本会議

2013-11-08 参議院 全58発言

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会議録情報#0
平成二十五年十一月八日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第五号
  平成二十五年十一月八日
   午前十時開議
 第一 万国郵便連合一般規則(二千十二年のド
  ーハ大会議において改正され、及び採択され
  たもの)及び万国郵便条約の締結について承
  認を求めるの件
 第二 郵便送金業務に関する約定の締結につい
  て承認を求めるの件
 第三 政府調達に関する協定を改正する議定書
  の締結について承認を求めるの件
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○本日の会議に付した案件
 一、特別委員会設置の件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、安全保障会議設置法等の一部を改正する法
  律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
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山崎正昭#1
○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。
 この際、特別委員会の設置についてお諮りいたします。
 国家安全保障に関連する諸法案を審査するため、委員三十名から成る国家安全保障に関する特別委員会を設置いたしたいと存じます。
 本特別委員会を設置することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
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山崎正昭#2
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、本特別委員会を設置することに決しました。
 本院規則第三十条の規定により、議長は、議席に配付いたしました氏名表のとおり特別委員を指名いたします。
    ─────────────

     ─────・─────
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山崎正昭#3
○議長(山崎正昭君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、検査官、総合科学技術会議議員、食品安全委員会委員、特定個人情報保護委員会委員長及び同委員、証券取引等監視委員会委員長及び同委員、電気通信紛争処理委員会委員、電波監理審議会委員、日本放送協会経営委員会委員、中央更生保護審査会委員、運輸審議会委員、運輸安全委員会委員並びに公害健康被害補償不服審査会委員の任命について、本院の同意を求めてまいりました。
 これより採決をいたします。
 まず、検査官に河戸光彦君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#4
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#5
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、全会一致をもって同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#6
○議長(山崎正昭君) 次に、総合科学技術会議議員に中西宏明君を、電波監理審議会委員に前田忠昭君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#7
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#8
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            二百十九  
  反対              十二  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#9
○議長(山崎正昭君) 次に、食品安全委員会委員に熊谷進君を、特定個人情報保護委員会委員に阿部孝夫君を、日本放送協会経営委員会委員に石原進君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#10
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#11
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            二百十五  
  反対              十六  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#12
○議長(山崎正昭君) 次に、特定個人情報保護委員会委員長に堀部政男君を、同委員に手塚悟君を、証券取引等監視委員会委員長に佐渡賢一君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#13
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#14
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百二十八  
  反対               三  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#15
○議長(山崎正昭君) 次に、証券取引等監視委員会委員に園マリ君及び吉田正之君を、電気通信紛争処理委員会委員に中山隆夫君、荒川薫君、小野武美君、平沢郁子君及び山本和彦君を、中央更生保護審査会委員に小川清美君を、運輸審議会委員に鷹箸有宇壽君及び河野康子君を、運輸安全委員会委員に田村貞雄君、横山茂君、松本陽君、岡村美好君及び富井規雄君を、公害健康被害補償不服審査会委員に岡本美保子君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#16
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#17
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、全会一致をもって同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#18
○議長(山崎正昭君) 次に、日本放送協会経営委員会委員に長谷川三千子君、百田尚樹君及び本田勝彦君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#19
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#20
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            百五十四  
  反対             七十七  
 よって、同意することに決しました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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山崎正昭#21
○議長(山崎正昭君) 次に、日本放送協会経営委員会委員に中島尚正君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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山崎正昭#22
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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山崎正昭#23
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            百五十六  
  反対             七十五  
 よって、同意することに決しました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
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山崎正昭#24
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山崎正昭#25
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。国務大臣菅義偉君。
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
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菅義偉#26
○国務大臣(菅義偉君) ただいま議題となりました安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明をいたします。
 我が国の平和と独立を確保し、国民の生命及び財産を守ることは、政府の重要な責務の一つであり、その責務を果たすためには、正確かつ総合的な情勢判断に基づき、時代の変化に迅速かつ的確に対応した国家安全保障に関する政策を展開することが不可欠であります。
 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、外交・安全保障政策の司令塔として、国家安全保障に関する諸課題につき、内閣総理大臣を中心に、日常的、機動的に審議する場を創設をし、政治の強力なリーダーシップを発揮できる環境を整えることが重要です。
 そこで、現行の安全保障会議の審議体制等を見直し、もって我が国の国家安全保障に関する機能等を強化するため、安全保障会議の名称を国家安全保障会議に改め、その審議事項を国家安全保障に関する重要事項に拡充し、国家安全保障に関する外交政策及び防衛政策の基本方針等の一定の事項について内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、内閣官房長官により審議を行うことができることとするほか、内閣官房に国家安全保障局を設置すること等の措置を講ずる必要があります。
 次に、その法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、安全保障会議設置法の一部改正であります。
 まず、題名を国家安全保障会議設置法とし、会議の名称を国家安全保障会議とするものとしております。
 次に、会議は、国家安全保障に関する外交政策及び防衛政策の基本方針等の国家安全保障に関する事項を審議し、必要に応じ、内閣総理大臣に対し意見を述べるものとし、従来の安全保障会議への諮問事項については、これまでと同様の取扱いとするものとし、武力攻撃事態等その他の一定の事態に関し、特に緊急に対処する必要があると認めるときは、迅速かつ適切な対処が必要と認められる措置について内閣総理大臣に建議ができるものとしております。
 この際、国家安全保障に関する外交政策及び防衛政策の基本方針等については、議長である内閣総理大臣のほか、外務大臣、防衛大臣、内閣官房長官を議員として審議するものとし、従来の安全保障会議への諮問事項については、引き続きこれまでと同様の議員により審議するものとし、重大緊急事態への対処に関する重要事項については、内閣官房長官及び事態の種類に応じてあらかじめ指定された国務大臣により審議するものとしております。
 その上で、武力攻撃事態等及び周辺事態に関し、事態の分析及び評価について特に集中して審議する必要がある場合には、議長、外務大臣、防衛大臣、内閣官房長官及び事態の種類に応じてあらかじめ指定された国務大臣により審議を行うことができるものとしております。
 また、審議に際しては、議長の判断により他の国務大臣を臨時に会議に参加させることができるものとしております。さらに、議員が不在のときは、一定の場合に限り、副大臣がその職務を代行することができるものとしております。
 そのほか、内閣官房長官及び関係行政機関の長は、会議に対し、国家安全保障に関する資料又は情報を適時に提供するものとし、また、会議は、内閣官房長官及び関係行政機関の長に対し、資料又は情報の提供及び説明その他必要な協力をするよう求めることができるものとし、議長及び議員並びにそれらの経験者に加え、副大臣として議員の職務を代行した者等は、その職務に関して知ることのできた秘密を他に漏らしてはならないものとしております。
 また、内閣官房副長官及び国家安全保障に関する重要政策を担当する内閣総理大臣補佐官は、会議に出席し、議長の許可を受けて意見を述べることができるものとし、議長及び議員を補佐するために会議に幹事を置くものとし、会議の事務は国家安全保障局において処理するものとしております。
 第二に、内閣法の一部改正であります。
 内閣官房に国家安全保障局を置くものとし、国家安全保障局は、内閣官房の事務の一部のうち国家安全保障に関する外交政策及び防衛政策の基本方針等に関するもの、会議の事務並びに会議に提供された資料又は情報等を総合して整理する事務をつかさどるものとし、国家安全保障局に国家安全保障局長を置くものとしております。
 また、内閣官房に少なくとも一名の内閣総理大臣補佐官を置くものとし、内閣総理大臣は、その中から国家安全保障に関する重要政策を担当する者を指定するものとしております。
 第三に、国家公務員法及び特別職の職員の給与に関する法律の一部改正であります。
 国家安全保障局長を特別職の国家公務員とし、その俸給を定めるものとしております。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、この法律案は衆議院におきまして一部修正が行われております。
 第一に、諮問事項であります。
 会議に諮ることとされている事項のうち、武力攻撃事態等及び周辺事態への対処、自衛隊の活動、国防並びに重大緊急事態への対処に関する重要事項は、内閣総理大臣が必要と認めるものについて会議に諮らなければならないこととしております。
 第二に、資料提供等の協力義務の明確化であります。
 内閣官房長官及び関係行政機関の長は、議長の求めに応じて、会議に対し、国家安全保障に関する資料又は情報の提供及び説明その他必要な協力を行わなければならないこととしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。拍手
    ─────────────
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山崎正昭#27
○議長(山崎正昭君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。佐藤正久君。
   〔佐藤正久君登壇、拍手〕
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佐藤正久#28
○佐藤正久君 自由民主党、元自衛官の佐藤正久です。
 私は、自由民主党を代表して、安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案について質問いたします。
 国家安全保障会議、すなわちNSCの創設は、第一次安倍内閣以来の総理のかねてからの持論でありました。当時も関連法案が国会に提出されましたが、安倍総理が辞職された後、残念ながら廃案となってしまいました。
 それから現在までの間に、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展、尖閣諸島をめぐる中国との緊張の高まり、海外で邦人が巻き込まれるテロの発生など、我が国の安全保障にかかわる懸案が数多く発生しております。これらの中には、必ずしも我が国が有効に対処できたとは言えない事例もありました。NSCが早期に設置されていれば我が国としての対応も変わっていたのではないかと思うと、当時の法案が廃案になったことが悔やまれます。
 日本は、かつて、一国平和主義、消極的平和主義と批判をされたこともありましたが、誇りある強い日本を取り戻すのが安倍内閣の使命であり、私は、その中核機能がNSCであると確信しています。
 塩野七生さんの名著「ローマ人の物語」に、国家にとって最大の責務は国民の安全を守ることであり、それを支えたのは、ローマ市民の負託を受けて軍事、政治両面に責任を持っていた帝王であるとの記述があります。
 日本の安全保障の最高責任者たる安倍総理の法案成立に向けた思いを、総理御自身のお言葉でお聞かせください。
 次に、NSCの創設と併せて策定される国家安全保障戦略について伺います。
 十二月に策定を予定している国家安全保障戦略は、これまで我が国に欠けていた外交と防衛にまたがる基本戦略を作るということであり、大きな意義があると考えます。この戦略は、日本の国家安全保障の基本戦略を示すとともに、NSCにおける意思決定の基本方針となるものだと考えますが、具体的にはどのような内容を考えているのでしょうか、総理、お聞かせください。
 米国や英国の国家安全保障戦略では、軍事力の基盤となる経済力の強化という観点も強調されています。さらに、米国では、沖縄返還に係る課題、国連安保理改革などについても幅広くNSCで議論されたと聞いています。日本の国家安全保障戦略は四大臣会合で議論されることとなりますが、経済力の強化や国連安保理への参加といった点についても十分に盛り込むことができるのか、総理、お伺いいたします。
 また、国家安全保障の基盤として、安全保障に関する国民の理解も重要となります。そのための教育、啓発の推進、更に言えば、国民の軍事アレルギーを取り除くための方策、そして我が国の政策や考え方についての対外情報発信も重要であると考えます。
 現在、中国、韓国などが領土、歴史認識などについて独自の主張に基づく広報や宣伝戦を展開しています。我が国がいかに正しい政策や考え方を持っていても、それが対象国や国際社会に確実に伝達されなければ意味を成さないものと考えます。これらについても、具体的な実施手段とともに国家安全保障戦略に盛り込むべきと考えますが、総理、いかがでしょうか。
 次に、安全保障政策の見直しについて伺います。
 政府は、NSC創設と併せ、年末までに国家安全保障戦略、そして新防衛計画の大綱を策定予定です。ただ、日本を取り巻く安全保障環境の厳しさ、そしてその動きの速さを勘案すれば、こうした取組は一刻の猶予をも許さないものと考えます。
 他方、安全保障分野における憲法解釈の在り方に関しては、いわゆる安保法制懇での議論が続けられておりますが、それを受けての政府の結論は安保戦略、新大綱策定に間に合わない、すなわち、安保戦略や新大綱は必ずしも憲法問題に対する政府としての検討結果を前提としないものとならざるを得ません。
 私の現場経験を踏まえても、自衛隊が国内外で様々な任務を果たしていく上で、集団的自衛権の行使の可否を始めとする憲法の解釈は極めて大きな前提事項でありました。自衛隊が活動し得る範囲、活動に際しての武器使用の在り方、日米共同の在り方など、憲法の解釈は安全保障政策の根本を規定するものであります。例えば、これから最重要課題の一つである日米ガイドラインの見直し、ひいては周辺事態における我が国の取組の在り方にも極めて大きな影響を及ぼすと言わざるを得ません。
 したがって、この問題に関する政府としての結論が下された暁には、国家安全保障戦略や防衛計画の大綱などの前提は大きく変わることになります。また、最近における安全保障環境の変化は目まぐるしく、我が国としても、この激しい国際情勢の流れの中で、その時々に最適な姿となるよう外交・防衛政策を絶えず調整していくことは当然であります。
 かく考えるに、いかにすばらしい安保戦略や新大綱を策定し得たとしても、政府は、決してその成果を放置することなく、緊張感を持って日本の安全保障の根本的な在り方を不断に検討していかなければなりません。
 総理、私は、その時々における重要問題への対処とともに、日本の安全保障の在り方に関するこうした不断の問いかけこそ、NSCが日々取り組んでいくべき一番大切な事柄だと思います。我が国の平和と安全について、何かがあったときだけ、あるいは何かを決めるときだけのNSCということではなく、日常的に緊張感を持って関係閣僚が不断に考えていくということこそが今回のNSC法案における最も大切な趣旨ではないかと考えます。総理のお考えをお聞かせください。
 防衛大臣政務官として務めた経験等を踏まえつつ、政府の情報面での取組について一点申し述べたいと思います。
 政府の各情報部門は、日々しっかりと任務に取り組み、適切な情報を収集し、上げてきてくれております。光を浴びることはまれながらも、我が国の安全保障を情報面でしっかりと支えてくれている彼らに対して、心から敬意を表したいと存じます。
 他方、政府の情報要求については、かねてから、私は私なりに強い問題意識を抱き続けてきました。情報に関して一番大切なのは、いかなる情報をどういった視点で、そしていかなる優先順位を持って集め、評価し、伝えていくかということです。
 例えば、北朝鮮のミサイルの発射に関してどういった事象に注意を払うべきなのか、核実験の兆候に関してどんな情報が必要となるのか、そうした事柄について、政府が何をしようとしているのか、どんな判断をしようとしているのかに照らし合わせながら、政策部門が情報部門に対して的確に情報要求を出していかなければなりません。上がってくる情報を分析する待ち受けの姿勢では、判断そして対応が遅れます。
 今回の法案で、NSCとともに、これをしっかり支えていくための国家安全保障局が発足することになります。NSCが真の意味で我が国安全保障の司令塔となるためには、内閣総理大臣の意図、政府の課題をしっかり踏まえた上で、適時適切な情報要求を出していくことが何にも増して必要となるのではないでしょうか。
 こうした観点から、情報分野におけるNSCの役割について総理のお考えを伺い、私の質疑を終わります。拍手
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
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安倍晋三#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 佐藤正久議員にお答えをいたします。
 国家安全保障会議の創設の意義についてお尋ねがありました。
 北朝鮮による核・弾道ミサイル開発の脅威、中国の透明性を欠いた軍事力の増強や、我が国周辺海域における活動の急速な拡大、活発化といった懸念事項を始め、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。
 こうした中で、我が国としては、政治が強力なリーダーシップを発揮し、機動的、戦略的に国家安全保障政策を進めていくことが必要であり、その環境整備として国家安全保障会議を設置することが不可欠であると考えています。本法案を速やかに成立させていただきますよう、各党各会派の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 国家安全保障戦略の具体的内容についてお尋ねがありました。
 我が国の安全保障をめぐる環境が一層厳しさを増す中、豊かで平和な社会を引き続き発展していくためには、我が国の国益を長期的視点から見定めた上で、国家安全保障の確保に取り組んでいく必要があります。安倍内閣では、こうした観点から、我が国で初めて外交政策及び防衛政策を中心とした国家安全保障戦略を策定することとしました。
 国家安全保障戦略の具体的な内容は、安全保障と防衛力に関する懇談会における有識者の議論も踏まえながら、今後政府として検討してまいりますが、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、世界の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に関与していくとの基本的な方針を踏まえたものとなると考えております。
 対外情報発信に関して、国家安全保障戦略に盛り込むべきではないかとのお尋ねがありました。
 私は、積極的平和主義の立場から、世界の平和と安定、そして繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していくとの基本的な考え方や、安全保障政策に関する我が国の取組について、国連総会での一般討論演説を始め、多くの機会をとらえて国際社会に発信してきました。また、外国訪問などに際して、各国の首脳に直接説明し、賛同と期待の表明を受けていると考えます。国家安全保障戦略の策定に当たりましても、御指摘のような点に配慮しながら検討してまいります。
 国家安全保障会議設置の趣旨についてお尋ねがありました。
 国家安全保障会議の設置の趣旨は、私を中心として関係閣僚が平素から戦略的視点を持って審議を行い、政治が強力なリーダーシップを発揮し、政府として国家安全保障政策を機動的、戦略的に進めていくための環境を整備することにあります。
 四大臣を始めとする関係閣僚は、我が国を取り巻く安全保障情勢をしっかり把握しながら、必要となる政策について緊張感を持って審議を行ってまいります。
 情報分野における国家安全保障会議の役割についてお尋ねがありました。
 国家安全保障会議において実質的な議論を行い、また、国家安全保障局において国家安全保障政策の企画立案、総合調整を行うに当たっては、質の高い情報が必要不可欠です。本法案により、各省庁等は国家安全保障会議に情報を提供する義務を負うこととなりますが、会議が求める情報の内容については、国家安全保障局から、各種会議等を通じ、又は随時に、分かりやすい方法で示してまいります。
 以上であります。拍手
    ─────────────
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