法務委員会

2014-10-15 衆議院 全397発言

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会議録情報#0
平成二十六年十月十五日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 奥野 信亮君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 柴山 昌彦君
   理事 土屋 正忠君 理事 ふくだ峰之君
   理事 盛山 正仁君 理事 柚木 道義君
   理事 井出 庸生君 理事 遠山 清彦君
      安藤  裕君    井野 俊郎君
      池田 道孝君    泉原 保二君
      小田原 潔君    大塚  拓君
      大見  正君    勝沼 栄明君
      門  博文君    神山 佐市君
      神田 憲次君    菅家 一郎君
      木内  均君    黄川田仁志君
      小島 敏文君    小林 茂樹君
      小林 史明君    古賀  篤君
      今野 智博君    末吉 光徳君
      棚橋 泰文君    中谷 真一君
      平沢 勝栄君    三ッ林裕巳君
      宮澤 博行君    村井 英樹君
      八木 哲也君    郡  和子君
      階   猛君    横路 孝弘君
      高橋 みほ君    丸山 穂高君
      大口 善徳君    西田  譲君
      鈴木 貴子君    西村 眞悟君
    …………………………………
   法務大臣         松島みどり君
   法務副大臣        葉梨 康弘君
   法務大臣政務官      大塚  拓君
   衆議院管理部長      中村  実君
   政府参考人
   (内閣官房法曹養成制度改革推進室長)       大塲亮太郎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 島根  悟君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           稲山 博司君
   政府参考人
   (法務省大臣官房長)   黒川 弘務君
   政府参考人
   (法務省大臣官房訟務総括審議官)         都築 政則君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 小野瀬 厚君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          萩本  修君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    深山 卓也君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    片岡  弘君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  井上  宏君
   法務委員会専門員     矢部 明宏君
    —————————————
委員の異動
十月十五日
 辞任         補欠選任
  安藤  裕君     井野 俊郎君
  大見  正君     神田 憲次君
  門  博文君     小林 茂樹君
  黄川田仁志君     村井 英樹君
  鳩山 邦夫君     木内  均君
  三ッ林裕巳君     棚橋 泰文君
同日
 辞任         補欠選任
  井野 俊郎君     安藤  裕君
  神田 憲次君     八木 哲也君
  木内  均君     小林 史明君
  小林 茂樹君     中谷 真一君
  棚橋 泰文君     三ッ林裕巳君
  村井 英樹君     黄川田仁志君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 史明君     泉原 保二君
  中谷 真一君     勝沼 栄明君
  八木 哲也君     大見  正君
同日
 辞任         補欠選任
  泉原 保二君     鳩山 邦夫君
  勝沼 栄明君     門  博文君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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奥野信亮#1
○奥野委員長 少し遅くなりましたけれども、これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房法曹養成制度改革推進室長大塲亮太郎君、警察庁長官官房審議官島根悟君、総務省自治行政局選挙部長稲山博司君、法務省大臣官房長黒川弘務君、法務省大臣官房訟務総括審議官都築政則君、法務省大臣官房審議官小野瀬厚君、法務省大臣官房司法法制部長萩本修君、法務省民事局長深山卓也君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省保護局長片岡弘君及び法務省入国管理局長井上宏君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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奥野信亮#2
○奥野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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奥野信亮#3
○奥野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。盛山正仁君。
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盛山正仁#4
○盛山委員 自由民主党の盛山正仁でございます。
 先日、十日の法務委員会での松島みどり法務大臣の所信的御挨拶を伺いました。犯罪被害者等基本法を大臣が議員立法で制定され、治安の維持、犯罪の抑止に取り組んでこられたというところには、大変すばらしいなと頭が下がる思いをしておりますし、また、大臣が御就任早々、性犯罪の罰則に関する検討会の発足を指示されるという、スピード感あふれた、また女性ならではの行動について、国民の一人として大臣の活躍に期待をするということをまず申し述べさせていただきたいと思います。
 大臣はきょうは内閣委員会の方に御出席ということでございますので、以下、副大臣と政務官に対しましてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 以下、松島大臣の所信的挨拶の柱に沿ってお尋ねをしていきたいと思うわけでありますが、まず、世界一安全な国日本の実現に向けてということで、犯罪対策の推進についていろいろお述べになりました。
 私は、刑務所出所者などの円滑な社会復帰の実現、これは大変重要なことである、こう考えておりますけれども、その社会復帰に当たって、保護司の方々の活動というんでしょうか助力というんでしょうか、これが大変重要であると私は考えております。
 昨年の六月に刑法等の一部改正が成立をいたしました。施行はこれからということになっておりますけれども、これらの法改正によりまして、刑の一部執行猶予というものが今後可能になるわけであります。つまり、刑務所に入っておられる方がこれまでよりも早く出所をされて、そして社会の中で復帰をされる。
 そこに大きな役割を果たすのは保護司の方々です。保護司の方々が、また再犯ということがないように、一時猶予で出所された方々、こういう方々にどのように社会復帰の手助けをしていくのか、こういったことが大変大事なことになると思います。そういう点で、今、少しずつ保護司さんの数も減っているところなんですが、これまで以上に保護司の方々の肩にかかる役割というのは重くなってくる、私はそんなふうに考えております。
 一方、そうでありながら、保護司の方々への待遇というのはなかなか厳しい現状にあります。ボランティア同然というんでしょうか、保護司の方々の高邁なお気持ちに依存しているというのが現状ではないかな、そんなふうに思います。
 私も、地元で活動しておりましてよく比較をするのは消防団の方々でございます。消防士の方々は公務員です。そして、民間の方々が消防団となって、ボランティアとなって、例えば東日本大震災のときもそうでした、あるいはこの夏の広島の土砂災害のときもそうでした、そういう方々が前面に立っていろいろな活動をしておられます。
 同じように、法務省の職員とペアになって民間でボランティアとして活動しているのが保護司の方々であります。その保護司の方々に対する待遇というのが、消防団の方々に比べて大変厳しい状況であるなと私には感じられてなりません。だからこそ、保護司を引き受ける方がなかなか少なくなっている。
 あるいはまた、昔であれば、保護司の方々は地元の名士の方々も多かったわけでしょうから、ある程度広いお宅にお住まいで、そういうところへ出所者の方を招かれて、最近どうしている、困っていることはないか、そんなこともやりとりができるような環境だったかと思いますが、御案内のとおり、戸建ての家が減り、マンションがふえる現状でございます。家族とは別に一部屋を設けて、そこで出所された方々とお話をする、そういう家庭環境というんでしょうか、そういうものもなかなか難しくなっている。
 そんな中、より一層責任が重くなっている保護司の方々に対して、どうしたらそれに法務省が応えることができるのか。あるいは、新しい若い保護司の方々を今後迎えていくためにどうすればいいのか。出所者のこれからの円滑な社会復帰の実現にも赤信号がともりかねない、私はそんなふうに思いますので、保護司の待遇改善について法務省はこれまで以上にしっかりと取り組んでいくことが必要だと思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。
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葉梨康弘#5
○葉梨副大臣 お答えいたします。
 極めて重要な課題であると認識しております。本来でしたら、松島大臣が御答弁申し上げて、法務省挙げて取り組んでまいるというその決意を述べなければいけないところですが、本日は内閣委員会出席のため御不便をおかけしますことをまずおわび申し上げます。
 保護司の皆様、無給の非常勤国家公務員として本当に厳しい仕事に従事していただいており、頭の下がる思いでございます。
 まさに今、盛山委員御案内のとおり、保護司の数ですが、定員が五万二千五百人に対し現在員四万七千九百十四人と、充足が非常に難しくなっていることに加えて、また高齢化も進んでおります。加えて、今御指摘ございましたように、刑の一部執行猶予というものが導入されますと、ますます保護司さんの業務も困難になるということも十分考えられるところです。
 そこで、今現在やっている施策としては、保護観察官やベテラン保護司によって担当保護司へのサポートを充実することで、一人の保護司さんの負担をできるだけ軽減できないか。あるいは、今、戸建てからマンションというお話もございました。更生保護サポートセンター、これを保護司さんの活動の拠点としてより充実しなければいけない。
 そのような支援の強化を行っているところですけれども、今後とも、保護司の方々の御意見や御要望をしっかりと受けとめながら、その不安や負担感をできるだけ軽減して、誇りとやりがいのある活動を行っていただけるよう、待遇の改善について努めてまいりたいと考えています。
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盛山正仁#6
○盛山委員 副大臣、ありがとうございました。
 予算その他、これまでより厚くしておられるのは私も承知しているんですが、ぜひ実態をよくごらんになっていただきたい。現場で保護司の方々がどういうふうにしておられるのか、あるいはサポートセンターの確保にどれだけ御苦労しておられるのか、そういうことをぜひごらんいただきまして、入所者の社会復帰の促進、そして再犯の防止につなげていっていただければと、心から期待をする次第です。
 それでは次に、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据えた出入国管理及びテロ対策等の推進についてでございます。
 観光立国の実現に向けて、外国人観光客が大変増加しております。私も長く観光に携わってまいりましたが、テンミリオンということで、昭和六十年ごろ、日本人が海外に一千万人渡航しよう、そんなことをやっておりましたけれども、当時、テンミリオン、海外からの外客誘致が一千万になるなんというのは夢のまた夢でございました。長年の懸案でございましたが、昨年になりまして、やっとこの一千万人が実現をしました。そして、ことしになりまして、円安も一つ大きな背景かとは思いますが、これまでのところ、昨年以上に順調な形で外国人観光客がふえてきております。
 これまでは、どちらかというと、貿易で日本は黒字が大きかった。黒字減らしのために、貿易収支の黒字を減らすために、総合収支で少しでも黒字幅を減らすために観光収支で赤にする、そんな政策をしておったのが、これからは、場合によったら観光収支で黒字になる、それこそ、外客の誘致によって観光立国ということにもつながる、今、そんな時代に変わってきたのかなと。そういう点では、国際交流が、観光ということで一般の人の交流が深まるということで、いろいろな形で各国の人々と触れ合い、また、日本も見てもらって、相互理解が深まるというのは大変結構なことだ、そんなふうに思うわけなんです。
 まず、外国人観光客の方が日本に入って一番最初に接するのが入国管理でございます。法務省の審査官にお目にかかられるというのがまず第一で、そこで第一印象というのがやはり相当程度決まってまいります。私自身も外国に何度か行きましたけれども、三十分から一時間ぐらい待たされることがあったらば、何という国なんだと、そんなふうにも正直思いました。
 日本にお見えになる外国人の印象をよくするためにも、入国管理のところをスムーズにしていくということが必要であると思います。三十分以上待たせるということがないように、スムーズな入国審査というものを実行していっていただきたい。
 また、日本は島国ですので、これまではほとんど飛行機でお見えになるということだったわけですが、最近はクルーズ客船によってお見えになる方もふえました。昔のクイーン・エリザベス2は千五百人程度の旅客定員の船でありましたが、最近の船は、何とお客さんが六千人乗れるような船までできているぐらいです。
 今の日本でも、二、三千人のお客さんが一度に来るといったような客船が入港するようになりました。ジャンボ機が仮に最大五百人乗ってくるとしましても、三千人ということであればその六倍の人数が一挙に来るわけでございますので、これだけ大量の来客を、どうやってスムーズな入国審査をしていくのか、これはなかなかそう簡単なことではないと思います。
 他省庁の部分で、そういうゲートですとか、いろいろな入国のための、あるいは空港ビル、旅客船ターミナルという整備も必要でございましょうし、また、アメリカのESTAと呼ばれる電子渡航認証システムといった、外務省等にお願いをしないといけないところもあろうかと思いますけれども、入国審査官の増員、そして入国管理施設の整備、自動化ゲート、法務省として、入国審査体制、システムの改善に力を入れていっていただくことがこれまで以上に直面する大きな課題になっていると思います。
 特に、人員の増員なんというのはそう簡単にできることではないと思うわけなんですけれども、このあたり、ぜひ法務省にこれまで以上に力を入れていただきたいと思うんですが、政務官の方から法務省の対応ぶりについてお答えいただきたいと思います。
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大塚拓#7
○大塚(拓)大臣政務官 お答え申し上げます。
 今、盛山委員御指摘のとおり、貿易収支も赤字基調となってくる中、観光立国というのは戦略的に極めて重要だと認識をしているところでございます。
 昨年、二〇一三年には外国人観光客が一千百二十六万人、本年は一千二百万人を超えるというふうに見込まれているところでございまして、こうした中、法務省としても、入国審査体制を抜本的に拡充していく、そして二〇一六年度までに最長待ち時間を二十分以下にしていきたい、こういうことで、来年度については、入国審査官を三百人の増員ということで要求させていただいているところでございます。
 また、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けては、二千万人という外国人観光客が日本にお越しになるということが予想されておりますので、それまでに八百名から千百名の入国審査官を計画的に増員していきたいと考えているところでございます。
 一方で、治安も切り下げるわけにはいきませんので、しっかりとした審査をしながら待ち時間を短縮していくということが必要になってまいります。そうした中、御指摘のとおり、出入国の審査ブース増設をしてまいります。
 それから、自動化ゲートの利用促進、そして顔認証技術を活用した出入国確認というもの、これについては、今、いろいろな形で研究、実証しているところでございます。そして、アメリカのみならず英国や豪州でも導入されております電子渡航認証システムといったもの、これも検討を開始しているところでございます。
 こうしたことをあわせて、迅速かつ円滑、かつ治安を確保した形での出入国審査というものを実現してまいりたいと考えております。
 また、クルーズ船につきましては、さきの通常国会で入管法の改正が成立をいたしております。本人確認が的確に行われているなどの一定の範囲のクルーズ船の外国人乗客を対象として、簡易な手続で上陸を認めるという船舶観光上陸許可の制度というものを新たに導入することといたしたところでございます。明年の一月一日に実施ということになっておりますので、これに向け着実に準備を進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
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盛山正仁#8
○盛山委員 御答弁ありがとうございました。
 私も顔認証のテストに参加したことがありますけれども、本当に、そういう最先端の技術をうまく活用されて、スムーズな入国審査をぜひお願いしたいと思います。
 二〇二〇年、もうあと六年足らずであります。二千万人になるかどうかは正直わかりませんけれども、東京オリンピック・パラリンピックの際には多くの人々がお見えになりますので、それへの体制整備をぜひ強化してやっていただきたいと心から願う次第です。
 今政務官の御発言の中にもありましたけれども、外国人の受け入れということは決してプラスだけではない、マイナスのこともある、こんなお話がありました。
 我が国は、安全、安心については大変高い評価を受けている国であると思います。外国人の観光客がふえるのは大変結構なことなんですが、それによって我が国の治安に黄色い信号がともるようなことになれば、これはかえってマイナスになろうかと思います。テロ等、そういうような関係者が入らないようにしていくためには、やはり、スムーズな受け入れと同時に、慎重な審査というんでしょうか、そういうものも必要であります。
 また他方、今、我が国は、二〇〇八年をピークに人口が減少する社会になってまいりました。これからの我が国の経済的な発展なんかを考えますと、外国人の受け入れについても、他方、観光客ということとは別に考えていかなければならない、そんなタイミングです。
 この臨時国会においてもまたそういうような法案が、内閣委員会の方でしょうか、御審議なされるやにも伺っているところでございますけれども、今後、広く、あるいは多く外国人を受け入れていくというためには、政府側の対応あるいは国会での法案審議、それだけではなく、広く国民の皆様に、外国人を受け入れるということはこういうふうなメリット、デメリット、両方ありますよ、しかしながら、我が国としてはこういう方向に向かっていきたいんだ、そんなことを丁寧にわかりやすく説明して理解を得る必要があると思うわけなんですけれども、入国管理を御担当されている法務省として、そういうことに対しましてこれからどのように取り組んでいくのか、副大臣の方からお答えいただければと思います。
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葉梨康弘#9
○葉梨副大臣 外国人材の受け入れについての盛山委員の御指摘、このメリット、デメリット、本当に非常に重要なことだと考えています。
 内閣府の試算によれば、今、人口減少という御指摘がございましたが、毎年毎年、人口の減少によって〇・三%ほど成長率を引き下げるという結果になっている。そういうこともございまして、昨年、本年と二度にわたり閣議決定された日本再興戦略では、高度外国人材の活用など、外国人材の活用に関するさまざまな方策が盛り込まれているものと認識をしております。
 ただ一方で、まさに委員御指摘になられましたように、世界一安全な国日本というのは、これもまた重要な経済発展のインフラであるというふうに認識をしております。ですから、テロリスト、違法行為をもくろむ外国人の水際での入国阻止、入国管理秩序を揺るがす不法滞在者、偽装滞在者問題への対応など、これも経済発展のためにもやはり重要な課題である。まさにこの治安の維持というのは極めて重要な課題と認識しています。
 ですから、ここら辺のメリットとデメリット、ここのところをしっかりと国民的議論を広げていかなければいけない、まさに委員と同じ認識でございます。
 「日本再興戦略」改訂二〇一四においては、「移民政策と誤解されないように配慮し、かつ国民的なコンセンサスを形成しつつ、総合的な検討を進めていく。」とされております。関係省庁ともしっかりと連携をしつつ、国民的な議論を進め、政府全体として検討を進めていきたいと考えております。
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盛山正仁#10
○盛山委員 ありがとうございました。
 やはり、国民の皆様、できるだけ多くの皆様が、外国人と私たち日本人が共生していくということはどういうことなんだということに不安を感じることがないよう、御理解をしていただけるよう、ぜひ法務省だけではなく政府全体でお取り組みを強化していただければ、そんなふうに考えます。
 それでは次に、法の整備についてお尋ねをいたします。
 この臨時国会の中で、法の整備の中で、法務省が、政府が今度提出されようとしている法案としまして、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律、これの改正を今御準備されていると伺っております。俗に船主責任制限法といいますが、民法の一部の特例であるということで法務省が御担当ということかと思いますけれども、実態の海運あるいは海難事故ということに対して、やはり法務省では十分に把握することはなかなか難しいんじゃないかな、そんなふうに私自身は失礼ながら思うわけであります。
 タンカーなどの油の、タンカーなどが積んでおります積み荷が起こす事故につきましては、船舶油濁損害賠償保障法というものがございまして、これも別の条約があって、これについては国土交通省が所管をしておられるわけなんですけれども、この船主責任制限法は法務省所管ということでありますので、国土交通省ですとか、あるいはそのほかの関係の各省庁とよく御連絡をとっていただいて、この法改正、あるいは法の目的であります被害者の救済、これをどのようにしていけばいいのかということ、一層の御検討、取り組みを強化してほしいな、そんなふうに思うわけなんです。
 シェークスピアの「ヴェニスの商人」という話がありまして、当時は帆船の時代ですけれども、船が出ていって、船が戻ってきたら積み荷で大もうけする、かわりに、船がどこかで難破をしたらすってんてんになるということで、シャイロックがお金を貸してというような、そんな話がありましたけれども、海運というのは、昔からそんなふうに事故等がつきものであった。あるいは、そういう歴史があるからこそ、民法の中に海商法というような分野ができた、あるいはイギリスのロイドのコーヒーショップで損害保険ができた、そんな経緯があるわけなのであります。
 そういうような、世界の海を船が自由に動くということで、それぞれの国で決めていてはいけないということで、国際間の条約ができた。そして、この船主責任制限条約に沿った形での改正ということで、今回の国内法であります船主責任制限法の改正、こういうことでありましょう。
 ただ、ここでぜひ御検討いただきたい、取り組んでいただきたいのは、条約に合わせた機械的な改正だけでは不十分なところがあるということでございます。
 一旦海難事故が発生した場合、特に環境の被害、これは、タンカーのような積み荷の油でなくても、船を運航するバンカーオイルと言われます油、燃料油、これが漏れることによりまして相当大きな環境被害を引き起こします。また、漁業被害も引き起こします。こういった被害者対策にしっかりと取り組んでいく必要があるんじゃないかなと私は考えるところです。どうすれば被害者が泣き寝入りをせずに済むようになるのか。船主の責任を制限するということだけではなく、被害者の被害に対する救済をどのようにして図っていくのか。
 法と政治は被害者を救済するためにあるのではないかと私は思います。そういう認識を、大臣や副大臣、政務官という政治家の方々だけではなく、国家公務員でいらっしゃる法務省の職員全体で共有していただけるよう、ぜひ政務官の方から御指導いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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大塚拓#11
○大塚(拓)大臣政務官 お答え申し上げます。
 今御指摘をいただきました船主責任制限法、本臨時国会において法務省所管ということで提出をさせていただくことを予定しているわけでございます。
 本法は、締約国が四十九カ国ございますけれども、これが、物価も大分上昇したということで、前回改正は九六年でございますから、それから物価が上昇した分を、一・五一倍ということで、損害賠償の責任限度額を引き上げるという国際条約の改正に伴う法改正ということになります。
 一方で、委員大変問題意識がございますように、盛山委員は、運輸省、国交省の出身でありますとともに、兵庫県が選挙区でございまして、委員の御地元で海難事故に伴う大規模な漁業被害というものが過去に発生をしているわけでございます。そうした意味で、大変問題意識の高い中で法務部会長という責任ある立場を今担っていただいておるわけでございますけれども、党内の議論でも、部会長が大変イニシアチブをとってこの問題に取り組んでおられるというふうにお伺いしております。
 船主責任制限法の引き上げだけではやはりカバーできないような被害というものが、現代的な海難事故という中では多く見られるところでございます。兵庫県のケースもそうだろうと思います。漁業者の方々が非常に生活にも困窮をするような被害を受けてしまう。確かに法務省という所管から見ますと、そういうところまではこれまでなかなか目が行き届いてきていなかったのではないかという思いは、私も、盛山先生から御指導いただいて、するようになっているところでございます。
 一方で、さまざまな省庁にまたがる課題でもございます。船舶油濁損害賠償保障法、油賠法というものがございますが、これは国交省の所管であり、そして漁業保険あるいは漁業共済ということになってまいりますと、農水省、水産庁の所管ということになってございます。
 法務省としても、こうしたところの問題意識を職員一同しっかり持つように今後指導していきたいと思いますし、関係省庁、国交省、農水省、水産庁とともに、こうした問題にしっかりと取り組んで必要な検討をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
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盛山正仁#12
○盛山委員 ありがとうございました。
 ぜひ、関係者、多くの皆さんの意識を共有していただいて、被害者の救済ということに力を入れていただければと思います。
 国際協力の推進について伺わせていただきたいと思います。
 法制度整備の支援もそうなのでございますが、国際協力の推進ということは、法務省の分野でも、いろいろな分野に及ぶなかなか幅の広い話だなと思っております。
 法の支配という言葉、前大臣の谷垣法務大臣もよくお使いになっておられましたけれども、ルール・オブ・ロー、ルールをみんなが守るんだという、この意識を世界全体で共有していくということが大変大事なことだと思っておりますし、また、この法の支配の理念を我が国が率先して世界に広げていくということが日本の地位や影響力を高めることにつながるのではないかなと私は考えております。
 何でも自分の好き勝手にやってよいということではないわけですから、だから法の支配というものが、これまでの長い歴史の経過で、イギリスだとかフランスだとか、そういうところからスタートしてできてきたわけであります。王様が勝手なことをしないようにというようなことで、それがだんだん、自然法といったような考え方と結びついて、法の支配となったのではないかなと思います。
 国際法などのルールを守っていくことが世界の平和と安定につながるということを主張することは、我が国が、国際紛争を解決する手段としての武力の行使を放棄した日本が率先して世界に広めていくのに一番ふさわしい役割ではないかと思うんですが、この国際協力の推進、法の支配の敷衍ということについて、副大臣から御意見を伺いたいと思います。
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葉梨康弘#13
○葉梨副大臣 お答えします。
 盛山委員御指摘のとおり、法務省におきましては、法務省の運営します国連アジア極東犯罪防止研修所や法務総合研究所国際協力部で、刑事司法実務家を対象とした国際研修あるいは開発途上国に対する法制度整備支援を進めております。
 そして、この法の支配、非常に重要な概念だというふうに考えておりますし、先週、ベトナムの副首相が来日されまして、ぜひとも法制度整備支援などについて日本の知見を教えていただきたいと。実は、諸外国の方からも、この法の支配について、日本からいろいろと援助をいただきたいという要望は極めて強いものがございます。
 この分野というのは、まさに御指摘のとおり、日本がしっかりとリードして、まさに平和的な法の支配を日本がリードするという意味でも、今後とも、法務省としてもしっかり力を入れた国際協力に取り組んでいきたいと考えています。
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盛山正仁#14
○盛山委員 ありがとうございました。以上で終わります。
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奥野信亮#15
○奥野委員長 次に、遠山清彦君。
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遠山清彦#16
○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。
 改めて、いらっしゃいませんが松島大臣、葉梨副大臣、また大塚政務官、御就任おめでとうございます。当委員会の与党理事として、また公明党の法務部会長として、大臣を初めとして政務三役の皆様のリーダーシップのもとに法務行政の運営等をしっかり支えてまいりたいと思っております。
 また、本日後で質問させていただきますが、大臣の就任早々、刑法の強姦罪の見直しについて、市民団体の方々の要望を直接聞いていただきました。この問題も含めて、さまざまな法務行政の課題につきまして、与党ではございますけれども、時に提案をさせていただきながら進めてまいりたいと思っております。
 まず、本日の一問目でございますが、再犯防止の取り組みの強化についての基本的考え方を伺いたいと思っております。
 先ほども盛山委員のお話にありましたとおり、再犯防止の強化を通じて、日本が世界一安全な国であるということを担保していくことは非常に重要なことでございます。日本で今発生している犯罪の約六割が再犯者によるものでございまして、ここのところを減らしていくということが、日本全体で発生している犯罪を減らすことにつながるわけでございます。
 再犯防止で重要なキーワードは、もう副大臣も御承知だと思いますが、統計が示しておりますとおり、元受刑者の住まいと雇用の確保ということでございます。出所後に住むところがない、あるいは仕事がない方ほどすぐ再犯に走る傾向が強いということでございまして、ここの手当てが非常に大事でございます。
 そこで、まず、概括的な御答弁で結構でございますが、来年度に向けまして、再犯防止の強化についてどのような取り組みをなされるのか、副大臣ですか、御説明をいただければと思います。
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葉梨康弘#17
○葉梨副大臣 まさに、世界一安全な国をつくるためには、再犯防止施策が極めて重要でございますし、住まいと仕事の確保というのは本当に、統計的にも住まい、仕事のない方が再犯をしやすいということはもう立証されておりますので、極めて重要だと思っております。
 政府におきましても、再犯防止施策として、施設内から社会内における処遇まで切れ目のない一貫した指導、支援を行うことが特に重要であるということから、対象者の特性に応じた指導、支援の強化、社会における居場所と出番の創出などの総合的な再犯防止対策を推進しているところでございます。御指摘のように、来年、では具体的にどうだということでございますと、刑務所出所者等の就労を確保するため、民間の雇用ニーズに応じた刑務所における職業訓練の拡大、これはニーズと離れちゃうと非常に問題でございます、さらには協力雇用者に対して奨励金の支給制度を新たに創設する、このような形での必要な経費を要求しております。
 また、刑務所出所者等の住居を確保するという意味では、更生保護施設の受け入れ機能の強化や老朽化した更生保護施設の施設整備の促進、これについても所要の予算要求をさせていただいておるところでございます。
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遠山清彦#18
○遠山委員 副大臣、ありがとうございます。
 副大臣の御答弁の中で職業訓練の拡充が出てきましたが、これは極めて重要なんですね。
 私は、地元が九州と沖縄でございまして、特に福岡の協力雇用主会の皆様と大変親しく交流をさせていただいております。
 昨年のことになりますが、ある程度の規模で介護施設を運営している団体の理事長にお願いをしまして、そこで、この半年ちょっとで五名ぐらい元受刑者を雇用していただきました。やはり、実情を伺いますと、入所している間に例えばヘルパーの資格を取ったりしていれば、職場に来てからもすぐ働くことができるということがございますし、また一方で、五人ぐらい雇われた中で二名ぐらいが、雇ってすぐに、住まいも用意してあげたんですけれども、失踪してしまったという実際の事例もございました。やはり、元受刑者の方々の場合なかなか難しい面が、一般の求人と違いまして、あるようでございます。
 しかし、そういうリスクがある中でも、社会貢献の一環として元受刑者や非行少年を積極的に雇おうという協力雇用主の存在は非常に重要だと思っておりまして、その御認識のもとに進めていただければと思っております。
 二問目の御質問は、まさにこの協力雇用主についてでございます。
 私も何度も当委員会で取り上げてまいりました。貴重な存在であるというのは先ほど申し上げたとおりでございますが、実は、この協力雇用主に登録される企業や団体、事業主さんがふえておりまして、去年ぐらいは、私、大体ざっくり一万と言ってきたわけですが、最新の数字を伺いましたら、今、一万二千六百三社登録されているということでございます。問題は、全国で一万二千六百三社の事業主が、条件が合えば元受刑者を雇ってもいいという意思を持ちながら、実際に雇用している会社の数は四百七十二にとどまっているということでございます。
 これは、なぜ起こっているかいろいろ私も現場で伺いますと、やはりミスマッチなんですね。つまり、雇用したい側の求人の条件と雇用される側の諸条件が合わないというところがございまして、ここをどう改善するか、また、法務省の立場から、行政ですから限界はありますけれども、よりスムーズに多くの事業主さんに雇っていただけるようにするかという工夫をするところが大事だと思っております。
 副大臣、どういう工夫をされようとしているかについて御答弁いただきますが、私としましては、協力雇用主登録事業社数の一〇%、一割、ですから、今でいうと千二百社ぐらいが実際に雇用しているという状況を一刻も早くつくり出すことが大事だと思っておりまして、これは私が勝手に申し上げている目標でございますけれども、ぜひ副大臣にも共有していただいて、その方向に向けて、今年度はまだ残り半分ございますし、また来年度もお取り組みをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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葉梨康弘#19
○葉梨副大臣 遠山先生と全く同じ認識を共有させていただいております。
 まず、協力雇用主の方々により多く雇っていただくという意味でも、奨励金をしっかりと確保したいというふうに思います。
 そして、矯正施設の中でそういう事業主のニーズに応じた職業訓練をするということで、今幾つか取り組みはしておりますけれども、しっかりと情報交換、我々がニーズ自体をやはり把握しなければいけない。そして、把握をした上で、どのような形の資格を取らせたらいいのか、あるいはどういう訓練をしたらいいのかというのをきめ細かに今後とも考えていかなければならない。
 そういうことで、いろいろな知恵をめぐらせながら施策を進めてまいりたいと思いますので、今後とも御指導をよろしくお願い申し上げます。
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遠山清彦#20
○遠山委員 ありがとうございます。目標をシェアしていただいたので、ぜひ一割を目指して頑張りたいと思います。
 続きまして、冒頭少し言及いたしました刑法、強姦罪の見直し、別の言葉で申し上げれば、松島大臣が就任早々からおっしゃっている性犯罪の罰則、罰則の強化ですね、率直に申し上げて。ちょっとお伺いをしたいと思います。
 まず、大臣のリーダーシップのもとに、迅速に、性犯罪の罰則に関する検討会が立ち上げられたことに心から敬意を表したいと思います。
 先日も私、大臣のお部屋に、性暴力禁止法をつくろうネットワークという市民団体の代表の方々をお連れいたしまして、いろいろな意見交換をさせていただきました。現在の刑法に定められております罰則の中で、市民団体の皆さんから言わせれば十項目以上改善点があるということなんですが、特にその中で二点、きょうは、私個人としては早急に改善をしてもらいたい点を指摘したいと思います。
 まず一点目は、現行法上、性交同意最低年齢が十三歳である、この点でございます。私、個人的に、十三歳の少女がどういう状況下で男性との性行為に同意するのか、ちょっとにわかには想像しがたい面がございます。ですから、少なくともこの同意最低年齢を今の十三歳から引き上げるべきではないか。十三歳というと義務教育の途中ですから、これは引き上げるべきではないかということを申し上げたいと思います。
 それから、二点目ですけれども、性犯罪を罰する際の要件に、法律上の文言をそのまま言いますと、暴行、脅迫を用いてという要件がございます。これの見直しをするべきではないかという点も指摘をしたいと思います。
 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、その暴行、脅迫を用いて性犯罪を行ったことが立証されないと加害者が有罪にならないということがございます。これは、具体的に申し上げれば、女性が抵抗しなかったことに着目をして、裁判等で、この要件が満たされていない、そして加害者が無罪になるということがあるわけでございます。
 しかし、常識的に考えまして、暗がりの道端とか公園等で突然男性に襲われて、かつ、その男から騒いだら殺すぞという類いの言葉をかけられた女性が精神的ショックを受けて抵抗ができないということは、これは容易に想像できるわけでございます。ところが、裁判になりますと、この加害者、被疑者と言っておきましょう、被疑者の弁護側が、実際にその行為中に女性が抵抗していなかったということをもって、この刑法上の要件に合わない、よって無罪放免ということがございます。
 私、これは国民の常識から考えて、ちょっとおかしいんじゃないかというふうに思っております。もちろん、私も、法務委員会に所属してもう三年目でございますので、刑法の罰則を見直すということは、これは法制審にかけなければならないわけですし、時間も要するわけですし、またいろいろな面からの慎重な検討というのが必要だとは思いますけれども、社会の中で常識的に考えられていることからすれば、私が今取り上げた二点については早急に改善の方向で法務省でも検討していただくべき刑法の問題点ではないかと思いますが、現時点でどのようにお考えか、伺いたいと思います。
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葉梨康弘#21
○葉梨副大臣 本来大臣が答弁しなければいけないところでございますが、大臣の所信的挨拶の中では例示として罰則の引き上げというのが取り上げられた、触れられたわけですけれども、私も、法務省で大臣にお仕えしながら、非常に松島大臣の性犯罪の抑止についての極めて強い意思というのを実感しております。
 ですから、今般の性犯罪の罰則に関する検討会、これも早急に発足準備が整ったわけですけれども、ここでは、単に罰則の引き上げということだけではなくて、多角的な論点が活発に議論されるというふうに我々も期待をしています。御指摘のように、暴行、脅迫がなくても強姦罪が成立するいわゆる性交同意年齢、これが十三歳未満というのは低過ぎるんじゃないかとか、あるいは、強姦罪等の成立に必要な暴行、脅迫の程度が厳し過ぎるのではないか、このような論点についても活発な御議論を期待しています。
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遠山清彦#22
○遠山委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 副大臣、読まれたことがあるかどうかわかりませんが、天童荒太さんという作家が書いた「永遠の仔」という小説がございますけれども、これを私は以前読みまして、大変衝撃を受けました。小説ではありますが、幼少期に性的虐待を義理の父親等から受けた三人の若者が、大人になってから、自分が意識しない間に心に傷を負っていて、いろいろな事件を起こしていくことが克明に描かれているお話でございます。かなり児童相談所とかの現場を知っている作家さんが書いたものですので、幼いときに性的虐待を受けた人がどういう傷を負って社会で生きているかということはやはりぜひ御認識をいただいて、真剣に取り組んでいただければと思います。
 続きまして、若干関連しますが、本年の通常国会におきまして、議員立法で改正児童ポルノ禁止法が成立をいたしました。国際社会の強い要請、そして何よりも被害に遭った子供たちを守るために、また、新たな被害者をつくらないためにも絶対に必要で画期的な改正であったと、私も提案者の一人として自負をしているところでございます。
 今回のこの改正によりまして、いわゆる三号ポルノの定義が具体的になりました。「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」という、より具体的な定義に変えられております。
 まず警察庁に伺いますが、この法改正そして法施行が始まってから三カ月がたちましたけれども、この新たな定義に抵触する疑い等で逮捕または検挙された事例があるのか、お答えをいただきたいと思います。
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島根悟#23
○島根政府参考人 お答えいたします。
 改正法施行後の児童ポルノ事犯の検挙状況につきましては、現段階では都道府県警察から全体的な報告を受けていないため、お尋ねの数字を把握しておりませんが、新たに設けられました盗撮による児童ポルノ製造罪、これを適用し検挙した事案については報告を受けておりまして、これらはいわゆる三号ポルノに該当するものと承知しております。ちなみに、本年上半期につきましては、検挙事案のうちこの法二条三項三号に該当する被害児童数は、二百六十九人と把握いたしております。
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遠山清彦#24
○遠山委員 法施行が七月ですから、数字は下半期でまとめて、来年ぐらいに出てくるんだと思いますけれども。
 副大臣、今警察からちょっと数が出てこなかったのであれなんですが、十月五日、NHKの「おはよう日本」という報道番組で、「“子どもの性の商品化”実態は…」という特集がありました。私もこれを拝見してちょっと驚愕をしたんですが、改正法の施行の後でも、水着姿の少女たち、中には少女といっても三歳の幼児が出演しているDVDが、映画やドラマと同様に一般向けの商品として、店舗によってはいまだに販売されているという実態がNHKで報道されております。
 そのNHKの報道の中で、インタビューを受けたビデオ業界の関係者から、法改正の後も意識はそれほど変わっていない、手口も悪質になり、どんどん過激に進んでいる会社も幾つかあるという証言がありました。
 それから、今回の質疑に当たりまして、通告のときに、ちょっと委員会で配るには余りにも不適切な内容だったので配っておりませんが、法務省と警察庁に私は渡しましたけれども、カラーの写真で、写真を見るだけでも明らかに法律に抵触しているような商品が店頭に並んでいる店舗内の写真あるいはホームページが存在をいたしております。
 改正の後も、こういった法律に抵触するような商品が堂々と、一般の人も入れるようなところで売られているということに私は大変な憤りを覚えておりまして、警察庁並びに警視庁、そして法務省の刑事局を中心に、この辺は徹底的に取り締まりを強化していただきたい、こう思いますけれども、いかがでしょうか。
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葉梨康弘#25
○葉梨副大臣 本当に、児童ポルノあるいは児童の性的虐待の問題というのは極めて大事な問題だと思いますし、私も実は、平成九年に警察庁の少年課におりましてからの、結構長くかかわっておる事案でございます。特に日本において意識が諸外国と比べて余り高くないというのも、これもまた実態であろうかと思います。
 ただ、改正法が施行になって三カ月ということですけれども、まずもって、やはり、こういうような形で改正法が施行になったんだ、その意味はどういうところにあるんだということを我々の側でもまず積極的な広報をして国民の理解を得るということとあわせて、しっかりとした取り締まりを行う。これを車の両輪として、ぜひとも、国民の中から児童に対する性的虐待ということを払拭できるような、そういう社会をつくることができるように我々としても努力をしていきたいと思っています。
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遠山清彦#26
○遠山委員 ぜひよろしくお願いします。
 それで、簡単に、これに関して最後にちょっと提案があるんですが、実態の把握を法務省また警察庁においても、警察庁の答弁は要りませんが、やっていただきたいと思っておりまして、ぜひ、NPOとか市民団体等で実態把握に努めているところもございますので、これらの団体からのヒアリングを含めた調査を強化していただきたいと思いますが、その点いかがでしょうか。
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葉梨康弘#27
○葉梨副大臣 現場の実態につきましては、先生御指摘のように、多くのNPO、関係団体の方々が非常に熱心に現場の実態について調査もしていらっしゃるし、また危機感も持っていらっしゃる、その現状も本当によく私も存じ上げているつもりです。
 法務省としても、例えば、児童ポルノ排除対策推進協議会というのを毎年十一月に開催する、そして、関係団体による講演やあるいは官民のパネリストによるパネルディスカッション、あるいは、ことしの十一月にも同様の公開シンポジウムを行うというようなことを企画して、また実行もしているところですけれども、まさに先生の御指摘を踏まえまして、より緊密にこういった情報交換を行うように私どもも心がけてまいりたいと思いますし、また、職員をしっかり督励していきたいと思っています。
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遠山清彦#28
○遠山委員 副大臣の力強いお言葉をありがとうございました。
 シンポジウムについて年に一度やっているということは私も認識しておりますが、副大臣が最後におっしゃったように、年一回のシンポジウムにかかわらず日常的に情報収集に努めていただいて、悪質な業者やネットワークを見つけたときには、ぜひ警察庁と相談をして取り締まりを強化していただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。
 最後になりますが、外国人人材の活用について、まず法務省としての基本的な考え方を伺いたいと思います。
 今、人手不足が深刻化しておりまして、政府のさまざまな文書、例えば成長戦略、再興戦略等の中でも日本社会において外国人材の受け入れを強化すべきではないかという方針が示されているわけでございますが、一方で、政府としては従来から、例えば単純労働者は原則受け入れない、移民政策はとらないということも言ってきたわけでございます。この外国人材の受け入れについて、まず法務省の現時点での基本的な考え方を端的に伺いたいと思います。
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葉梨康弘#29
○葉梨副大臣 先ほど盛山委員にも答弁をさせていただきましたけれども、昨年、本年と二度にわたり閣議決定された日本再興戦略、ここでは、高度外国人材の活用など、外国人材の活用についてさまざまな方策が盛り込まれています。
 まず一つは、やはり法務省としても、日本経済のさらなる活性化のためには、活性化を図って競争力を高めていくためには、これに資する外国人材の受け入れは一方で非常に重要である、これはそう考えています。ただ、他方で、やはり世界一安全な国日本をつくるということも、これまた諸外国から投資を受け入れて、そして安心して働いていただくという意味でも、これも経済発展の大きなインフラである。両方をしっかり両立させていくということが大切だというふうに考えています。
 ここで、特に中長期的な外国人材の受け入れについては、先般六月に閣議決定された日本再興戦略で、「移民政策と誤解されないように配慮し、かつ国民的なコンセンサスを形成しつつ、総合的な検討を進めていく。」とされております。
 まさに国民的な議論を進めながら、先ほど申し上げました成長に資するという点、さらに治安をしっかりと守っていくという点、これを両立させるべく、関係省庁とも連携して、しっかり議論を進めていきたいと思っています。
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