岸田文雄の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)
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○国務大臣(岸田文雄君) 外務大臣の岸田文雄でございます。参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げ、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。
北朝鮮が正式に金正恩体制に移行してから一年余りが経過しました。その間、北朝鮮の動向は我が国を含む地域全体にとって深刻な不安定要因であり続けており、朝鮮半島情勢は依然として予断を許しません。
北朝鮮は、昨年四月及び十二月にミサイル発射を強行し、本年二月には三回目となる核実験を実施しました。これらは、我が国を含む地域の平和と安定を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、また、累次の国連安保理決議に明白に違反するものです。さらに、北朝鮮は、我が国を含む国際社会に対する挑発的な言動を繰り返してきました。我が国は、北朝鮮に対し、いかなる挑発行為も行わず、一連の安保理決議を誠実かつ完全に実施することを強く求めます。
最近になり、北朝鮮をめぐる緊張状態が緩和されてきたとの見方もありますが、北朝鮮の次の行動を予断することはできません。我が国は、引き続き警戒を怠ることなく、北朝鮮における情勢を注視し、適切に対応していきます。
日朝関係については、引き続き、対話と圧力の方針の下、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取り組んでいく考えであり、北朝鮮に対し、これらの諸懸案の解決に向けた具体的行動を取ることを強く求めます。
特に、拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ません。拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、国の責任において解決すべき喫緊の重要課題です。全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明、並びに拉致実行犯の引渡しの三点に向けて、全力を尽くします。被害者及び御家族は高齢となっており、一日も早く解決させるよう、北朝鮮に強く求めます。
また、拉致問題は国際社会全体にとっても重要な関心事項です。私は外務大臣就任以来、各国との外相会談や国際会議等のあらゆる機会をとらえ、拉致問題の解決に向けた協力を要請してきました。例えば、四月にロンドンで開催されたG8外相会合においても、G8各国の拉致問題に関する理解と協力を要請しました。また、これまでの日米外相会談でも、累次にわたり米国の理解と支持を改めて求めています。
本年三月の国連人権理事会では、我が国及びEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議が無投票でコンセンサス採択され、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に関する調査委員会の設置が決定されました。我が国としては、調査委員会の活動により、拉致問題の早期解決を含めて北朝鮮の人権状況が改善されることを強く期待します。
北朝鮮問題に対処するに当たって、日米韓三か国の緊密な連携を維持強化し、北朝鮮の具体的行動を求めていくことの重要性は変わりません。四月の日米外相会談でも、日米韓の協力を更に進めていくことを確認しました。また、南北対話が再開されることになったことを我が国は歓迎しており、こうした南北間の動きが北朝鮮の非核化やその他の諸懸案の解決につながることを期待します。引き続き、北朝鮮による更なる挑発行為の防止や国連安保理決議等に基づく措置の着実な実施を含め、米国及び韓国と緊密に連携し、中国、ロシアといった関係国とも意思疎通を密にしていく考えです。
徳永委員長を始め、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。
以上です。