安倍晋三の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 渡辺周議員にお答えをいたします。
経済政策についてお尋ねがありました。
安倍政権では、デフレ脱却を目指し、三本の矢の取り組みにより、経済最優先で政権運営に当たってまいりました。その結果、賃上げが過去十五年で最高水準となるなど、経済の好循環が生まれ始めています。
消費税率引き上げの影響を除いた一人当たりの実質賃金のマイナス幅は縮小してきており、一人当たり賃金に雇用者数を乗じた実質総雇用者所得は、四月、五月はマイナスだったものが、六月以降、七月、八月とプラスになってきております。
引き続き、成長戦略の確実な実施や政労使の会議での議論などを通じ、好調な企業収益を、設備投資や賃上げ、雇用環境のさらなる改善等を通じて経済の好循環につなげ、全国津々浦々に至るまで景気回復の実感をできる、そういう状況を実現してまいりたいと考えております。
地方の疲弊と地域社会の崩壊をどう改善していくのかについてお尋ねがありました。
東京一極集中に歯どめをかけ、各地域の活性化を図っていくためには、東京中心の経済政策とは異なる地域特性を踏まえた取り組みが必要であると考えています。
このため、それぞれの地域ならではの資源や創意工夫を生かすことにより、地方に仕事をつくることを重視し、地方に住みたい、子供を持ちたいといった国民の意欲を実現するアプローチをとり、さらに、地域の声に徹底して耳を傾け、みずからの発意に基づく取り組みを国が後押ししていく手法により、少子化に歯どめをかけ、地方の活性化を図ってまいります。
地方分権改革についてお尋ねがありました。
元気で豊かな地方を創生していくためには、地方の自主性を高める地方分権改革の推進が不可欠であります。
地方からいただいた提案については、現在、有識者会議の議論も踏まえ、さらに検討を深めているところであり、提案の最大限の実現に向けて取り組んでまいります。
次に、一括交付金の復活についてお尋ねがありました。
民主党政権時代の一括交付金については、手続の煩雑さなどさまざまな問題点が指摘されていたことから、昨年度廃止し、地方からの意見を踏まえ、より大きな政策目的にまとめるなど、運用改善を図った上で各省庁の交付金等に移行をしました。
今後、地方の主体的な取り組みを基本とする観点から、個別補助金のように使用目的を狭く縛ることは避ける一方で、効果の高い政策を集中的に実施するため、地方みずからが客観的な分析に基づき政策目標を設定し、政策目標の達成に向けた厳格な効果検証もみずから行うとともに、やる気のある地方の提案を競い合っていただくことを前提に、必要な支援策を検討してまいります。
地域再生のためのエネルギーの地産地消と、電力会社による新規受け入れの中断についてのお尋ねがありました。
バイオマスを初めとする再生可能エネルギーは、各地域のエネルギー源を有効活用するものであり、地方創生の一翼を担う重要な存在であると認識しています。
電力会社の接続問題に関する制約は、地域における再生可能エネルギーの導入を進める上でも克服しなければならない重要な問題であり、電力会社の対応が適切かどうか、専門的、技術的観点から厳しく検証をするとともに、電力系統の整備も含め、その導入拡大に向けて何が必要か、あらゆる角度から検討を進めていく必要があると考えています。
このため、外部の専門家による検討の場を経済産業省に設置し、その検証結果を年内にお示ししたいと考えております。
規制改革への取り組みについてお尋ねがありました。
大胆な規制改革を断行し、民間のダイナミックなイノベーションの中から多様性あふれる新たなビジネスが生まれる、これは、私の成長戦略の鍵であります。
このため、これまでできるはずがないとされてきた多くの改革を次々と決断してまいりました。例えば、約六十年間地域独占が続いてきた電力小売市場の完全自由化、六十年ぶりの農協の抜本改革への着手などであります。
これからも、国家戦略特区制度も活用し、農業、雇用、医療、エネルギーなど、岩盤のようにかたい規制を改革してまいります。
中央省庁の公務員の地方への派遣についてお尋ねがありました。
現在、市町村の希望に応じて、意欲と能力のある若手の国家公務員等を市町村長の補佐役として派遣する仕組みを検討しています。
地方創生を強力に推進する上で必要な人材の確保が困難な状況にある比較的規模の小さな市町村を対象とする予定であり、こうした市町村にあっては、外部の新たな知見を取り入れることで、より効果のある総合戦略をみずから策定するとともに、その実行につなげていくことが可能になると考えております。
NPO税制及びNPOへの支援についてお尋ねがありました。
NPO税制を含め、NPOに関する政策については、地域の課題解決や地域活性化の重要な担い手となっているNPOも存在することや、寄附文化の醸成を推進する観点も踏まえながら検討してまいります。
まち・ひと・しごと創生の具体的な施策や総合戦略の策定方法についてお尋ねがありました。
まち・ひと・しごと創生の具体的な施策については、創生本部の基本方針に示された五つの検討項目に沿って、地方自治体関係者や外部有識者の知見を得つつ検討し、年内に策定する総合戦略の中に盛り込んでまいります。
国の総合戦略については、中長期を含めた政策目標を設定の上、効果検証を厳格に実施し、限られた財源の中で効果の高い施策を集中的に実施していくという観点に立って策定し、客観的指標を設定して、実施状況を検証してまいります。
また、地方の総合戦略については、国の総合戦略を勘案しつつ、地域の特性を踏まえて、主体的に策定していただく必要があります。また、客観的指標の設定等を通じて、実施状況の厳格な検証に取り組んでいただきたいと考えております。
来年度の予算編成についてお尋ねがありました。
来年、二十七年度予算編成に向けては、本部のもとに設定したまち・ひと・しごと創生会議や石破大臣のもとに設置した基本政策検討チームにおいて、各省や地方からのヒアリングを含め、精力的に議論を行っているところであります。その成果を踏まえつつ、本部主導で、制度、政策の総点検の成果を取りまとめてまいりたいと考えています。
こうした点検に基づいて、真に地方にとって必要な施策を組み立て、限られた財源の中で、一元的、効果的、効率的な予算編成につなげてまいります。
各省の予算要求をどのように精査していくかについてお尋ねがありました。
地方創生の推進に当たっては、地方の個性を尊重し、活気あふれる発意に基づく地方の自主的な取り組みを国が後押しすることとしております。
このため、地方の声に徹底して耳を傾け、国の示す枠にはめるような手法やばらまき型の投資は断じて行いません。
各省が概算要求を行った事業については、まち・ひと・しごと創生本部のリーダーシップにより、施策の効果検証を厳格に実施するとともに、重複を排除してまいります。また、地方の創意工夫に基づく取り組みをワンストップで支援する体制を構築していきます。こうした手順で、限られた財源の中で効果の高い政策を集中的に実施してまいります。
地域再生法以外の法案の提出等についてお尋ねがありました。
今国会には、本日御審議いただいている二法案のほか、地方創生関連法案として、地域支援、ビジネス支援強化のための中小企業地域資源活用促進法の改正法案、国家戦略特区法改正法案等四法案を提出させていただくこととしているところであります。
また、現在、有識者の方々や地方関係者から知見をいただきつつ、二〇二〇年までの五カ年計画となる国の総合戦略を十二月に取りまとめるべく検討を進めているところであります。御指摘の地方交付税制度や社会保障制度などの取り組みについては、総合戦略に沿って具体的に整理し、必要な場合は法的措置を講じていきます。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣石破茂君登壇〕