西村まさみの発言 (本会議)
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○西村まさみ君 民主党・新緑風会の西村まさみでございます。
私は、会派を代表いたしまして、平成二十四年度決算の是認に反対、平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度国有財産関係二件の是認に賛成、内閣に対する警告決議案に賛成の立場から討論を行います。
平成二十四年度の当初予算は、民主党政権野田内閣の下で編成され、成立したものですが、二十四年暮れに実施された総選挙で自民党が政権に復帰し、安倍内閣は、発足直後に十兆円規模の補正予算を編成、成立させました。
その当時の経済状況を振り返りますと、まだよちよち歩きの段階ではありましたが、景気は緩やかに回復に向けて進み出し、失業率は、政権交代直後の五・四%から二十四年末には四・三%まで低下、有効求人倍率も、同じく〇・四三倍から〇・八三倍まで回復していました。安倍総理は有効求人倍率が一を超えたことをおっしゃっておりますが、その大半は既に我が民主党政権下における回復であったことを改めて確認をしておきたいと思います。
先月、内閣府は、二十四年十一月が景気の谷であったことを暫定的にではありますが確認されました。やはり当時の我が政権の景気判断は誤ってはいなかったのだと言えると思います。しかし、当時その回復の足取りが不確かであったことから、仮に総選挙を経て民主党政権が継続した場合でも補正予算を編成することを当時は検討しておりました。もし仮に民主党政権が補正予算を編成したなら、我が国の将来にわたる成長力の基盤強化に集中しただろうと思います。
二十四年七月に、野田内閣は、グリーン、ライフ、農林水産業を成長産業として位置付け、これらを支える中小企業の活性化を内容とする日本再生戦略を決定いたしましたが、その実施を加速化させ、健全で持続的な経済成長を目指すことに全力を傾注していたと確信しております。
一方、安倍内閣が実際に編成した二十四年度補正予算は、日本経済の成長力を高めるものではなく、公共事業大盤振る舞いの、まさに旧来型の自民党らしい補正予算でした。その後も、平成二十五年度当初予算、補正予算、そして二十六年度当初予算でひたすら公共事業を増やし続けていますが、これが本当に我が国の将来につながるのでしょうか、大きな疑問が残ります。
確かに、株価は上昇し、行き過ぎた円高は修正されました。しかし、その流れは民主党政権下で始まったことは政府自身も確認しています。また、都市部の一部のとても裕福な皆様方の景況感が改善したのは事実かもしれません。しかし、一般の国民の皆様の生活、中小零細企業の業績や経営が改善されたとの声は残念ながら聞こえてきません。
一部地域では、安倍政権の公共事業の大盤振る舞いで建設業関連は景気が良いと言われていますが、それで地域に将来展望が開けるかというと、決してそんなことはないのではないかと思っています。自民党政権は、バブル崩壊以降、巨額の公共事業を行ってまいりました。しかし、日本経済は再生せず、残されたのは天文学的な借金と、そして将来への不安であります。
二十四年度補正から安倍内閣が繰り返す公共事業を中心とする旧態依然とした予算の在り方は、この過ちを繰り返すものではないでしょうか。今が良ければそれでいいとの経済運営の在り方に私たち民主党は真っ向から反対いたします。
以下、平成二十四年度決算の是認に反対する具体的な理由を申し上げます。
その第一は、今申し上げましたとおり、経済の成長力強化に結び付かず、巨額の借金を更に積み上げることになった補正予算における公共事業の大盤振る舞いであります。補正予算では、総額十兆円のうち、国の公共事業費として二・四兆円を追加するほか、地方における財源として交付金を交付するなど、実質的に合計五・五兆円の公共事業を盛り込みました。補正予算は原則として当該年度内に執行することが前提でありますが、このような巨額の予算を僅か二か月足らずで執行できるはずがありません。
その結果、二十四年度予算における公共事業関係費のうち三・七兆円が翌年度に繰り越されているわけです。補正予算計上分が丸々翌年度に繰り越されているわけです。財政の原則を初めから無視した予算編成であったことは火を見るより明らかだと思います。
同時に、巨額の事業追加によって様々な弊害が明らかとなりました。一つは、公共事業のコスト増です。当時、既に東日本大震災復興の進展などにより、資材費、人件費など高騰の兆しが出ておりましたが、巨額の補正予算の公共事業投入により更にこれが逼迫し、コスト増が顕在化しました。政府は、これを受けて人件費単価の見直しを進めておりますが、結果として見れば、コストの高い非効率な公共事業の無駄を積み重ねたことになります。
その影響は復興にも及んでいます。全国で公共事業がばらまかれたことにより、被災地におけるコンクリート、鋼材などの資材、そして建設労働者などが大幅に不足しています。コストが高まるばかりでなく、入札が不調に終わるなどによって復興工事自体が停滞する事例が頻発しているわけです。これらは全て二十四年度補正を始めとする安倍内閣の公共事業偏重予算によって生じているものであります。
第二には、基金の乱立であります。
二十四年度補正予算では、約五十の基金に対し、総額一兆六千億円の予算が投入されました。基金そのものを全否定するわけではありません。しかし、基金は、一旦国の会計から支出されるとその後の執行状況は非常に把握しにくくなり、また、年度を越えた活用ができることから事後チェックが甘くなります。このような性格を有する基金にこれほどの巨額の投入を行うことには極めて慎重であるべきだと考えます。
第三に、財政に与える影響です。
民主党政権は、財政健全化への道程として、二〇一五年度プライマリー赤字半減、二〇年度には黒字化の目標を掲げ、徐々にではありましたが、その道筋を歩んでいました。
この健全化目標自体は安倍内閣も継承されましたが、巨額の公共事業財源を全て借金で賄うことによって一歩後退しました。その後、プライマリーにおける赤字は減少していますが、しかし、極端な金融緩和と公共事業の大盤振る舞いという持続可能性のない政策で支えられた景気が長もちするはずはありません。今の景気が変調を来したとき、再度それを公共事業で支えようとすれば、我が国財政への信頼は徹底的に失墜しかねません。
以上申し上げてまいりましたように、安倍内閣の編成された平成二十四年度補正予算には重大な問題があり、それまでを含めた二十四年度決算を是認することはできません。したがいまして、平成二十四年度決算の是認に反対する旨を改めて申し上げまして、私の反対討論を終えさせていただきます。(拍手)