三谷英弘の発言 (本会議)
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○三谷英弘君 みんなの党の三谷英弘です。
みんなの党を代表して、ただいま議題となりました国家安全保障戦略、新防衛大綱等について質問いたします。(拍手)
さて、先日、藤巻幸夫参議院議員の急逝の報に接しました。質問に先立ちまして、藤巻議員の御逝去に心からの哀悼の意を表したいと思います。
近時、アジア太平洋地域における我が国の安全保障環境は一層厳しさを増しています。また、東日本大震災などの大災害を経験し、日本国内で自衛隊の存在が脚光を浴びています。
ここで思い出されるのは、吉田茂元首相の防衛大学校第一回卒業式での言葉です。
君たちは自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。君たちが日陰者であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。どうか耐えてもらいたい。
自衛隊が脚光を浴びている昨今、まさに吉田元首相が懸念していたような事態が迫っているとの危機感を持って、安全保障を考えていかねばなりません。
東アジアの情勢は、今までに増して不安定になっています。島嶼部への攻撃等に対処するため、陸海空の自衛隊が一体となって運用されることは重要であって、新防衛大綱で統合機動防衛力が中核に置かれたことは、望ましいものと考えます。
しかしながら、島嶼部の防衛の実態を考えると、これで十分ではありません。島嶼部に対する侵攻は、公船、漁船と、偽った船で行われることも想定され、最前線にいるのは海上保安庁の巡視船です。
平時から海上保安庁と連携を密にし、防衛力の統合的運用を進める観点からいえば、有事の際には指揮命令系統を一本化することなども考えるべきではないかと思いますが、この点、防衛大臣の見解を伺います。
また、陸海空の自衛隊の統合運用の根幹は情報共有であり、各自衛隊間のデータリンクは喫緊の課題です。そこで、このデータリンクはどの程度時間や予算をかけて実行しようとしているのか、また、米軍とのデータリンクも行われるのか、防衛大臣に伺います。
また、島嶼部防衛は過去の経験から学ばなければなりません。
本日、この場で、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席が演説をされましたが、同国は、島嶼部防衛に関してつらい記憶を有しています。二十六年前、スプラトリー諸島において中国軍と武力衝突が発生し、ベトナム兵六十余名が亡くなりました。この悲劇を繰り返さないためにも、アジアにおけるパワーバランスを維持し、有事の発生を抑止することが重要です。
この点、近時中国が軍事費を毎年一〇%程度伸ばし、東アジアのパワーバランスに脅威を与えています。しかし、中国の経済規模との兼ね合いで見れば、何のことはありません、対GDP比一・三%程度という規模は全く変わっておりません。
これに対し、日本は、ここ二十年防衛費をふやせず、それが極東でのパワーバランスが揺らぎかねない要因の一つとなってきましたが、それはまさに、ここ二十年、日本が経済成長してこなかったからにほかなりません。
経済成長しない中で無理に防衛費をふやせば、国民生活へのしわ寄せが大きくなります。経済規模を拡大することで初めて無理なく防衛費を捻出し、脅威に備えることができるようになるのです。
その意味で、経済成長こそが最大の安全保障だと考えていますが、この点についての総理の見解、そして経済成長の実現にかける意気込みをお聞かせください。
今後の安全保障において、サイバー防衛も不可欠です。国家安全保障戦略には、サイバーセキュリティーの強化がうたわれていますが、その取り組みは不十分です。
二〇一二年十月、アメリカ下院の情報特別委員会において、ファーウェイテクノロジーズその他一社が提供する製品には安全保障上のリスクがあるとして、使用を避けるべきとの調査結果が発表されました。この動きは、イギリス、カナダ、オーストラリア、そして韓国でも徐々に広まっています。
そこで、現在、政府調達されている電子機器のうち、約何%にファーウェイの製品が組み込まれているか、官房長官に伺います。
また、今後、安全保障上脅威を与え得る機器の使用を避けるために、政府調達での禁止や我が国の通信事業者における状況把握など、政府としていかなる対策を講じる予定かについても、官房長官、お答えください。
また、クリミア半島をめぐり、ウクライナ情勢は予断を許さない状況が続いています。安倍内閣における国際協調主義に基づく積極的平和主義という観点から、この問題について日本はどのような役割を果たすべきとお考えか、外務大臣に伺います。
最後に、新防衛大綱に欠けているピースが一つあります。集団的自衛権です。
衆院選時の自民党の公約では、集団的自衛権を認める旨明記されています。また、二二大綱についての質疑に際し、自民党今津議員が、自民党は集団的自衛権を認めると、この本会議の場で明言されています。
最近、自民党内部において、集団的自衛権の判断を先送りしようとの動きが起きていますが、選挙公約にも掲げ、また本会議場でも明言したこの論点を今さら党内で議論するのも、おかしな話です。
集団的自衛権行使容認の判断の時期について、総理の見解を伺います。
みんなの党は、安全保障の観点からも、当たり前の自由社会と一人前の国家の構築を目指して、引き続き活動を続けてまいります。
以上で質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕