下地幹郎の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○下地委員 質問に入らせていただきますけれども、中谷防衛大臣、ちょっとこのパネルを見ていただきたいんですけれども、これは防衛白書に書いてある、一枚目に出てくるパネルなんですね。これを見ていただいてわかるように、私どものこの国の周辺で一番に重要な課題というようなことがあるから、防衛白書の一番のページの前にこの地図が載っているわけです。
 これを見ていただいてわかるように、北朝鮮の問題や中国の問題や、さまざまなグレーゾーンの問題などが書いてありますけれども、私が考えるには、私のこれからの質問の一番のポイントになりますけれども、私は、我が国の、この東アジアの周辺というようなことが私たちの最優先課題だと思うんですね。
 総理と私とがこの安全保障に対する認識が大きく違うのか、脅威に対する対応が違うのかといったら、違うわけありません。政治家ですから、この国を守るというような意味では、どうやって対処していくかということを考えるのは、もうこれは当たり前のことだと思うんです。
 ただ、問題は優先順位だと思うんですね、防衛大臣。優先順位だと考えると、この委員会の中でホルムズの話が出てきたときからなかなか理解が深まらないんです。しかし、このアジアの地域だよ、先ほど長島委員が話をしているように、ここでの日米同盟のあり方、どうするんだよというようなことを言ったら、国民の思いはすとんと落ちること間違いないんです。
 そういう意味でも、私は、この東アジアのことを最優先にして、そして日米関係をしっかりとやっていくというようなスタンスを先に示した方が一番いいんじゃないかと思っているんです。これは我が党の独自案もその考え方によってまとめられているものですから、これを説明させていただいているわけですけれども、ぜひ、東アジアに重点を置いた我が国の安全保障の制度というようなことを考えてこれからも進められていただきたい、そのことを申し上げておきたいというふうに思っております。
 それで、もう一個パネルを見ていただきたいんですけれども、総理、こういうふうな、二枚目のパネルになりますけれども、これは日米安全保障制度の歩みを少し示してあります。
 一九五二年、旧の日米安保条約ができました。これは、吉田総理がこのときの総理大臣として決断をしたわけです。そのときの日本を取り巻く環境というのは、冷戦構造、ロシアの問題、こういうふうな問題があって、日本が戦後独立していく、そして武力を持たない日本がどうして他国からみずからの国を守るのかというようなことで、この旧の安全保障条約を結んだわけですね。
 これにも書いていますけれども、吉田総理、冷戦下における日本本土の独立を優先させる、これが最優先でこの安保条約ができたんです。これは時の総理大臣の決断として間違いか正しかったかは、私は申し上げません。
 しかし、日本本土を守る、日本の独立を最優先するために、どこにこのしわ寄せを行ったかといったら、これは沖縄に行ったんです。沖縄の中心に米軍基地が集中して、間違いなく、沖縄は施政権がアメリカに二十七年間行って、そして今、総理が先ほどから言っているように、負担の話があるように、沖縄の米軍基地の集中している現状が起こったのは、旧の安保条約のこのときから始まっているんですよね。これを私たちはしっかりと認識しなければいけないと思うんです。
 そして、この次、新しい一九六〇年に安全保障条約の改定をしましたけれども、そのときは、岸総理大臣は何を申し上げたかというと、岸総理大臣が一番やりたかったのは、日米の対等な関係をつくりたい、このままでいけばアメリカ軍に基地を提供する義務はあるけれども、本当にこの国をアメリカが守るかどうか、こういうふうなことが前の、旧安保条約で書かれていない、だから、このことについてしっかりと書かなければいけないといって、安保条約の一九六〇年度の改定をしているわけです。
 米国が日本を防衛する保証はないのではないか、在日米軍が日本の領域を、日本の意思に反して恣意的に使用するのではないか、こういう不平等性をめぐる議論が噴出し、旧安保条約が改定されるに至った。岸総理自身が繰り返し表明していたことが、旧安保条約の改定の主たる目的は日米の関係をより対等に近づけることにあった。昭和三十五年五月三日、日米安全保障条約特別委員会の岸総理の答弁の中でも「現行の不平等性、また不合理な安保条約を改定するということになった根本の原動力である、こういうことだけを事実として申し上げ」たい、こういうことを岸総理は当時述べているんですよ。
 私が申し上げたいのは、この二つの安保条約が起こって、そして今、安保条約が起こってからこれだけ来た中において、この問題点が残っているものが解決をしているのかということを僕は申し上げたいんです。
 今、新しい法律をつくるということで、こうやって、七十九時間ですけれども、論議しておりますけれども、新しい論議をするのも大事だけれども、これまで培ってきた安保条約の問題点を解決しないでそのまま前に進んでいいんですか。沖縄の基地問題も解決していませんよ。そして、双務性といった、日米の対等な関係といったことも、結果的には地位協定も一回も改定されていない。こういうふうなことの歩みの中で、新しいことだけをやっていくことがいいんだろうか。私は、そのことの明確なる総理の考え方を示されてから、この新しい法制度について総理が国民に説明していくべきだと思うんですけれども、総理、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 下地幹郎

speaker_id: 12665

日付: 2015-07-03

院: 衆議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会