城内実の発言 (国家安全保障に関する特別委員会)

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○城内委員 自由民主党の城内実でございます。
 本日は、五十五分も時間をいただきまして、ありがとうございます。
 先週の七日の本会議、趣旨説明に対する質疑で既に申し上げたことでありますけれども、この特定秘密保護法案というのは大変重要であります。
 我が国を取り巻く安全保障の環境は一層の厳しさを増しているということについては、これは誰も疑いを持っていないと思います。
 こうした大変厳しい安全保障環境のもとで、時々刻々と変化していく国際情勢に対し、各省庁のよろしくない縦割りを排し、政府が一体となって、総合的、戦略的に、そして何よりも迅速に政策判断をしていくためにも、日本版NSC、すなわち国家安全保障会議の設置が喫緊の課題であることは言うまでもありません。
 この国家安全保障会議がしっかりとした有益な議論ができるかどうかは、まさに全省庁が保有する良質かつ機微な情報がきちんと一元化された形で提供されるかどうかにかかっております。
 ところが、実際はどうかといいますと、各省庁において秘密の保全、管理に関するルールがばらばら、また、他省庁に情報を提供することによる情報漏れを恐れる余り、情報提供にちゅうちょし、情報共有が進まない、こういった現実の問題があります。
 したがいまして、国家安全保障会議に対して、各省庁が安心、安全な気持ちで情報を提供するためには、情報漏えいを生じさせないための制度的なルール、担保あるいは基準づくりが必要不可欠であります。
 同時に、情報に関しては、諸外国との情報共有及び交換が重要であります。
 我が国の情報コミュニティー、具体的には内調あるいは外務省、防衛省、警察庁外事情報部、公安調査庁といったものがあると思うんですが、これらの機関が各国情報機関とやりとりした機密情報が国家安全保障会議に提供される際、当然、その前提として、秘密を確実に保護する法制度が日本国内に確立されている必要があります。
 欧米先進国においては、秘密保護法制の存在を前提として、情報の共有、交換がなされており、そのような法的担保を有していない国には機密性の高い情報はなるべく提供しないというのが国際社会の常識であるというふうに私は考えております。
 例えば、私がイギリスの情報機関の責任者だったとします。そして、情報提供者が命がけで入手したトップシークレットを日本に提供するかどうかと考えた場合、待てよ、大丈夫かな、秘密保全体制が脆弱だから、やはりやめよう、そういうことになりかねないのではないでしょうか。
 いずれにせよ、特定秘密保護法の成立により、諸外国から、また国内各省庁から、国家安全保障会議への情報共有を深め、その結果、より質の高い会議の審議が可能となり、NSC法案と表裏一体のものとして、今臨時国会でこの秘密保護法案、法律を成立させることが私は望ましいと考えます。
 また、別の切り口で申し上げますと、当然、私は、国民の知る権利というのは、これは本当に大事ですから守らなきゃならないと思いますけれども、だからといって、テロリストやスパイ工作員の知る権利になってはならないわけであります。彼らには知られてはならないことというのは当然あるということを、改めてここで強調させていただきたいと思います。
 そして、実際問題として、特定秘密保護法が通ることを一番嫌がる国がどこの国であるかということを考えていただきたい。北朝鮮は、例えばこの法案が通らなければ、もろ手を挙げて喜ぶのではないでしょうか。ですから、こういったことにも思いをいたすことは大事であると私は思っております。
 このように、私が今述べたように、秘密保全体制の整備が急務であるにもかかわらず、他方で、一部の世論やマスコミで、特定秘密の指定等に関し、いまだに誤解があるんです。例えば、特定秘密保護法案が通ると日本が戦争する国になるとか、平成の治安維持法案、今笑っている方がいますけれども、そういった投書やファクスが来ているんですよ。市民弾圧法案だとか、国民に知られてまずいことは全て隠蔽するための法案だとか、あるいは、政府が特定秘密と指定したいものは全て特定秘密になる、そういうおそれがある、そうなると断言している投書もあります。そして、これは既にいろいろなこの場の答弁で明らかになっておりますけれども、いまだに、原子力発電所の安全性や被曝、さらにTPPの交渉内容も特定秘密とされ隠蔽されるのではないかと誤解されている方がまだいらっしゃいます。
 別表に該当するものに限るとか、あるいは非公知性、さらには秘匿の必要性という二重、三重の縛り、要件があるにもかかわらず、そのことさえ知らない人が多いわけであります。
 ここで私、正直に申し上げます。私自身、九月末まで外務大臣政務官として政府の中にありまして、町村信孝先生が座長を務めていらっしゃいました自民党内のインテリジェンス・秘密保全等検討PTの議論を十分フォローしておりませんでした。したがって、マスコミの非常に否定的な見解が書かれておりましたけれども、もしかしたら、まだまだちょっと改善すべき余地があるのかなとか、かつて私の反対した人権擁護法案、あるいは民主党政権下の人権救済機関設置法案のように、筋の悪いいろいろな問題を抱えているのかなと誤解しておったんです。
 ところが、実際にこの法案を読み、皆さんと一緒に議論しているうちに、これは大変重要な法案であり、私は、はっきり言って、この法案、この制度のたてつけは大変よくできていると今確信しております。問題は多少あるかもしれませんけれども、私は、百点満点でいえば八十点、九十点のところまで来ていると思います。あとは、少数会派の皆さんを含めて徹底的に議論して、それを二点でも三点でも上げる、アップさせるように努力すればいいだけではないかというふうに思っております。
 そして、ここで質問でありますけれども、先ほど例示したような本当にとんでもない誤解を含めて、明らかに特定秘密という本法案とは関係のない誤解まで流布しております。こうした状況に対して、政府はどのように考えているのか。
 また、本法案と関係する形で、例えば、本法案の中で「その他」という言葉が三十六個もある、その「その他」で何でもかんでも読み込めて、定義や運用は極めて曖昧だとか。例えば、別表一の方を見ますと、「武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物の種類又は数量」とありますが、その「その他」に何でも読み込むことが可能なんだ、そういう誤解もあると思うのであります。
 この場の答弁で、具体的列挙と類似であるものに限るということがありました。当然そういうことなわけですけれども、こういったさまざまな誤解に対して、改めて、政府としてどのように考えているかという認識を問いたいと思います。

発言情報

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発言者: 城内実

speaker_id: 32332

日付: 2013-11-14

院: 衆議院

会議名: 国家安全保障に関する特別委員会