山井和則の発言 (厚生労働委員会)

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○山井委員 ぜひ、現行どおり医療費助成の対象としていただきたいと思います。
 例えば、このALSの話ですけれども、実際、ALSの方々は、この医療費のみならず、既に介護保険の一割負担も払っておられる。そしてまた、介護保険も、もしかしたら一部所得者は二割になるかもしれない。さらに、例えばエダラボンのような保険がきかない薬を服用されている方は、月に数万円かかっている。
 何が言いたいのかというと、千円、二千五百円、払えるじゃないかじゃなくて、それまでに月数万円、あるいはもっと多くの自己負担をされているわけですし、おまけに、御家族の支えておられる側も、これは釈迦に説法になるかと思いますが、もう大変な御苦労をされているわけです。私の知り合いにもALSの方は非常に多いわけですし、ALSのみならず、難病問題というのは、患者の方だけじゃなくて、支えておられる御家族の方、小児慢性特定疾患も一緒だと思います。
 そういうことを考えると、私は、今回の自己負担がふえるというのは非常に問題があるというふうに思っております。
 そのことについて、例えば十三ページ、全国心臓病の子どもを守る会の要望書でございますが、ここでも、せめて「低所得層は無料としてください。」そして、「入院時の食事療養費への助成と、重症児の全額公費負担を継続してください。」こういう要望が出ております。
 具体的に言いますと、十四ページ、十五ページ、成人先天性心疾患患者のある例の資料をいただいておりますけれども、これだけ、一々読み上げませんが、治療のために今までから自己負担が、莫大なお金がかかっているわけですね。二〇一三年、二十四万円、二〇一二年、二十四万円、そして、二〇一一年、二十三万円、二〇〇八年、五十三万円というふうに。大前提は、千円、二千円、三千円、四千円、五千円、払えるじゃないかじゃなくて、既に数万円払っておられるわけですよ。
 だから、普通に考えたら、難病の方々や小児慢性特定疾患の方の負担をもっと減らして応援しようというのが、難病法案やこの児童福祉法改正の趣旨であるわけでもあるのに、その負担がふえてしまうわけなんですね。
 それで、ついては、もう少ししっかりとした資料がございます。それを見ていただきたいんですが、配付資料の二十三ページは、タニマーによる制度の谷間をなくす会の代表の大野更紗さんが作成してくださった資料ですが、非常にわかりやすいグラフなんですね。
 外来における自己負担限度額、夫婦のみ世帯の一般の場合、どう変化していくか。結局、自己負担額がどんどんどんどん上がっていくということが書かれております。経過措置、そして、四年目以降では大幅にふえていくわけであります。
 それで、例えば、年収百六十万円世帯で、現行制度では限度額は年二万七千円だったのが、今度は十二万円になってしまう。あるいは、年収三百七十万円だったら、年間十三万八千円だったのが二十四万円になってしまいます。
 それと、次の二十四ページ、高額かつ長期の方の場合ですね。この方々の場合も、百六十万円の世帯が、今まで年間最高二万七千円だったのが六万円に上がる。そして、年収三百七十万円世帯だったら、年間十一万円だったのが十二万円に上がっていくということであります。だから、これをどう考えるのかということであります。
 それで、二十五ページに進ませていただきます。
 そこで、引き続き、大野更紗代表の作成資料、非常に私の問題意識と近いものがありますので、この資料をもとに議論をさせていただきたいと思います。「重症度分類等の導入により、症状の程度が一定以下(軽症)とされる患者を医療費助成から外すべきではない。」なぜならば、「継続的な治療・投薬等なしには軽症の状態を維持できないと予測される者に対しては、すべからく医療費助成の対象とする必要がある。」「また、助成対象から外れることによって、経済的負担を理由にした受診抑制が起こり、症状が重度化したり、現行の医療費助成のもとで就労・就学を維持している患者が、再び社会参加できなくなる実態を認識する必要がある。」ということであります。
 それで、引き続き読ませていただきます。
 また、医療費の患者負担についても、「特定疾患の平均発症年齢は四十一歳であり、生涯に渡って継続的に高額の医療費・療養費がかかる。」「過度な負担や支援体制の不備の結果、症状が重度化したり死亡したりする難病患者が出ることはあってはならない。」「経済的理由による受診抑制が起きれば、正確な臨床データの把握は困難になる。」「希少性・難治性疾患の患者が、持続可能に生涯にわたって無理なく負担できる自己負担限度額で、医療費助成をおこなうことは、わが国が国際的に誇る、現在の難治性疾患克服研究事業の研究の質を維持する観点からも不可欠である。」もう書いてあるとおりだと思います。
 これによって症状が悪化してしまったら、ますます医療費もかかりかねない。さらに、今回の自己負担増によって治療を抑制して、そのことによって仕事をやめざるを得なくなったり、あるいは仕事につける予定だったのが長期化してしまう。そうすると、元も子もないわけですね。
 昨日も、参考人の方が、難病によって社会参加できなくなる、あるいは仕事をやめざるを得なくなる、このことによる社会的損失は、もう膨大な額に上がるという話がありました。
 そういう意味では、経済対策、景気対策という観点から見ても、こういう、一番困っておられて、改善するのか、しないのか、悪化するのか、あるいは仕事をやめざるを得ないのか、維持できるのか、あるいは就職できるのか、できないのかというはざまで、多くの患者の方々はもがき苦しんでおられるわけですね。なぜ、そのもがき苦しんでおられる方々の自己負担をアップするのかということについては、私は、この法改正なり法案、いい面もありますけれども、納得できない部分もあるわけです。
 それで、もう一気に言いたいことを言わせていただきますと、例えばきょうの配付資料でも、十一ページ、小児慢性特定疾患の自己負担増。例えば低所得一、二の方々は、結局、二千人、一万二千人で、合計一万四千人。合わせると、年間一・六億円。それで、新規認定者も入れても一・五倍ぐらいですから、三億円ぐらいなんですよね、低所得者を無料にすると。
 それと、難病患者の方々、十二ページ。ここも、低所得の百六十万以下の方をもし無料にするならば、低所得一の人、十八億円、十万人。低所得二の方、四十五億円、十五万人。そして、新規の方を入れると、大体百万人が既認定者で、新規認定者が五十万人で、結局これを合わせると、今回の既認定者で低所得一、二の方が年間六十三億円かかるわけですから、一・五倍すると九十億円ちょっとですよね。
 何が言いたいかというと、低所得の百六十万円以下の子供、そして大人の難病の方々を新規の方も含めて無料化すると、年間百億円ぐらいなんですよね。
 私は、基本的には、今回自己負担増というのはおかしいと思います。消費増税で、八%で今年度五兆円。そして、全てで、一〇%までいくと十二兆円も増収がある。増収がなかったらこんなことは言いませんが、やはり増収がある中で、何のための消費税か。
 私たち、民主党政権で一番苦労したのは消費税増税だったんです。本当にこれは悩みました。でも、やはり、患者の方々、弱い立場の方々、その意味では、最も消費税増税で応援すべき、救うべき方々は、私は難病患者の方々や小児慢性特定疾患の方々だと思うんですね。そういう方々に負担増をするというのは、私は、やはり、消費増税の趣旨からいっても、政治の理念からいってもおかしいと思いますが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 山井和則

speaker_id: 28090

日付: 2014-04-16

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会