江田康幸の発言 (本会議)
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○江田康幸君 公明党の江田康幸です。
私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました電気事業法等の一部を改正する法律案について、安倍総理大臣並びに茂木経済産業大臣に質問をいたします。(拍手)
東日本大震災から三年、本日、我が国の中長期的なエネルギー政策の指針となる、新たなエネルギー基本計画が閣議決定されました。
基本計画にもあるとおり、東電福島第一原発事故で被災された方々の心の痛みにしっかりと向き合い、寄り添い、福島の復興再生を全力でなし遂げるとともに、原発の依存度を可能な限り低減させることをエネルギー政策再構築の出発点とすべきであります。
公明党は、国民生活への影響を考慮しつつ、原発依存度を可能な限り低減させるため、省エネルギーとともに、再生可能エネルギーの数値目標を基本計画に盛り込むよう強く訴えてまいりました。
この結果、再生可能エネルギーについては、これまでの計画を踏まえて示した水準をさらに上回る水準の導入を目指すこと、また、再生可能エネルギー拡大の司令塔として関係閣僚会議を創設し、所管省庁の連携を強化することが盛り込まれました。
与党プロセスを通じて、基本計画は、公明党が目指すエネルギー政策に沿った内容になったと考えております。あとは、政府が、本気で、本計画に沿ったエネルギー政策を着実に実行することであります。総理の決意をお聞かせください。
総理は、ことしの施政方針演説においても、電力システム改革について触れられており、今般の小売の全面自由化によって、ベンチャー意欲の高い皆さんに参入してもらい、ダイナミックなイノベーションを起こしてほしいと述べられております。
昨年の電力システムに関する改革方針の閣議決定、臨時国会での電力システム改革の第一弾法の成立、そして、今回、与党の審議を経て、小売の全面自由化を実施するための本法案が国会に提出されたことを踏まえ、多くの新しい企業が電気事業への参入の意思を表明しております。安倍政権の成長戦略を進めていくためにも、この流れを決してとめてはならないと考えております。
改めて、成長戦略において電力システム改革が果たす役割について、総理に伺います。
それでは、本法案の重要項目について質問をさせていただきます。
まずは、電力システム改革の目的の一つである、電気の安定供給について伺います。
御承知のとおり、電力は、社会インフラの基盤であり、我々の生活に欠かせないものであります。
今回の自由化によって、地方、特に山間部や離島に住んでいる人にとっては、安定した電気の供給が受けられなくなるのではないかという懸念があるかと思います。この点に関して、今回の法案では、送配電事業者が、離島の安定供給について最終責任を負う形になっていると認識しております。
山間部や離島などの特定の地域において安定供給に支障が生じたりすることのないよう、今後、具体的にどのような措置を講ずることとしているのか、経済産業大臣に伺います。
次に、電力システム改革の目的の一つである、電気料金の最大限の抑制について伺います。
電気料金の抑制を達成するためには、従来の高コスト構造の要因であった総括原価方式の撤廃、地域独占の解消だけでなく、新規参入者の促進策を図ることが必要であると考えます。
さらには、需要側の消費パターンを変化させるディマンドレスポンスの拡大、昼は高く、夜は安いといったピークシフト料金などの多彩な料金メニューの普及、広域連系の拡大による安い電源の活用を進めていくべきであると考えます。
既に、北九州市における実証実験において、需給状況の変化に応じて電気料金を日々変動させ、節電行動を促すことで、ピーク時における電力需要を二割、そして電気料金を三割削減できるという結果も出ております。
経済産業大臣、これらについて、どのようにお考えでしょうか。
また、過去の自由化におきましては、新規参入者の参画が少なく、自由市場の三・五%しか新規参入が進んでおりません。
この教訓を踏まえ、実質的な競争を促し、電気料金を抑制していくためには、現状、全体の一%にも満たない取引量にとどまっている卸市場の取引を活性化するなど、抜本的な取り組みを行うことが必要不可欠と考えます。経済産業大臣の所見をお伺いいたします。
続けて、電力システム改革の目的の一つである、電気の需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大についてお伺いします。
震災以降、環境に優しい電気が買いたいなど、電気の買い方の選択肢に関してさまざまなニーズが生まれてきております。
このような需要家のニーズに応じたさまざまなメニューをつくるためには、スマートメーターの導入が不可欠であります。ただ、残念ながら、電力会社が現在提出しているスマートメーターの導入計画では、二〇一六年に開始される小売全面自由化に間に合うものになっておりません。
そこで、経済産業大臣に伺います。
電力会社に計画の前倒しを求めるとともに、例えば、新しい電力会社や新しいメニューを選びたいという需要家に優先的にスマートメーターを設置するなどの措置が必要と考えますが、いかがでしょうか。
ここで、再生可能エネルギーの導入拡大について伺います。
冒頭でも申し上げましたとおり、再生可能エネルギーの大幅な導入拡大が、新たなエネルギー基本計画においても最重要課題と位置づけられております。
一昨年からスタートした固定価格買い取り制度により、再生可能エネルギーの導入量は約三割増加してきており、引き続き、この制度を維持強化していくことが重要であると考えます。
また、再生可能エネルギーの発電コストを引き下げるため、最先端技術の研究開発を推進していくことも重要です。
島国である我が国は、浮体式洋上風力発電について高いポテンシャルを有しており、現在、福島県沖や、長崎県の五島列島沖でも実証実験が行われているところでございます。
また、今後の有力なエネルギーの一つとして考えられる水素エネルギーについては、エネファーム、燃料電池自動車など、日本が高い技術力を有する分野であり、福岡では、産学官連携のもと、最先端の次世代燃料電池の開発や水素タウンの実証事業が進められております。
これらの高いポテンシャルを有している再生可能エネルギーの導入拡大を進めていくためには、固定価格買い取り制度の着実な運用と維持強化、さらに、再生可能エネルギーの技術開発を車の両輪として進めていくべきだと考えます。このことについて、どのようにお考えか、経済産業大臣にお伺いします。
さらに、再生可能エネルギーの導入拡大のためには、送電網の整備が必要不可欠であります。
北海道や東北地方の一部は風力発電のポテンシャルが大きい地域でありますが、十分な送電網が存在しないため、そのポテンシャルを十分に発揮できておりません。このような課題を克服するために、政府は、北海道において送電網整備実証事業を開始したと認識しております。
このように、一般電気事業者任せでは進んでこなかったこれらの再生可能エネルギーの導入に向けた送配電網整備については、今後設立される広域的運営推進機関や政府が前面に立って推進していくべきだと考えますが、経済産業大臣、いかがでしょうか。
最後に、電力システム改革第三段階までの着実な実施に向けての総理の決意についてお伺いをいたします。
電力システム改革は、広域系統運用の拡大、今般の電力小売の全面自由化、そして発送電分離の三つをなし遂げて初めて効果が上がるものであります。
今回の第二弾による小売の全面自由化のみではなく、発送電分離を行う第三弾までなし遂げなければ、意味がありません。まだまだ道半ばであります。
公明党は、昨年の参院選の公約でも、三段階全ての改革を遂行することを約束しております。
改めて、この大改革をやり遂げるための総理の決意についてお伺いし、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕