岸田文雄の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○岸田国務大臣 まず、国際法上、個別的自衛権と集団的自衛権、これは、自国に対する武力攻撃に対処するものであるかどうか、この点におきまして明確に区別をされています。こうした考え方は国際法上確立をされています。
 そして、国連憲章五十一条に明記されております集団的自衛権を援用して対処する場合に、個別的自衛権の概念を我が国が独自に解釈して対処するということになりますと、我が国に対する武力攻撃が発生していない段階で武力行使を行うということにもなりかねません。要は、国際法違反になりかねない、こうしたことであります。
 さらに、我が国がこのような形で、結果として我が国に対する武力攻撃が発生していない段階での個別的自衛権の行使を認めるとしたならば、これは他国に対しても同様の主張を行うことを認めざるを得ない、こういったことにもなります。
 そもそも、国連憲章が五十一条において、武力攻撃が発生した場合に限り個別的、集団的自衛権の行使を認めた理由の一つは、各国が曖昧な基準によりこれを行使する可能性を排除する、こうした趣旨であったと理解をしています。
 そして、昨年五月、安保法制懇の報告書が提出されました。この報告書の中においても、「各国が独自に個別的自衛権の「拡張」を主張すれば、国際法に基づかない各国独自の「正義」が横行することとなり、これは実質的にも危険な考えである。」こうした指摘もされているところであります。
 このように、国際法上確立されている集団的自衛権を援用できる状況にもかかわらず、論争のある武力攻撃発生前の先制的な自衛権を援用する意義はないと考えます。我が国は、進んでこのような国連憲章の趣旨に反する、あるいは個別的、集団的自衛権の濫用のおそれを惹起することはすべきではないと考えます。
 こういった考えから、今般、個別的自衛権の解釈の拡張ではなくして、限定的な集団的自衛権の行使を容認する、こうした考え方をとった次第であります。

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2015-07-03

院: 衆議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会