていかないという現実があるわけです。これは二十年前と違うわけです。
 だからこそ、非正規の対策ということをしっかりとしていかないと、もう今政権が目指していらっしゃる経済の循環ということがとりわけ地方では成っていかないと思うんですが、残念ながら今日いただいた資料の中で、どこにも、いや、ちょっとだけありますが、非正規雇用、非正規対策、非正規をどうするんだという視点がないんです。
 この点について、これどうしていくのかというのを最後に厚生労働副大臣にお聞かせいただければと思います。
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桝屋敬悟#25
○副大臣(桝屋敬悟君) 石橋委員が御指摘のとおりであります。非正規雇用は労働者全体の三分の一をもう既に超えていると。特に若年層で近年大幅に増加している。また、正社員として働ける機会がなく非正規で働いている者、いわゆる不本意非正規の割合が大変に上がっていると、こういう認識をしております。
 日本経済全体の持続的な発展のためにも、非正規雇用の労働者を人材として委員御指摘のように社会全体で育成し、付加価値を高めて処遇の改善につなげていくことが必要であります。そうしなければ経済は動いていかないというふうに我々も思っておりまして、こうした取組は企業の生産性の向上、経済全体の持続的な発展にもつながると、委員の御指摘のとおりだろうと認識をしております。
 このため、喫緊の課題であります若者への対応として、今年度の補正予算案に若年者への実践的な職業訓練の促進等による人材育成策、この強化を盛り込んでおります。それから、非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、来年度予算案に包括的な助成措置の創設など総合的な対策を盛り込んでいるところでございます。
 委員御指摘のように、非正規雇用労働者、これをどれだけ人材として見て社会の中で育てていくか、その取組を改めて厚労省としても強く取り組んでまいりたいというふうに思っている次第でございます。
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石橋通宏#26
○石橋通宏君 ありがとうございました。
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鴻池祥肇#27
○会長(鴻池祥肇君) 藤井基之君。
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藤井基之#28
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。
 三副大臣、ありがとうございました。調査会開催の決定から非常に短い時間ではあったんですが、多くのデータをうまくコンパクトに取りまとめて御説明をいただいたと思っております。当初我が方、会長から申し上げましたとおりですが、この調査がもう三年目になっております。ですから、最終年ということで、包括的なちょっと質問をさせていただきたいと思っています。
 テーマは、持続可能な経済社会といいましょうか、あるいは持続可能な社会保障と、そういうことがテーマ設定をして三年間研究をしておるわけでございますが、そうすると、持続可能性とかなんとかいうと、やっぱり将来どういう絵姿になるかということが明確に見えていないとなかなかかきづらい、そういうふうになると思うんですね。
 やはり日本の将来の状況というのが非常に正確にといいましょうか、かなりの高い信頼度で推定できる、推計できる、そのデータって一体何があるかというと、一番私は信頼度が高いのは人口推計だと思っております。それをベースにしたいろいろな経済的な推計等よりも、はるかにそのベースになる人口推計の方が信頼できる。これはなぜかというと、日本のそもそも基礎となるデータベースがしっかりしていること、そしてそれの調査が常に非常に十分な調査ができていること、それに尽きていると思っております。そんなことも考えながら三副大臣にお尋ねをしたいと思っております。
 まず、この人口推計が非常に信頼できるものだということを前提にしてお尋ねをします。
 現在、少子高齢化社会が到来したと言われているし、あるいは超高齢化社会へまっしぐらの日本社会であると、こう言われている。だから、それに対する対応が、財政的な面もこうなければいけない、社会保障もこうなければいけないということで今日幾つかの御説明をいただいたわけです。
 ただ、そういった持続性の問題をしゃべるわけですが、ちょっとアンチテーゼ的に、あるいは極論としてまず聞いていただいて結構なんですが、そもそも日本でこういうふうな高齢化社会が出てきたという絵姿を示してもらうというのは、今日幾つか資料、同じ出典なんですが、例えば、厚生労働省でいくと一ページ、二ページ、財務省の資料でいくと例えば六ページというようなことがあるわけですね。
 これ、特に二ページの図で見てお分かりいただけますように、日本の戦後の高齢化を引っ張っていったのは、総論的な高齢化社会の何とかというよりも、どちらかというと特定の戦後のスペシフィックな時期に多くの人間が誕生したこと、俗に言う団塊世代と。私もその一人なんで聞くわけじゃないんですけど、その非常に多くの数年間にわたって発生した日本人の人口爆発、これが実はその後の社会保障とか経済問題をずっと引っ張ってきているのであると私は認識をしているんです。
 ですから、そういった戦後のずっと動いている日本の経済問題とか社会問題のある意味でドライビングフォースになったのがいいも悪いもこの団塊の世代だったと思うんです。ですから、この世代が、私どもが子供のときは、学校へ行っても学級の中に机が少ない、大多数、多くの子供たちが詰め込まれた。そして、受験戦争がある、就職戦争があった。そして、その仲間がみんな高度成長期には企業戦士として活躍をする。そして、気が付いたらバブルが崩壊した。リーマン・ショックだと言われる、そしてデフレ不況だと言われる。で、気が付いたらそろそろ現役引退ですと、こういう状況に今なっているわけです。
 だから、ある意味で社会保障の問題に、どうでしょうか、大変ですというのは当たり前といえば当たり前なんですね。これらの人口バーストを起こした世代がそれだけエージングを経たから、だからこうなっているだけなんです。ということは、逆に言いますと、今これから将来の社会保障推計をやったとしても、このジェネレーションがいなくなったらどうなるか。それこそ厚生労働省二ページの図の一番右にありますように、二〇六〇年、これ書いてございます。二〇五〇年を書いてもほぼ同様なんですが、もうなくなっちゃう、ピークのあった山は。
 それから、逆に言うと、まさか意図的にそういうことを作ったと私は思いませんけど、財務省さんは、この二ページの厚生労働省が出しているところの左のもう一つ左を作っているんですね。一人を支えるのは九名以上だという一九六五年の数字を出している。一九六五年の数字を使いますと、先ほど言いました団塊の世代が生産者人口に入っているところなんですよ。だからそんな大きな数字になっている。
 私は、持続性の問題について、こういうアンチテーゼを言って申し訳ないんですけど、例えて言いますと、それだからこそ、今私どもは年金の問題に非常に大きな論点整理をしなきゃいけないし、介護の問題も解決しなきゃいけないと思っている。医療の問題についても当然のことなんですね。この団塊世代がエージングを経ていくプロセスに従って生活習慣病がターゲットになってきたし、高齢者医療制度がターゲットになっているし、これからいくと多分終末期医療がそうなるんでしょう。そして、入院で処理できないとなるから在宅医療をどうかしなきゃいけないと、こうなってくるんだろうと思うんですよ。
 先ほど石橋委員からも御指摘ありました、私は、こういうふうな非常に特定の集団がずっと動いている、そこを見たときに、これを含んだところを抑制して簡単にそんなことでできるか。逆に言うと、この世代がもしもいなくなってしまえばこの問題はなくなるかもしれないんですよ。
 そこで、お尋ねしたいんです。三副大臣にお尋ねしたいと思います。
 まず、順番が逆になって申し訳ないんですけど、厚生労働副大臣には、こういった状況ですので、これから先の社会保障という問題について、少なくとも、この団塊世代がある程度少なくなるまでは当然のこととしてこれに対する経費は社会で考えなきゃいけないと私は思うんですけど、どうでしょうか。
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桝屋敬悟#29
○副大臣(桝屋敬悟君) いや、私も全く同感であります。
 実は、委員のお話を伺いながら、私もずっと福祉の現場で生きてまいりまして、この将来予測、人口予測というのは想定随分前からできたんでありますが、実はこれをブレークスルーする準備が、懸命にやったつもりでもなかなか後手後手に回ってしまったという感を私自身は持っております。
 したがって、これをブレークスルーするまでは、年金、医療、介護、福祉もそうでありますが、やはり厚労省の責任として、是非とも国の責任でこれを突き抜けていかなきゃいかぬと、こう思っている次第であります。
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