太田昭宏の発言 (本会議)
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○国務大臣(太田昭宏君) 岩永裕貴議員の御質問にお答えいたします。
まず、基礎調査に関する改善ではなく、土砂災害警戒区域等の指定の促進が本筋ではないかというお尋ねがありました。
御指摘のとおり、土砂災害防止対策を進める上で、警戒区域等の指定を促進することは極めて重要であると考えております。
警戒区域等の指定がおくれているのは、基礎調査のおくれに起因しているのが現状であり、今回、基礎調査の実施を促進し、かつ、それを公表することにより、警戒区域等の指定の促進を図るものであります。
次に、区域指定を加速するための対策についてお尋ねがございました。
本法案においては、基礎調査結果の公表を義務づけており、公表により、住民の方が土砂災害の危険性について認識をされ、警戒区域等の指定が行いやすくなると考えます。
また、基礎調査について、その進捗状況に応じて国が是正の要求を行うことにより、その実施を促進し、警戒区域等の指定を加速してまいります。
このほか、基礎調査の進捗状況や警戒区域等の指定状況を把握、公表することとしており、これらにより、基礎調査や警戒区域の指定が促進されると考えております。
次に、基礎調査に係る予算不足やマンパワーの不足の改善についてお尋ねがございました。
まず、予算不足については、防災・安全交付金による積極的な支援を行ってまいります。
また、都道府県によって違いはあるものの、マンパワーが不足している都道府県もあると承知しておりまして、必要に応じて専門家を派遣するなどの支援を行ってまいります。
このほか、本法案で、国が都道府県に対し、助言や情報提供を行うよう努めることとするとともに、国が所有する地形データの提供などの支援を行い、基礎調査の促進を図ってまいります。
次に、不動産価値が下がること等への懸念から住民が区域指定を望まれない場合への対応策についてお尋ねがありました。
御指摘のとおり、警戒区域等の指定について、住民の方が不動産価値が下がると懸念される面もあると承知しております。
警戒区域等の指定は、土砂災害の危険性を住民の方に認識していただき、避難体制を充実強化するために必要であると考えております。この趣旨を住民の方に御理解いただけるよう、丁寧に説明していくことが重要であると考えます。
次に、土砂災害特別警戒区域の指定の計算式の見直しについてお尋ねがございました。
特別警戒区域の範囲の算出に当たって用いる計算式は、これまでに得られた過去の多くの災害実績の分析などに基づいて作成されたもので、学術的にも認められたものであります。
広島県からは計算式の見直しについての御要望もありましたが、計算の際に用いる土砂量などの設定条件が重要であり、これらをより的確に設定できるよう助言するなど、区域指定が適切に行われるよう支援してまいります。
次に、建設残土の崩落による被害の防止策についてお尋ねがございました。
建設発生土に関しては、国の公共工事や、リニア中央新幹線や外環道といった大規模工事については、発注者が建設発生土の取り扱いについて指定をすることにしております。また、民間工事も含めて、発注者や元請業者などに対して、建設発生土の崩落や流出等により公衆災害が生じないよう、通達により指導しております。さらに、砂防法など、土地の改変に関する規制を行う関係法令に基づいて適切に措置をしていくようにしたところでございます。
しかしながら、建設発生土の不適正な取り扱いにより、生活環境に影響を及ぼす事案が発生しております。
このため、このような不適切な取り扱い状況につきまして把握し、既存の法制度の活用のあり方も含め、関係者と調整を図りつつ、適切な対応のあり方について検討してまいります。
次に、移転勧告についてお尋ねがございました。
本法案では移転勧告に係る改正事項はありませんが、まずは、特別警戒区域の中で、急傾斜地等の状況変化により特に危険になっている場所について詳細に調査することが重要であります。
調査方法の基本的な考え方について国として取りまとめ、その考え方を踏まえ、必要な調査が行われるよう、都道府県に対して要請してまいります。
次に、都市計画の見地から移住を促す措置についてお尋ねがございました。
急激な人口減少や少子高齢化が進む中で、コンパクト・プラス・ネットワークの考え方に立って町をつくり直していくため、さきの通常国会において都市再生特別措置法を改正していただき、本年八月一日から施行したところであります。
今後、コンパクトなまちづくりを進めていく中で、土砂災害特別警戒区域等には居住誘導区域を定めないようにするなど、災害の危険のあるエリアにはできるだけ人が住まないようなまちづくりを目指してまいります。
しかしながら、直ちに移住を実現することは難しいことから、土砂災害の危険性を周知して、いざというときにすぐに避難できる仕組みを構築するなど、土砂災害に対する安全性を確保することが緊要であると考えております。(拍手)
〔国務大臣西川公也君登壇〕