篠原孝の発言 (経済産業委員会)

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○篠原(孝)委員 それはわからないではないんです。どこに線を引くかということですけれども。
 今大臣は、電力料金が上がっている、これでどうするんだ、やはり日本はエネルギーの安全保障も考えていかなくちゃいけないと。私はそのとおりだと思います。
 ですから、エネルギーの安全保障も、食料の安全保障も、正真正銘の安全保障、軍事安全保障というんですかね、パラレルであるべきなんですけれども、日本の今の現状を見ると、どうも軍事安全保障だけが突出してにぎやかで、食料安全保障なんというのはどこかへ吹っ飛んじゃっている。その中間にあるエネルギーの安全保障について今大臣が言われたわけですけれども、だから、再生可能エネルギーを自前でやっていくために、地熱とかいうのもあるわけです。矛盾しているわけです。そっちに相当シフトしていかなくちゃいけない。
 原発は、いろいろ再処理とかいうのがあるんだから、ウランなどは日本にそんなにないはずなのに、自給の計算に入れるというのは、そこは根本からおかしいと僕は思いますよ。自給の中に入れるべきではない。CO2の問題というのはあるとは思います。それはあるとは思いますけれども、やはり考え直さなくちゃいけない。
 次の三ページの表を見ていただきたいんです。
 最近の原発の世論調査で、再稼働と、もう一つ、原発の輸出。どの数字も、再稼働について、大体倍半分、ダブルスコアで反対の方が多いんですね、わからないという人もいますけれども。反対の方が大体五〇%を超えている。
 国民の半分以上は再稼働してほしくないんだと。この根底にはどういうのがあるかというと、少々不便になっても、少々電力料金が高くても、住んでいるところを離れなくちゃならない、あるいは、子供が放射線に侵されて子や孫が困る、そういうことはやめてほしいというのがあるんだろうと思うんです。この国民の声をちゃんと聞いていただかなくちゃいけないんじゃないかと私は思います。
 そういう点では、一つ、一歩前進、五原発を廃炉に決定したというのは、それはいいことだと思います。私は当然だと思います。
 ドイツの例を出しますと、ドイツは原発の寿命を、世界によって何で違うのか知りませんけれども、三十二年と決めて、非常に計画的にやっているわけですね。だから、私も、原発をすぐ全部やめろなんというのは極論だと思います。
 では、何で国民が不安になるかというと、全然道筋が明らかになっていないわけです。ドイツの場合は三十二年と決め、一番新しい原発が三十二年に達するのは二〇二二年なんです。そのときにやめる。日本は四十年というのを決めました。決めましたけれども、これは我が民主党政権時代ですけれども、私は内部でも怒ったわけですけれども、何か、アメリカがそこに二十年特別に認めているから六十年だとか、いいかげんなのを決めるわけです。そういうやり方をしちゃいけないと思います。
 四十年なら四十年で新増設はしない、ほかのところに力を入れていくんだ、そういうふうにすれば、今の世論調査の結果は違ってくるはずなんです。いつまでたっても、再稼働だ、でっかいのだと、またつくるんじゃないか、そういう不安があるからです。
 廃炉は廃炉でいいんですけれども、小さな炉で安全基準を達成するようにしたりしたら再稼働できないという経済的な面が働いたんだろうと思います。いいです、動機が不純でも。やめていくのはいいことですから、結果がよければいいんですね。だけれども、廃炉にしたんだから、片っ方で再稼働させてくれと。
 しかし、日本では、相当老朽化した原発が多いわけですね。私がちょっと調べたら、これは大臣も御存じだろうと思いますけれども、四十年の運転期間でいったら、二〇三〇年には、今四十八基動いているうちの三十基が廃炉になるんです。二十基が今でも三十年以上です。だから、ドイツの基準からしたら、あと数年でばたばたと廃炉にしていかなくちゃいけないんですよ。そういう道筋が全然示されていないのが問題なんです。
 原発依存度を下げていくと数字で示せばいいんです。日本人は数学が得意ですから、数字を示してもらえれば納得するんですよ。ふわっとしたのでやっているからいけないんですね。僕は、そこのところが、どうも政治がぐだぐだしていると。新増設はしない、リプレースは想定していないと。今のところは言っていない。想定していないと。想定外の事態が起きたから、やはりリプレースはするし、新増設はするんだ、そういうふうになっていっちゃいけないんだろうと思うんです。
 四ページの表を見てください。各国の姿勢の違いが明らかになっております。さまざまなんですよ。一番上のバツとか二重丸というのは私の判定です。
 もう何にもないし、やることもしないイタリア。イタリア国民というのは、今を楽しむ国民だと誤解されている、誤解かどうか、されているようですが、イタリアも火山国だし、地震国だし、危なっかしくてやっていないという意味では、一番下、今後の方針のところにありますとおりに、一一年の六月、福島の原発の後、国民投票をして、原発をなしにするという道をきちんと進んでいるわけです。スイス、ドイツも同じです。
 ほかの国は迷っています。フランスは、建設中の新世代型のものがあるそうですけれども、非常に金がかかって困っている。七〇%を超えているんですけれども、二〇二五年までには、済みません、下はちょっと間違いですね、一番下のところ、七五%から五〇%に依存率を下げるというふうに明確に示しているんです。
 日本も一五%ぐらいにするとか言っていますけれども、プロセスが不明確なんです。やはり、そこのところはきちんとしていかなくちゃいけない。
 私は、こういうのは国の方針だけでやっていったらよくないと思いますよ。国民全体の意向を酌んで、国民の世論が全て正しいというわけではありませんけれども、相当学習をしているんですよ。ですから、私は、国民の声をちゃんと真摯に受けとめて、再稼働は慎重にすべきだと思います。
 だから、再稼働をするときに、こういう事情で再稼働するんだ、だけれども、そのときに、何年後には廃止する、それまでだ、それまで原発に頼らなくちゃいけないんだ、その間に再生可能エネルギーでこれだけ電源を拡大する、ほかのいろいろな多様性のある電源にする、そのかわり省エネもやってくださいということをお願いしていけばいいんだろうと思いますけれども、そういう姿勢が見られないんです。
 宮沢大臣の間にぜひそういうことをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

発言情報

speech_id: 118904080X00520150327_022

発言者: 篠原孝

speaker_id: 13215

日付: 2015-03-27

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会