長谷部恭男の発言 (憲法審査会)

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○長谷部参考人 御指摘の、日本国民の総意に基づくというその文言ですが、これは日本国憲法の第一条、天皇の地位は主権の存する日本国民の総意に基づく、この点を御指摘のところなんだろうと思います。
 この文言はその言葉どおりに受け取ることができるものでございまして、天皇というのは日本国の象徴である。象徴というのは、言ってみれば、国という、これは先ほど小林先生もおっしゃったとおりで、いわば一種の約束事で、抽象的な存在でございますので、ただ、その抽象的な存在をわかりやすく理解するために具体的な何かシンボルが必要で、それが現在は天皇である、そのことを示しているわけです。
 何か具体的な人が、天皇が日本という抽象的な存在のシンボルであるかどうかというのは、それはとりもなおさず、多くの人々、まさに多くの日本国民がそのように考えているかどうか、そのことに基づいている、そのことを素直に言っているということでございまして、天皇が日本国の象徴である、その地位は主権の存する日本国民の総意に基づいている、そのことをまさに正しく述べていることだろうと思います。
 それから、ついでに申し上げますと、憲法の制定の経緯について情報が余り外に漏れないようになっていたというのは、これはいろいろな国の憲法についてある話でございます。
 例えば、アメリカ合衆国憲法。アメリカ合衆国憲法の制定の経緯がどのようなものであったのかということは、これは実は、マディソンという、この人も、大統領も務めた、そして憲法制定の経緯にも主要な役割を演じて携わった方ですけれども、この人のとったメモが実は頼りでありまして、かつ、マディソンのとったメモというのは、マディソンが亡くなるまでは公開をされておりませんでした。したがいまして、アメリカ合衆国憲法の制定の経緯がどういうものであったのかというのは、制定以降、非常に長期の間、公開されていなかったわけですね。
 ただ、そのことと、現在のアメリカ合衆国憲法が正統なものとして多くの人に受け入れられているか、あるいは内容が正統なものだというふうに評価されているか、それは全く別のレベルのものではないかというふうに私は受け取っております。

発言情報

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発言者: 長谷部恭男

speaker_id: 29141

日付: 2015-06-04

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会