藤野保史の発言 (経済産業委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○藤野委員 私は、日本共産党を代表して、貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。
我が国の貿易保険は、質疑で明らかになったように、資本金百億円以上の巨大企業上位三十社が保険利用の八割を占めており、諸外国に比べ格段に安い保険料など、メガバンクや総合商社等にとって使い勝手のいい制度になっています。
本法案は、こうした多国籍企業の利用実態や現行制度のもとでの積立金の精査など、まともな検証もしないまま、NEXIの経営の自由度を高め、リスクテーク機能を強化した特殊会社とするものであり、認めることはできません。
反対理由の第一は、新設される履行担保制度が、多国籍企業のリスクに対し、国民の税金で幾らでも手当てできる仕組みだからです。現行の貿易保険法第五十八条は、あらかじめ国会の議決を経た金額での再保険の契約締結義務を課しており、その金額を超えての再保険はできないことになっています。本法案にはそうした明確な歯どめはなく、予算で定める金額の範囲内と規定するのみであり、これでは多国籍企業の取引リスクを国民の税金によって際限なく穴埋めされるおそれがあります。
第二に、国会の監視機能、国民への情報公開が後退するからです。
独立行政法人は、中期目標や中期計画で、業務の内容や人件費を含む予算等、国民への公表が義務づけられていました。本法案で公表が義務づけられているのは、第十五条の引き受け基準、再保険基準のみです。最終的には国民に負担を求める仕組みである以上、必要な情報は国民に公表されなければなりません。
第三に、本法案が、原発を初めとするインフラシステム輸出のツールとして、NEXIの機能強化を図るものだからです。
質疑の中で大臣は、発電所全体への付保も可能という趣旨の答弁をされました。福島県双葉町からいわき市に避難しているある男性は、自分の国の事故を収束できてもいないのによく海外に原発を売れるものだ、被災した国民のことをどう思っているのかと怒りをあらわにしています。
政府は、こうした言葉の重みを真摯に受けとめるべきです。
強化されたNEXIの保険を利用して、多国籍企業が一層の海外事業の展開とインフラシステム輸出を推し進めるならば、中小企業、地域経済や雇用への悪影響及び産業の空洞化を加速させるものとなり、国民経済の発展には結びつかないことを厳しく指摘して、反対討論といたします。(拍手)