玉木雄一郎の発言 (外務委員会)
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○玉木委員 これは大事なことだと思いますので、ぜひお願いします。
なぜ私はこういうことを言うかというと、次の話に移りたいと思いますが、決議との整合性です。こういうことに対して比較的厳しい篠原先生も、このEPAの内容はまあまあいいんじゃないかという話を午前中していましたけれども、私は実はそう思えないんですね。
なぜかというと、資料三を見てください。
セーフガードを組み合わせた牛肉の関税の取り扱いについては、うまくやっていると思います、確かに。私は、余りフローズンについて、つまり冷凍には心配していないんですが、チルドについては、かなり日本の比較的良質な牛肉との競合があるので、よくよくしっかり見ていかなければいけないという立場なんです。
この三の、えらいがちゃがちゃした表をちょっと皆さん眺めていただきたいんですが、何を申し上げたいかというと、まず、赤の上の線、ぎざぎざです。これは、冷蔵肉、いわゆるチルドでありまして、三八・五をすとんすとんとまず下げるわけです。
これはちょっと審議にありましたけれども、附属書においては、一年目はことしの年度末、つまり三月三十一日で終わります。二年目は、実はいきなり来年の四月一日から始まるので、この一、二年目というのは、いきなり、わずかこれから数カ月の間にこの二段階まで下がります。ですから、実は、赤のチルド、冷蔵の方を見ていただくと、かなり一気に下がるということがごらんいただけるかと思います。ずっと下がっていって、これは十五年目まで下がっていって、二三・五になるわけですね。
青の冷凍の方です、フローズンの方ですけれども、これはちょっと違った形で下がっていくんですが、最終一九・五まで、十八年目までかけて下がっていくわけです。
問題はここからです。セーフガードであります。
セーフガードが入るので、それを超えた量になった瞬間にもとの三八・五になるので、今の国内に流通している量からそんなに変わらないので大丈夫ですよ、だから国内農業に対する影響はないからまあいいんじゃないか、篠原さんもそう考えて、多分、うんと言ったんでしょうけれども、私が実は心配しているのは、これを見てください、セーフガードについて決まっているのは十年目までです。それに対して、関税が下がっていくペースと長さについては、それぞれ十五年、十八年と、さらにその先まで決まっています。
では、それぞれの、青の冷凍、赤の冷蔵に関してセーフガードがどういうふうに十一年目から適用されるかについては、結論からいうと、決まっていません。どう書かれているかというと、協定第二・十八条、下に書いていますが、これを見てください。
ここに書いているように、十年目の年または合意する早い年において見直しの対象になりますよと書いてあるんですね、見直されるんだと。ただし、その見直しは、発動水準の引き上げ、つまり、セーフガードでいうと、その枠を、これでいうと、より上側に広げていくということですね。だから、なかなかそれが発動されにくくするということですね。あるいは、そうやったときにあわせて関税を引き下げていく。もとに戻るときの関税も、場合によっては引き下げるのかもしれません。あわせて、そもそもこの特別セーフガード措置の廃止等の措置を通じて、当該農産物、ここでいうと牛肉ですね、市場アクセスを改善する観点から行われるということになっております。
どういうことを言いたいかというと、この十一年目以降というのは、より関税が下がっていきます。日本の畜産農家からすると、より厳しい環境条件に置かれる。そのおそれが高まるときに、セーフガードが実はどうなるかわからないし、場合によっては廃止されるかもしれないということがここに書かれてあるわけであります。
この先の姿が実は描けないと、本当に、先ほど資料二で申し上げました二〇〇六年の決議、これは、国内の農林水産業、農山漁村の有する多面的機能が損なわれるおそれ、こういったものに対してしっかりと対応したことにならないし、今の時点では、なるかもしれないし、ならないかもしれないというのが正確な言い方だと思います。
ここについて、やはりしっかりとしたこれからの方向性ということも何らかの形でピンどめしておかないと、今、当面はいいんですけれども、それこそ今から十年後以降の世界が、本当に決議が目指したような世界になるのかについてはわからないわけであります。
ですから、これは、我々院に属する人間としても、場合によっては新たな決議を、この十年目以降のセーフガードの扱いについての、二〇〇六年の決議と整合性のとれた新たな決議を与野党を超えてつくっていく必要があるかもしれませんし、政府としても、この先の姿については、ある意味、時間がたってもう国民が忘れたからということではなくて、しっかりとした対応をする必要があると思っておりますけれども、この点についていかがお考えでしょうか、お答えください。