石川博崇の発言 (本会議)

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○石川博崇君 公明党の石川博崇です。
 私は、ただいま議題となりました安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案に対し、安倍総理を始め関係諸閣僚に、公明党を代表して質問させていただきます。
 現下の日本を取り巻く厳しい国際環境下にあって、日々刻々と変化する情勢に機動的かつ効率的に対応するためには、外務省、防衛省、警察といった省庁の縦割りを排し、総理を中心とする関係大臣が日常的に外交・安全保障に関する諸課題を戦略的に議論できる環境をつくることは極めて重要であります。
 また、二年八か月前の東日本大震災への対応には、迅速な災害復旧のために大規模の自衛隊を投入し、原発事故対応という深刻な緊急事態が発生、我が国の安全保障の根幹にも影響する状況であったことなどに照らして、日常的にこうした大規模自然災害への備えを含む緊急事態への対応についても、総理をトップとする関係省庁間の連携を強化しておくことの重要性は言うまでもありません。
 今般の法改正により、これまでの安全保障会議が改組され、四大臣会合、九大臣会合、緊急事態大臣会合といった、状況に応じ柔軟に対応できる三形態の会議が創設され、官邸の司令塔機能と関係各省間の連携が強化されることは、こうした環境整備に資するものであり、評価したいと思います。
 平成十九年、第一次安倍内閣により同趣旨の法案が国会に提出されたものの、その後のねじれ国会という政治の混乱の中で廃案となり、またその後、民主党政権下でも本件の検討がなされたものの、結論が出ませんでした。前回の法案提出から六年たった今、ようやくここ参議院本会議で審議される運びとなったことは、政治の安定を求め、この夏の参議院選挙においてねじれを解消してくださった国民の皆様の御期待におこたえする、まさに象徴的な事案ではないでしょうか。改めて総理より、国家安全保障会議の設立の重要性と必要性を含め、本法案の成立に向けた御決意を伺います。
 今回設置されることになる国家安全保障会議は、これまでの安全保障会議が形骸化してきたことへの反省も踏まえ、より機動的に外交・防衛政策について議論できるようにするものです。四大臣会合は二週間に一度ぐらいの頻度での開催を想定しているようですが、実施の頻度や案件は、専ら時の総理や内閣の関心によって左右される可能性があります。今後、どの内閣においてもこの会議を形骸化させることなく機能的に運用できるよう、何らかの制度上の仕組みを設けることを検討すべきではないでしょうか、総理の御所見を伺います。
 九大臣会合は、国防の基本方針や防衛大綱など、国防に関する重要事項を審議する現行の安保会議の役割を引き継ぐとされ、文民統制機能、シビリアンコントロールを維持するとされています。文民統制とは、言うまでもなく、軍事に対する政治優先又は民主主義的統制のことであり、主権者である国民が、選挙により選出された国民の代表を通じて軍事に対し最終的判断、決定権を持つという極めて重要な基本原則であります。今般、この文民統制機能を九大臣会合に引き継がせ、維持することとした意義について、総理の御認識を確認いたします。
 今回の法案に対する衆議院における修正により、内閣官房長官及び関係行政機関の長は、議長の求めに応じて、会議に対し、資料、情報の提供及び説明その他必要な協力を行わなければならないこととされております。これら各省からの資料や情報は会議の事務を担う国家安全保障局において集約されることとなりますが、これまで情報の集約機能を担ってきた内閣情報調査室との役割分担は明確なのでしょうか。屋上屋を重ねることにならないのか、政策と情報の分離原則を踏まえて、有機的に両者が機能するよう取組を求めたいと思いますが、官房長官の御所見を伺います。
 今後の会議の取り仕切りを始め、国家安全保障局長の役割が極めて重要であります。しかし同時に、常設化される国家安全保障担当総理補佐官との役割分担が不明確ではないかとの指摘があります。例えば、米国NSCを統括するのは安全保障担当大統領補佐官ですが、こうした諸外国のNSC責任者のカウンターパートなど、緊急時の対応を想定すれば、あらかじめ役割を明確にしておくべきではないでしょうか。両者の役割分担についての総理の御所見を伺います。
 国家安全保障局の職員人事においては、多様なバックグラウンドと専門性を持つ優秀な人材をその時々の国際情勢の変化に合わせて柔軟に確保するよう努めるべきと考えます。また、その際には、政府関係省庁のみならず、民間からも幅広く登用されるよう門戸を広げるべきと考えますが、この点について官房長官の御所見を伺います。
 中央省庁等改革基本法第九条二項は、「内閣官房の組織については、その時々の政策課題に応じ、柔軟かつ弾力的な運営が可能な仕組みとする」とされており、これまでは固定的な組織を設置せず、三人の官房長官補を弾力的に運用してきた経緯があります。今回、内閣官房に初めて局が設置されることとなります。また、先日閣議決定された公務員制度改革関連法案においても内閣人事局の設置が規定されております。
 今後の内閣官房の組織の在り方についてどのようにお考えか、前述の法文との整合性を含め、官房長官の御所見を伺います。
 今般の国家安全保障会議の設立が、我が国の平和と安定のみならず、地域全体の安定に寄与するものでなくてはならないことは言うまでもありません。その観点から、中国、韓国を始め近隣諸国の理解を得る努力を引き続き精力的に行うべきと考えますが、どのように具体的な努力を行うのか、外務大臣の御所見を伺います。
 先日、核兵器の人道的結末に関する共同ステートメントに日本が参加し、また、国連総会第一委員会に我が国が起草した核軍縮決議案にも核兵器の人道的結末に関する文言が入り、百か国を超える共同提案国により提出、圧倒的多数の賛成を得て採択されたことについて、政府の努力を高く評価します。
 我が国の安全保障を確保するためにも、北朝鮮の核開発を断固阻止しつつ、今後、核兵器のない世界の実現に向け、更に積極的に取り組むべきと考えますが、外務大臣の御所見を伺います。
 以上、我が国の安全保障などに関し、幾つか質問をさせていただきました。
 私ども公明党は、現在、政府の外交政策を補完しつつ、政党・議員外交を積極的に展開しております。本年一月には山口代表が訪中し、習近平総書記と会談、また、去る九月には公明党の若手青年国会議員団が訪中し、現下の厳しい二国間関係の改善に努めてまいりました。また、その直後には山口代表を団長とする訪米団がニューヨークとワシントンを訪問し、潘基文国連事務総長を始めとする国連関係者及び米国政府幹部と精力的に会談を行うとともに、アジアの平和と安定に関する講演を行い、国際社会に対して、連立与党の枠組みにより安定的な外交を推進する日本政府の努力を説明いたしました。シリア情勢についても、公明党として現地情勢を把握するため、近隣諸国での調査を行い、現状を踏まえた政府への提言も取りまとめたところです。
 安倍総理は、積極的平和主義を提唱しておられます。我が国を取り巻く昨今の厳しい国際環境改善のためにも、関係諸国との連携強化、近隣諸国との関係改善努力の継続を通じて地域の平和と安定の実現を図るとともに、国際社会における諸課題に日本が外交的役割をしっかりと果たすことが重要です。
 今般創設される国家安全保障会議が、こうした日本の外交機能強化と地域の平和と安定に最大の役割を果たすことを御期待申し上げて、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 石川博崇

speaker_id: 14446

日付: 2013-11-08

院: 参議院

会議名: 本会議