安倍晋三の発言 (予算委員会)

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○安倍内閣総理大臣 今回、私が安保法制懇の報告を受けて検討を開始するという記者会見を行った後にも、随分、私たちの検討によって日本が戦争に巻き込まれるのではないかという議論が行われているわけであります。
 結論から申し上げれば、そういうことはないということは申し上げておきたいと思います。
 一九六〇年、日米安保を改正した際、あのときも、この日米安保の改正によって日本は戦争に巻き込まれる、この巻き込まれ論が反対論の主流であったわけであります。しかし、あれから五十年たってどうなったか。つまり、まさに、安保の改定によって、抑止力は高まり、日本の平和は守られてきたわけであります。あのときの巻き込まれ論は全く大きな間違いであったことは、今誰からも常識として受けとめられているんだろうと思います。
 この巻き込まれる論でありますが、それは、例えば、日本が望んでおらず、国益に合致をしないのに、いつの間にか事態に取り込まれてしまうという意味であれば、先ほど言ったように、それはあり得ないわけであります。
 そもそも、今回我々が検討している集団的自衛権の行使についても、それは権利であって義務ではないわけであります。個別的な状況に即して判断をするわけでありますし、そもそも、我が国の安全への影響を勘案しながら我が国が主体的に判断をしていくわけでありまして、巻き込まれるのではないかといういわば受け身的な発想ではなくて、どうすれば我が国をしっかりと、我が国の国民の命を守っていくことができるかどうかを考える責務が私たちにはある、このように思うわけであります。
 つけ加えて申し上げますと、先般の記者会見で申し上げましたように、自衛隊が武力行使を目的としてかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはなく、そのような戦闘への参加は憲法上認められないとする従来の政府の立場を変える考えがない、そのことは明らかにしているとおりであります。
 我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるときという限定的な場合に集団的自衛権を行使することは許されるという安保法制懇の報告書で示された考え方について、さらに研究するように指示したところでございます。
 このことからも、憲法解釈として集団的自衛権の行使を全面的に容認するという結論にはなり得ないわけでございまして、また、仮に、限定的な場合に集団的自衛権を行使することが憲法上許容されるという結論となったとしても、現実に事態が発生し、我が国として実際に武力の行使を行うか否かは、高度に政治的な決断であり、時の内閣が、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために何が最善の対応か、あらゆる選択肢を比較しながら、個別具体的な事態に即して、諸般の要素を総合的に判断しながら、慎重に決断をしていくことになるわけであります。
 そしてさらに、そうした自衛隊の活動を可能ならしめるためには国内法が必要でありまして、立法の過程におきまして、国会承認を含め具体的な手続を定めることとなるわけでございます。
 いずれにせよ、あらゆる事態に対処できる法整備によって、抑止力を高め、国民の命と国民の平和な暮らしを守っていくことこそ私たちの使命だろう、この観点から検討を進めていきたいと考えております。

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2014-05-28

院: 衆議院

会議名: 予算委員会