真山勇一の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)

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○真山勇一君 維新の会・結いの党、真山勇一です。
 この調査会で経済界で活躍している方たちのお話を伺って、日本経済、大変状況が厳しいということがよく分かりました。右肩上がりとは言えない成長率、少子高齢化それから経済のグローバル化、経済を分析したり見通したりしたとしても、なかなかそのとおりにいかなくなっているのが現状だと思います。世の中は変化しているので、これまでの経済指標を頼りにしてやっていたのでは駄目で、新しい指標を使わなければいけないというお話も伺いました。GDP、失業率、企業の倒産件数といった従来の数字だけでは経済の実態はつかめないし、デフレから脱却することも難しいということでした。
 確かに、GDPの多い少ないが私たちの生活の豊かさの実感になかなか直結しませんし、また、株価が幾ら上下してもほとんどの国民には関係のない話というふうに言えます。私はやはり、国民全体の賃金、所得がどれだけ上がり、いかにみんなの暮らし向きが良くなったかを実感できるかどうかが経済政策の大切な目標ではないかというふうに考えております。
 最近の内閣府の世論調査で、若い世代のほぼ半数が、結婚しない原因としてお金がないという理由を挙げているそうなんです。将来の税制、社会保障の在り方についても論議が必要ですけれども、少子高齢化の大きな原因の一つがこの低賃金、低所得ということであるならば、それは国家的な課題であると思います。デフレであれインフレであれ、国民が生活に圧迫感を感じることが問題だというふうに思います。大企業や一部の富裕層だけがもうかるのではなくて、国民全体の賃金、所得を上げる政策があらゆる意味からも急がれるのではないでしょうか。
 その意味では、所得を増やすためには政府が政策的調整を行う必要もあるというふうに考えています。この調査会で参考人の方からも伺いましたけれども、例えば、政策的に最低賃金を引き上げたり、わけても、介護のように重労働なのに賃金の低い仕事には特別な働きかけをもって賃金を増やすことも必要ではないかという指摘もありました。
 また、せっかく公共事業をやっても、もうかるのはゼネコンばかりというのは困った問題だと思います。今や建設業界には、下請、孫請どころか、四次請、五次請まであるそうなんですけれども、下に下りるに従って労働者の賃金が削られている実態を何とかしなければいけないと思います。確かに、復興とアベノミクスの特需によって一時的に今人手不足になって賃金も高騰しているという現状があるようですけれども、建設業界の根本的な構造に変化がない以上、また元の賃金に戻ってしまうことも危惧されます。
 私は、全ての公共事業が悪いとは思っていません。ばらまきにも良いものと悪いものがあるという意見がありました。一部の企業や人だけに利益が集中するばらまきは、どう考えても悪いばらまきです。政策的な手段をもって、汗水垂らして働く労働者の賃金割合を増やす努力というのが望まれると思います。
 非正規雇用の人々、派遣労働者についても政策的な見直しが必要です。雇用が不安定な上に、仲介業者にマージンを抜かれて賃金も少ないのであれば、未来に希望など持てるはずがありません。介護の現場、福祉の現場、建設の現場で激務に従事する人々や、固定費の削減で経営を安定させる大企業を間接的に支える形になっている非正規、派遣労働者などへの目配り、対策が望まれるところだというふうに思います。
 また、多くの人々が生活に不安を抱える中、一部のセクターに富が集中しているという問題もあります。
 例えば、東京への一極集中は、東京の人々にとっても地方の人々にとっても問題だという話が出ました。道州制など、根本的な見直しをすべき時期に来て久しいのに、対策は遅々として進んでいませんし、また、最近ではIターン、Jターン、Uターンなどで地方を目指して農業を志す若者も増えてはいますけれども、こうした若者の就農支援と定着を促す政策的な手段も是非私は必要だと思います。
 また、経済に大きな打撃を与えると言われているヘッジファンドですけれども、異次元緩和で供給をされた多額のお金がこの一部のヘッジファンドに大きな富をもたらして、その利益は海外に持ち出されているというふうにも言われているんです。その影響をよく分析して、弊害があれば対策が必要ではないでしょうか。
 この半年ほど、アベノミクスの神通力がうせたんでしょうか、株価の低迷が続いていますし、賃金下落とコストプッシュインフレでスタグフレーションに陥る危険すら指摘されるようになってきております。
 調査会での審議を通じまして、こうした問題に政策的に対処することがデフレ克服を確かなものにするための急ぐべき課題であるという思いを強くした次第でございます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 真山勇一

speaker_id: 19724

日付: 2014-05-21

院: 参議院

会議名: 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会