長島昭久の発言 (国家安全保障に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○長島(昭)委員 ありがとうございます。
 私、冒頭に感慨深いということを申し上げたんですけれども、大平政権のときに、総合的安全保障という概念を使って、自衛力の強化、日米同盟の強化、それからエネルギー安全保障、食料安全保障、あるいは緊急事態対処、こういうまさに省庁横断的な課題を設定して、それ以来ずっとやってきたわけです。総合的な安全保障が必要だ、そういう政策が必要だ、戦略が必要だという認識はその当時からあったわけですけれども、それが本当に省庁をまたいだ政策、戦略として結実をする可能性がある、三十年ぶりに実現する可能性が出てきたという意味で、私は感慨深いと申し上げました。
 今、官房長官からるるお話がありましたように、私なりの意義として考えるのは、一つは、やはり省庁横断的な、今申し上げたような、こういう総合的な安全保障戦略がつくれるということ。それからもう一つは、中長期的な視点で安全保障戦略というものが策定できる。つまり、日常のいろいろな問題に対処することは各省で日ごろやるわけですけれども、官邸ではあえて中長期的な視野に立って物事を考えていく、こういう視点は私は大変重要だと思います。
 それからもう一つは、私も補佐官として官邸で働かせていただいてつくづく思ったのは、最近の国際政治というのは、首脳外交、まさに総理大臣をトップとした外交の展開というものが非常に主流というか、大きな流れになってきていますね。そういう総理大臣のジャッジ、つまり政策選択を支える仕組みというものを総理のお膝元につくっていくということは、私は大変意義深いというふうに思っています。
 それからもう一つは、やはり危機対処、緊急事態にどう統合的に司令塔をつくって対処していくか。ここも恐らく強化されることになるんだろうというふうに思っています。
 さて、そういう意義を確認した上で、では、今の現体制ではそういうものをしっかりと全うすることができないのかどうか。つまり、どういうところがこのNSCの創設によって改善されるのか。ニーズの問題ですね。
 このNSCの先行事例でよく引き合いに出されるのが、アメリカとイギリスであります。
 アメリカは、皆さん御案内のとおり、一九四七年、第二次世界大戦が終わった直後にNSCがつくられたわけです。ナショナル・セキュリティー・アクトによってつくられた。
 そのときのアメリカの状況はどういう状況だったかというと、まさにヨーロッパ戦線、太平洋戦線でアメリカの陸海軍の力が本当に拡大していった。もう世界の隅々まで彼らは影響を及ぼすようになって、国務省も陸海軍が何をやっているか把握し切れないぐらい、オーバーストレッチというか、彼らの権限は拡大をしてしまったわけですね。
 それに対してシビリアンコントロールをきちっときかせようということで、大統領府を中心として軍に対してきちっとコントロールをきかせていく。そのときに陸海軍の統合という話になって、ジョイント・チーフ・オブ・スタッフという統合参謀本部が同時に創設されています。ついでに言うと、CIAもこのとき一緒に創設をされていて、やはり戦略と情報というものが一対になって国の政策を進めていく、そういう体制が整ったわけですね。
 そのときには、今申し上げたような強烈なニーズがあったわけです。こういうシビリアンコントロールをきかせなきゃいけない、そういうニーズがあったわけです。
 イギリスの場合も、あのイラク戦争で情報の扱い方をある意味で間違えて、大量破壊兵器があるんだということで英米で一緒になって戦争に突入していった。あのことの判断が一体どうだったのかということがイギリスの中で大問題になって、それに対する対応として、キャメロン政権でナショナル・セキュリティー・カウンシル、国家安全保障会議が創設をされたというふうに認識をしております。
 アメリカもイギリスも、強烈なニーズがあって、それに応える形でこういう組織をつくっています。
 日本の場合は、前身が国防会議、その後、安保会議と変遷をしてきたわけですけれども、国防会議のときは、一九五四年ですけれども、防衛省・自衛隊がつくられて、そして防衛計画の大綱、要するに国防政策をきちっとコントロールしなきゃいけないというニーズがありました。そして、その後、先日小池先生からも御紹介ありましたけれども、ミグ25の事件があったり大韓航空機撃墜事件があったりして、緊急事態に機敏に機動的に対応しなきゃいけないということで、国防会議を改組して安保会議というのをつくって官邸機能強化をした。それぞれ強烈なニーズがあるんですね。
 さっき官房長官、国際情勢が非常に悪化している、厳しくなっている、そういう御説明をいただいたのはよくわかるんですけれども、今ここでNSC、私も意義はよくわかっているつもりですけれども、今までの安保会議からNSCにあえて改組しなければならない現状の不都合であるとか、そういうニーズはどういうところにあるんでしょうか。

発言情報

speech_id: 118504291X00320131030_006

発言者: 長島昭久

speaker_id: 29241

日付: 2013-10-30

院: 衆議院

会議名: 国家安全保障に関する特別委員会