安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 佐藤正久議員にお答えをいたします。
総選挙での外交を取り戻すとの主張についてお尋ねがありました。
一昨年の総選挙では、失われた日米同盟の信頼を取り戻すことを始め、民主党政権の下で危機的状況に陥った我が国の外交を立て直すことを訴え、国民の支持を得ました。
国家安全保障戦略では、日本の外交を立て直すため、国際協調主義に基づく積極的平和主義を基本理念として掲げ、我が国の国益とは何かを明確にしつつ、国家安全保障の目標を明示するとともに、これらの目標を達成するため、日米同盟の強化を始め、多岐にわたる戦略的アプローチを示しました。今後とも、国家安全保障会議を司令塔として、政府一体となって機動的、戦略的な外交・安全保障政策を展開してまいります。
国家安全保障戦略に掲げられた社会的基盤の強化に関するお尋ねがありました。
国家安全保障に関する政策を中長期的観点から支えるためには、国民一人一人が、地域と世界の平和と安定及び人類の福祉の向上に寄与することを願いつつ、国家安全保障を身近な問題として捉え、その重要性や複雑性を深く認識することが不可欠であります。
かかる認識の下、我が国と郷土を愛する心を養うことを国家安全保障戦略に記述しました。そのような心を育むために、適切な教育や広報が行われるよう、政府一体となって取り組んでまいります。
国家安全保障会議の活動についてお尋ねがありました。
国家安全保障会議は、昨年十二月の発足以来、これまで十八回開催されており、国家安全保障戦略の決定や防衛装備移転三原則の決定等を行ったほか、東アジア情勢やウクライナ情勢等について戦略的観点から充実した議論を行っています。
国家安全保障会議では、外交・安全保障に関する諸課題につき、関係省庁の垣根を越え、迅速かつ戦略的な政策決定を行ってきており、まさに我が国の国家安全保障政策の司令塔として機能していると考えております。
グレーゾーン事態への対応についてお尋ねがありました。
我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、領土や主権、海洋における経済権益等をめぐり、グレーゾーンの事態が増加する傾向にあります。このため、様々な事態にシームレスに対応することが不可欠であります。
御指摘の、警察機関の能力を超え、防衛出動に至らないような事態における自衛隊の行動や態勢の在り方を含め、国民の生命、財産、我が国の領土、領海、領空を守るために必要な課題については、国家安全保障会議も活用して、政治の強力なリーダーシップの下、しっかりと検討を行い、実効的な措置を講じてまいります。
また、憲法に関わる法的な課題については、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の報告を踏まえ、対応を検討してまいります。
輸送力の確保についてお尋ねがありました。
島嶼部に対する攻撃や大規模災害等へ対応するためには、自衛隊の部隊を機動的に展開、移動し得るよう、迅速かつ大規模な輸送能力を確保することが不可欠です。このため、新防衛大綱においては、平素から民間輸送力との連携を図りつつ、統合輸送能力を強化することとしています。
具体的には、ティルトローター機の導入や輸送機の整備、輸送艦の改修等により自衛隊の航空・海上輸送力を強化するとともに、予備自衛官の活用も含め、民間輸送力の積極的な活用について検討を行い、十分な輸送力を確保することを考えています。
国民保護に関する課題と取組についてのお尋ねがありました。
議員の問題意識のとおり、離島については、島外避難となる場合、その輸送手段に大きな制約があると考えています。地方公共団体においては、あらかじめ全住民の避難も視野に入れ、関係機関と連携した体制の整備や船舶等の運送事業者との連携強化に努めるなど、住民の輸送手段の確保を図っていると承知しています。
政府においても、船舶等による島からの避難に主眼を置いた国民保護訓練を実施するなどしているところであり、今後とも、体制整備への支援や事態発生時の運送事業者との調整、国の船舶等を用いた輸送など、必要な取組を進めてまいります。
自衛隊員の名誉、処遇についてのお尋ねがありました。
自衛隊員の名誉、処遇については、御指摘の統合幕僚長の認証官化を含め、昨年、自民党から提言をいただいており、これも踏まえて、新防衛大綱、新中期防においては、栄典、礼遇に関する施策を推進する旨明記しているところであります。
自衛隊が任務を遂行するためには、隊員の名誉や処遇に係る施策の充実が極めて重要であると考えており、幅広い観点から検討し、着実に実施していきたいと考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣小野寺五典君登壇、拍手〕