馬淵澄夫の発言 (経済産業委員会)

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○馬淵委員 これはちょっと一年ほど前のデータではあるんですが、当然、事故に近い方が高い数値が出ておかしくないわけですが、大変低い数値です。周辺河川のトリチウム濃度が低い数値になっている。そして、現時点においては、この地下水バイパスのいわゆる井戸からくみ取った水質に関しては、これは基準を超えるものではないんですが、上昇傾向にあります。
 少なくとも周辺河川と比べて高くなりつつあるというこの状況の中で、先ほど来事務方にお答えいただきましたが、少なくとも、漁協や地元関係者等の合意を得る努力をされているということでありますが、この実態を見れば、実は、緊急対策と称している地下水バイパスが稼働していない状況の中で、よりその理解を得るハードルが高くなっている状況があるのではないか、その認識を持つべきではないかと私は指摘をさせていただきたい。
 周辺河川の一千倍近くのトリチウム濃度が、既に地下水バイパスの揚水井戸から検出されています。繰り返し申し上げますが、先ほどの基本方針、緊急対策は、可及的速やかに、一年以内に、建屋に地下水を近づけないという目標を掲げて、そしてその結果を出さなければならない方策のはずです。しかし、これは半年間稼働せずに、その間に汚染水がタンクから漏れ出て、その影響かどうかの確認はまだ確実にとれているわけではないでしょうが、トリチウムの上昇がこのように確認できている。
 私は、この状況を楽観的な見通しで見るべきではない、このように思います。この緊急対策の課題、今申し上げたように、建屋に近づけない唯一の対策である地下水バイパスが機能しないおそれがある、それをぜひ政府側も東電側も認識いただきたい。
 その上で、私は、一つの提案をさせていただきたいと思ってきょうは参りました。
 政府、東電が緊急対策としている地下水バイパスは稼働時期が未定であります。そして、それが今後もなかなかに困難な状況があるかもしれないという中で、先ほど大臣にも確認をいたしました、予防的かつ重層的なまさに多重防御を行うというのが基本的な考え方です。この多重防御を行うということであるならば、さらなる対策を考えるべきである。
 そして、ここに関しては、先週の金曜日、既に、大臣も御出席をされた、第七回の汚染水対策委員会、我々がこの委員会を開く直前に行われた委員会での議論の中で、地下水バイパス等が稼働できない場合のさらなる地下水流入抑制策についての検討がなされています。これは資料の5をごらんいただきたいと思います。
 資料の5は、二十七日に提出された資料であります。この汚染水対策委員会では、場合によっては地下水バイパスだけでは足りないのではないか、まさに予防的な多層的な防御、このことを考えていただいているんだとは思いますが、地下水のさらなる流入抑制、建屋に地下水を近づけないという中で、技術公募、追加的な遮水壁の施工技術、フェーシング技術、これらを公募するといった検討もなされているということであります。
 そこで、私は公募に手を挙げているわけではありませんが、この委員会として私が御提言を申し上げたいのは、本格的な遮水壁ができるのには時間がかかります、そして、今申し上げたように緊急対策は機能していないんです、動いていません、その動いていない状況の中で、実は、鋼矢板などという一般的な道具、材料を使って地下水の流入を低減せしめることができるのではないかということであります。
 これは一度は皆さん方はごらんになったことがあると思いますが、河川などで使われる鋼矢板というのは鉄の板です。これをいわゆる地中に打ち込んで、水の流れをとめたり、あるいは土の崩落をとめたりするための土木材料であり、これを山側に打ち込むこと、あるいは建屋四方にこれを打ち込むことによって地下水の流入量を減らすことができるのではないか、私はこのように思っています。
 お手元に資料の6というのをお配りしております。
 四方を囲むことができればベストです。しかし、先ほど来申し上げるように、緊急対策を早急に打たねばならないということであれば、まずは山側にこの鋼矢板を打ち込んでいく、矢板を打ち込んでいって、そして壁をつくっていく。
 このようなことが効果があるのかということでありますが、お手元の6の資料は、私が補佐官時代にこうした遮水壁の検討を行った中で、米国NRCからの協力を得て提言をいただきました。そこでは、山側の壁は、アンブレラ、傘の効果を生じ、地下水がプラントの周りに迂回する流れをつくり出し、海洋に向かう流速を低減し得ると、我々日本政府にサジェスチョン、提言をいただきました。まさにアンブレラ効果も含めた緊急の対策を、この矢板という工事を使ってできるはずです。
 鋼矢板というのは、余り御存じない方もいらっしゃるので、見たことはあるけれども、どんなものかということで申し上げれば、水をとめたり、あるいは地山が崩れるのをとめたりする目的で使われるものです。設置費用や工期の点から見ても、非常に簡便で安価なものです。
 国交省、ここでの直轄のかつての事業を見ますと、例えば、二〇一〇年、荒川の工事で使われたもの、これは深さが二十一・五メーターぐらいの矢板を使っていますが、延長は二百二十四・五メートル規模で施工されて、直接工事費は八千四百二十万円でした。これは資料はございません。このように、非常に安価にできる、安くできます。今回は遮水壁の構築に予備費百三十六億が措置されるということを考えますと、非常に少額である、安くできる。工期がどれぐらいかというと、荒川の、今申し上げた延長二百二十四・五メーターの工事の例でありますが、これは約三カ月程度で施工が済んでいます。
 私は、抜本的な対策は完全なるものをしっかりと講じていかなければならないと思うんですが、何度も申し上げている、多重防御なんです。想定外リスクなどといって事故が起きてきた、そしてリスクの過小評価を繰り返し繰り返し行ってきたからこそ、二年半たってもこの状況がまだ続いています。
 ぜひともここはとめなければならないという意味においては、これはぜひ大臣にしっかりと、今申し上げた鋼矢板も含めた、緊急でできる、安価でできる、しかも在来工法でできること、こうした対策を講じていただくことができないかというお願いと提言なんです。今私が申し上げたように、この鋼矢板等を含めた、簡便にできること、いつまでも地下水バイパスに頼るのではなくて。
 未定という話でありました。漁協の関係者等に合意を得るのは大変でしょう。これならば、すぐできます。大臣、いかがでしょうか。御見解をいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 馬淵澄夫

speaker_id: 27633

日付: 2013-09-30

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会