辻琢也の発言 (地方創生に関する特別委員会)
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○辻参考人 お尋ねの点、大変難しい、本質的な問いだと思います。
今までの政策とこれからの日本の政策、まず考えなければならないことは、これまでの高度成長の過程においては、目指すべき欧米先進諸国という形で、やはり見えやすい正解が一つあって、それに基づいて日本をどうやって近づければいいかという話が比較的組み立てやすかったんだと思います。
これに対して、これからは、先ほども言いましたように、一億人も超える国で将来二〇五〇年に約四〇%の高齢者になる、しかも、その高齢者を前提に、皆年金、皆保険の制度を維持していく、こういう制度をつくっていくわけですから、今までの他国の知恵がなかなかストレートに使えず、日本として、国と地方が一緒に試行錯誤してやっていかないとできない、こういう状況だと思うんですね。
したがって、先見的に一つ正しい政策がぱっと見えて、それに基づいて真っすぐ国も地方もぶつかっていくなら費用対効果は非常に高いかもしれませんけれども、現実問題は、国も地方も解答を模索しながらやっていく。その過程の中には、今後もある程度、失敗は必ずつきものになるというふうには思います。
しかし、先生御指摘のとおり、今までの失敗から学ばなければならないこともありまして、その学ぶべきことの一番は、仮にいいことをしたとしても、時期が遅いとやはり効果が限定されるということだと思うんです。今回、ともかくこの時期に、とりあえず体制を整えて、超高齢化に取り組む、人口減少に取り組むという体制をつくったということは、これまでの失敗を踏まえて、それに対してより積極的な施策を出す一つになっているんじゃないかというふうに私は思います。
こういう形で、今回の施策の中に、一つずつ、少しずつ解決していく方向がありまして、先ほど議論のあった中にも、何年の検証期間で今回の事業を評価すべきかということがあると思うんですね。
結果が必ず正しければ、私は、三十年後の評価で十分だと思います。しかし、未知なことに挑戦して、三十年後に、やって失敗しました、それではもう取り戻しができないということになると、やはりある程度年月を切って考えなきゃだめだ。しかし、では、毎年成果を出せというと難しい。
そうなると、やはり、五年、十年、十五年と五年タームぐらいで、しかし、五年後と十年後、十年後と十五年後で基準を少し変えていくというような形でしっかり検証を進めていく。この検証を進めていくというのが、もう一つ、これまでの失敗に対する今回提起されている新しい施策の一つではないかというふうに思います。
ちょっと今回の法案とは離れますが、定住自立圏と地方中枢拠点都市圏構想について言及がありましたので、これについて簡単にお話ししますと、定住自立圏構想につきましては、今までの、圏域を国で指定するという考え方から、自治体の中で中心市とそれぞれの近隣市町村が一対一で提携を結んで、その中で必要なことをやっていく、こういう制度でした。これは、医療ですとか公共交通ですとか、一定の効果を上げているんですが、今回問題になっている雇用対策については、なかなか目に見えた成果が出ない。
それで、今度の地方中枢拠点都市圏構想で、市を中心に雇用をつくり出せるような大きい圏域で、中心市の中に全てを集中するのではなくて、圏域全体の経済にプラスになるような施策をしっかりリーダーシップをとってやってほしいということで、新中核市以上を中心に今度の地方中枢拠点都市圏構想が出てきているという経緯がありまして、広域行政圏、それから定住自立圏、それから定住自立圏のできなかったところを補う形で地方中枢拠点都市圏構想と、一応これまでの成果を踏まえた政策構成になっているんじゃないかと私自身は考えております。