浜田和幸の発言 (憲法審査会)
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○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、憲法並びに参議院に対する考え方、意見表明したいと思います。
憲法もやはり生きている生命体ではないかと思います。その時々の環境の変化にどれだけ対応して生命力を維持し、長くその生命を維持できるかどうかということが極めて問われていると思うんですね。病気になったり、けがをしたり、その時々にどういうような措置をしていくのか。いろいろと本日の議論を聞いていますと、元々この憲法が生まれたときから大変な難産であった、あるいは意図的な病原菌を植え付けられていたのではないかと、そういう観点の下で、当然日本人の手による日本人のふさわしい憲法をつくるべきだ。基本的には私どももその考えに同調しております。
アメリカのGHQによってある意味では準備された今の日本国憲法、この憲法というのは、ある意味ではアメリカが世界に対して自由、民主主義あるいは資本主義といったものを広げるための大きなツールであった、そういう側面もあると思うんですね。また、戦争ということを経験して、再び日本が軍国主義的な道に歩まないようにするための歯止めを掛ける、様々な要素があったと思います。あれからもう既に七十年近く時間がたっているわけですから、日本人自らが新しい時代にふさわしい憲法につくり替えていくということは当然の責任ではないかと思っております。
一つには、地球環境を含む大きな変化、そういう状況に対して、原発の問題を含めエネルギー対策をどう講じていくのか。そういう日本が誇るべき自然とともに生きるといった価値観、あるいは自然の力を十分に活用した自然再生エネルギーを世界に提供していく。そういう科学、研究といったものを支援していくような体制を憲法の中でもしっかりと世界に打ち出していく、そういう必要性があると思います。
また、経済もこれだけグローバル化しているわけですから、日本が一国だけで生存できる状況ではありません。そういう中で、どうやって世界のビジネスモデルを日本から発信していくのか、そういうことを考えたときに、日本がまだまだ遅れていると思われる分野、その象徴が今の憲法にも表れているんじゃないかと思います。
どういうことかと申しますと、国が存在するためには国民も、そして領土も、そしてそこでどういう国体、これを掲げるのか、この三つの要素が必要だと思うんですけれども、今世界では、その領土ですとか国民ですとか、そういったものの在り方がネットの時代において大きく問われているわけですね。必ずしも国土というものにとらわれない様々な組織が世界で力を鼓舞するというか、発揮するような時代になってきています。
そういう時代を受けて、本家本元のこの日本国憲法を提案したアメリカの国内においても、憲法というものを捉える発想が変わってきていると思うんですね。最近、特にグーグル等が、世界の憲法に対して国際的な市民のための憲法をつくるんだという形で、日本国憲法を含めて様々な国が持っている憲法の問題点、これを明らかにし、それを国際的な討議の場で世界に共通する、世界に言ってみれば共有してもらえるような価値観をどうつくっていくのか、そういう憲法づくりというのを提案していますね。そういうものを世界の人たちが見て、仮想空間かも分からないけれども理想の世界をつくっていくんだというような、日本という島国の中とは全く違う発想で、国際的な憲法づくりという動きも一方で進んでいるわけであります。
そういうところを鑑みますと、通貨にしても領土、あるいはどこに国民としての国籍を置くのか、そういうことを含めて根底から価値観が問われるというような状況、今はそういう時代に我々は生きていると思うんですね。そういったことを考えますと、この憲法の在り方というものも、従来の延長線上ではなくて、全く新しい発想で取り組む。その意味では、先ほど議論になった参議院において党議拘束を外すですとか、緊急事態に対する柔軟な法案というか条項を織り込むべきだというのは、私ども大変賛成したいと思っております。自由な発想で、行動の自由が保障される、そういう中で、本当に新しい時代にふさわしい憲法、そして、その中で参議院の果たすべき自由な役割というものがあるのではないかと思っております。
今話題になっていますTPPにしても、これはやはりアメリカの法律、制度を世界、アジアに広めようという、そういう試みの一環として受け止めることもできると思います。そういったアメリカの法律というものに対する認識を言ってみれば十分理解した上で、本当にTPPで今議論されているアメリカ式の法律の制度が日本あるいはアジア太平洋地域にとってふさわしいものかどうか、そういう現代的な課題も含めてこの憲法審査会で議論していくことが必要ではないかと思っています。
以上で意見表明を終わります。ありがとうございました。