安倍晋三の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宇都隆史議員にお答えをいたします。
本法案の意義についてのお尋ねがありました。
外国との情報共有は、情報保全が確立されていることが前提であり、また、政府部内の情報共有が促進され、特に安全保障会議の審議がより効率的に行われるためには、秘密保護に関する共通ルールの確立が不可欠です。しかしながら、これまで防衛分野以外の安全保障に関する秘密については一般的な国家公務員法の守秘義務の定めしかなく、また、適性評価等について規定する法律が存在しませんでした。
本法案は、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定め、その漏えいの防止を図るものであり、これにより我が国及び国民の安全を確保できるものと考えます。
本法案と国民の知る権利との関係についてお尋ねがありました。
特定秘密は、従来から秘密として扱われている情報のうち特に秘匿を要するものを指定するものであり、従来の秘密の範囲を拡大するものではありません。
国民の知る権利が憲法第二十一条の保障する表現の自由と結び付いたものとして十分尊重されるべきことは当然のことであり、本法案第二十二条では、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分配慮しなければならないとの明文の規定を置くなど、知る権利を十分尊重しつつ、特定秘密の保護を図ることとしております。知る権利が狭まることはありません。
情報の隠蔽に関する罰則規定の必要性についてのお尋ねがありました。
本法案では、特定秘密は、法律の別表に限定列挙された事項に関する情報について、外部の有識者の意見を反映させた基準に基づいて大臣等の行政機関の長が指定することとしており、特定秘密の恣意的な指定が行われることがないよう重層的な仕組みを設けております。
本法案に従って特定秘密の指定を行うことは当然のことであり、本法案に定める要件に適合しない情報を特定秘密に指定した者を罰する旨を改めて規定する必要はないと考えます。本法案が成立した際には、その規定に基づき適正な運用を行ってまいります。
内閣官房、防衛省、外務省、警察庁以外の行政機関が取り扱う情報についてのお尋ねがありました。
御指摘の、行政機関以外の行政機関が取り扱う情報で別表に該当する事項に関する情報としては、例えば海上保安庁や公安調査庁が情報収集活動を行っているテロリズムに関する情報があります。
政府の活動等を後世に受け継ぐ必要性等についてお尋ねがありました。
時々の政権は、その諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務を負っており、そのために必要な記録を残すことは重要なことであります。本法案により、特定秘密が記録された文書についても、公文書管理法の適用を受け、歴史資料として重要な文書は国立公文書館等に移管され保存されることとなります。
国会における秘密の保護措置についてお尋ねがありました。
修正案により、特定秘密の提供を受ける国会におけるその保護に関する方策については、国会において検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされたところであります。本法案が成立した場合には、その規定に基づき、国会において講じられる保護措置の具体的な在り方について国会において十分な御議論がなされるものと考えております。
国民の知る権利及び報道の自由と秘密の保護の必要性のバランスについてお尋ねがありました。
我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものが知る必要のない者に漏れることを防ぐことは、我が国及び国民の安全を確保する上で重要であります。
他方、国民の知る権利や報道又は取材の自由に十分に配慮することも重要なことであると認識しており、本法案では、国民の知る権利に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならないこと、また、通常の取材行為は正当業務行為として本法案の処罰の対象とならないことを明記しました。これらの規定により、秘密の保護と知る権利への配慮のバランスを考慮した運用が確保されるものと認識しております。
以上であります。(拍手)
─────────────