盛山正仁の発言 (法務委員会)
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○盛山委員 ありがとうございました。
やはり、国民の皆様、できるだけ多くの皆様が、外国人と私たち日本人が共生していくということはどういうことなんだということに不安を感じることがないよう、御理解をしていただけるよう、ぜひ法務省だけではなく政府全体でお取り組みを強化していただければ、そんなふうに考えます。
それでは次に、法の整備についてお尋ねをいたします。
この臨時国会の中で、法の整備の中で、法務省が、政府が今度提出されようとしている法案としまして、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律、これの改正を今御準備されていると伺っております。俗に船主責任制限法といいますが、民法の一部の特例であるということで法務省が御担当ということかと思いますけれども、実態の海運あるいは海難事故ということに対して、やはり法務省では十分に把握することはなかなか難しいんじゃないかな、そんなふうに私自身は失礼ながら思うわけであります。
タンカーなどの油の、タンカーなどが積んでおります積み荷が起こす事故につきましては、船舶油濁損害賠償保障法というものがございまして、これも別の条約があって、これについては国土交通省が所管をしておられるわけなんですけれども、この船主責任制限法は法務省所管ということでありますので、国土交通省ですとか、あるいはそのほかの関係の各省庁とよく御連絡をとっていただいて、この法改正、あるいは法の目的であります被害者の救済、これをどのようにしていけばいいのかということ、一層の御検討、取り組みを強化してほしいな、そんなふうに思うわけなんです。
シェークスピアの「ヴェニスの商人」という話がありまして、当時は帆船の時代ですけれども、船が出ていって、船が戻ってきたら積み荷で大もうけする、かわりに、船がどこかで難破をしたらすってんてんになるということで、シャイロックがお金を貸してというような、そんな話がありましたけれども、海運というのは、昔からそんなふうに事故等がつきものであった。あるいは、そういう歴史があるからこそ、民法の中に海商法というような分野ができた、あるいはイギリスのロイドのコーヒーショップで損害保険ができた、そんな経緯があるわけなのであります。
そういうような、世界の海を船が自由に動くということで、それぞれの国で決めていてはいけないということで、国際間の条約ができた。そして、この船主責任制限条約に沿った形での改正ということで、今回の国内法であります船主責任制限法の改正、こういうことでありましょう。
ただ、ここでぜひ御検討いただきたい、取り組んでいただきたいのは、条約に合わせた機械的な改正だけでは不十分なところがあるということでございます。
一旦海難事故が発生した場合、特に環境の被害、これは、タンカーのような積み荷の油でなくても、船を運航するバンカーオイルと言われます油、燃料油、これが漏れることによりまして相当大きな環境被害を引き起こします。また、漁業被害も引き起こします。こういった被害者対策にしっかりと取り組んでいく必要があるんじゃないかなと私は考えるところです。どうすれば被害者が泣き寝入りをせずに済むようになるのか。船主の責任を制限するということだけではなく、被害者の被害に対する救済をどのようにして図っていくのか。
法と政治は被害者を救済するためにあるのではないかと私は思います。そういう認識を、大臣や副大臣、政務官という政治家の方々だけではなく、国家公務員でいらっしゃる法務省の職員全体で共有していただけるよう、ぜひ政務官の方から御指導いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。