吉川沙織の発言 (総務委員会)
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○吉川沙織君 なぜこのような指摘を申し上げたか。NHKのトップリーダーであられます会長が、就任の一月二十五日からこれまでの言動等によりNHKに対する国民からの信頼を大きく揺るがしかねないような状況が生まれたのは、視聴者からの反響の数からしても明らかです。過去の不祥事を契機に強化されたNHK経営委員会もほとんど機能していない状況で、NHKの業務を法律レベルから省令以下のレベルに下ろすということは、やはり国民・視聴者の視点から見れば合致するものではないという、こういう見解に立ったからです。
これまでNHKに関しましては、二月十九日のこの場での議論以降、何度か質問に立たせていただきました。しかし、内容としては、会長御自身の就任会見の御発言の内容、そしてそこから波及した様々な問題に時間を取られてしまい、公共放送に対する会長御自身の見解、考え方について質問をほとんど行うことができませんでした。ですので、今日はNHK予算成立後の具体的事例に沿って問うていきたいと思います。
まず、すったもんだで三月二十八日、この参議院総務委員会で何とか予算案は委員会で可決をし、三月三十一日、参議院本会議はNHK予算のためだけに本会議立てをして何とか成立をしました。その翌日のことでございます。入局式での会長の講話、文字数にしてみますと約七千字程度にも及び、長時間にわたり話しておられ、その内容もネットなどを通じて世間に広まり、評判となりました。確かに大変すばらしいことをお述べになっています。ただ、若干脱線ぎみの発言もあるやに見受けます。NHKが公式に公表している講話の要旨では、会長の軽口風の発言部分は全て省略されています。
ところが、会長は、講話の内容を外部に知らせた人を捜しているとも言われています。二百四十一名もの新入職員がいて、それもこれからメディアに携わる方々であり、会長の立派な講話を細大漏らさず記録にとどめようとされた方がいらっしゃってもおかしくありません。
会長は、講話の中で、視聴者・国民の皆様からの信頼に常に応えていく必要があるわけでございます、同時に、NHKへの期待と信頼の大きさゆえに、公共放送に対する人々の視線は大変厳しいということも認識していただきたいというふうに思うわけでございますとお述べになっておられます。
会長就任後、四月の十九日の土曜日、初めて視聴者と語る会が佐賀で開かれました。その議事録が先週ようやく公表されましたので拝読いたしました。会長御自身の発言に端を発する様々な視聴者からの切なる意見が届いています。そういうことだと思います。
さらに、講話の中で、会長が就任会見で行った不適切な発言について、発言の直後に取消しを求めましたが、それを聞き入れてもらえず報道されてしまいましたとお話しになられています。公職にある方が公的な場所で不規則な発言をされておいて、それを聞き入れてもらえずというのは、取材側にも幾ばくかの悪意があるかのごとくお話しされているのは、ちょっとおかしいのではないかと思います。
ただ、講話の中では、皆さん、これからNHKで働く中で私が是非お願いしたいこと、大事にしていただきたい基本姿勢について話をさせていただきたいと思います。それは、公共放送NHKの原点を常に大切にし、その原点に常に戻りながら我々が行動するということであります。NHKの公共性を理解すること、これがNHKに入局された皆さんにまず学んでほしいことであります。そして、私が今日お願いしたいのは、放送法第一条から第四条、それから第十五条、ここだけは念仏のように読んでいただきたいというふうに思いますと。すばらしい御発言だと思います。
しかし、脱線ぎみの御発言もございます。このほか、どうやったら会長を辞めさせるとかそういうことも書いてありますが、そこのところはどうでもよいと思いますのでと述べておられますが、放送法は、第一条から第十四条までが放送事業者全般に関するものであり、第十五条から第八十七条までの第三章が日本放送協会についての規定であるため、特にNHKに入局された新入職員の方は第十五条から第八十七条までをよく読んだ方が私はよろしいのではないかと思っています。どうして会長が今選任をされて、誰が会長を始めNHKを監督し、理事はなぜ日付のない辞表を事前に書かされてしまったのかということは、放送法第三章を熟読すればよく分かると思います。
そして、この国会に関しての発言、拝見いたしました。
私は、国会に二か月通いずくめました。四十八日間のワーキングデーの中の二十四日間は国会に行きました。そして、皆さん、多分テレビで御覧になった方は分かるでしょうけど、本当に厳しい状況の中で、でもやっぱりNHKのためになるんだという気持ちはいっときも忘れませんでした。これが私を忍耐強く守ってくれた大きなポイントであります。絶対に今辞めてなるものかと。初日で呼ばれてけなされて、そこで辞めたら私はNHKに対して迷惑だけ掛けて何もしないということになるわけです。私は絶対にNHKのためになるんだと、これが本当に大きな私のモチベーションでしたとお述べになっておられます。
ただ、これはちょっと見解の相違があるのではないかと思っています。会長が頑張って二十四日間国会で答弁されたからではなく、本来、何もなければNHKの予算案は衆議院の総務委員会、参議院の総務委員会、一日ずつの計二日国会にお越しになればいいからであります。
このような発言を拝見するにつけ、会長は、一月二十五日の就任以来、御自身が引き起こした混乱を反省、本当にされているのか疑問であり、最近の記者会見の発言ぶりを拝見しても、就任会見時と逆に一貫性があるようなものも見受けられます。
国会は、行政はもとより、NHKの予算や経営委員の任命についての同意だけでなく、NHK自身が法令を遵守し、国民・視聴者の負託に応えておられるかについてチェックしていくことも重要な役割です。
今後とも、会長や経営委員会のされていることに疑義があれば機会を見てただしていきたいと考えますが、まず、この見解に対する会長の御感想を伺います。