麻生太郎の発言 (財政金融委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、企業にとりまして、研究開発税制等々が仮に引き下げられたとして、その分で研究開発投資に回ればいいですよ。しかし、現実問題として、この数年間を見た場合に、企業は得た利益の多くを内部留保に充て、少なくとも、いわゆる配当に回さない、設備投資を含む研究開発には回さない、労働分配率は上げないということによって内部留保はあんなものになって、今、昨年の九月で三百四兆円ぐらいまでの内部留保がたまっておる。三百四兆円といったら、日本の持っております対外純資産が三百二十五兆ですから、これはえらい額のものがたまり込んでおるという実態がありますので。
今おっしゃったように、この研究開発税制というものをやって、日本における技術というものが確実に先端のものをというものを確立させておく努力、そのために税制で優遇ということは政府としてせねばならぬところだとは思いますが、それを受けた企業がどう対応するかというのは、かかって民間の企業の対応の仕方なのであって、これは第三の矢には、これは第一、第二と違って政府でやれる部分と民間がやらねばならぬ部分の、その民間でやらねばならぬ部分が極めて大きくなってきているという実態が忘れられておって、政府がやれば自然と第三の矢が増えるなんて、そんなことはあり得ないんだと、私は基本的に最初からそう申し上げてきましたので。
第一、第二は日銀とか財務省である程度やれる部分はありますが、第三は違いますよということをかねがね申し上げてきておりますので、少なくとも、コーポレートガバナンスという言葉を今度入れさせていただいておりますけれども、こういったものは、企業の中において、その金は今までと違って、デフレであった場合はじっと持っていた、金を持っていれば、世の中物価が下がってきますので、間違いなく企業はその分だけ純利益が増えていくということになりましたので、二十年弱、そういったことで楽々企業というものは利益を出し切れたという企業もいっぱいあるんだと思います。いわゆるキャッシュフローのあった会社は特にそうだと思います。
ところが、今回は二%のインフレ目標というのを立てておりますので、企業は仮に持っていれば二%ずつ目減りすることになりますので、その分は何らかの形でそれを金を稼ぐものに投資していかねばならぬという方向に環境がそうつくり、かつそれをちゃんとそういったところに回すんですよと。二十年間こびり付いた意識というのはそう簡単には変わるものじゃありませんから、それを変えていってもらわないかぬという話をやるためには、コーポレートガバナンス等々のものがきちんとされて、ちゃんとこういったものをやるべきだという話を社外重役が言うとか、いろんな形でのものをやっていかなきゃいかぬことになっていくんだと。
私どもは、そうしていかない限りは、これは第三の矢というのは、笛吹いたり鐘たたいてもなかなか踊らぬという結果になるんだと、私どもはそこが一番懸念をいたしておるところでもあります。