池田佳隆の発言 (憲法審査会)

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○池田(佳)委員 御指名ありがとうございます。自民党の池田佳隆でございます。
 かつて日本青年会議所において二度にわたり憲法草案を起草してきた私といたしましては、この憲法審査会の場では改憲の必要性について意見を述べるのが筋だと思いますが、前回の憲法学者のお話に大変違和感を覚えたことから、今回は、昨年七月の閣議決定、政府見解の合憲性と、今審議中の平和安全法制の必要性について、自説を述べさせていただきたいと思います。
 そもそも国家は、独立国として、自国民と領土、領海、領空を守るべき固有の自衛権を有しております。
 先ほどから出ております昭和三十四年の砂川事件最高裁判決でも、我が国が主権国として持つ固有の自衛権は何ら否定されておらず、我が国がその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとり得ることは、国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならないと示されております。また、個別的、集団的とにかかわらず、最高裁は、日本国憲法は自衛のための行為を否定していないと解釈をしています。これが、違憲審査権を唯一持っている司法裁判所での判決であります。
 時の政府は、自国民の安全と生存を守るため、そのとき、その瞬間の世界の状況に鑑み、砂川事件最高裁判決に示された憲法解釈を遵守しつつ、九条によって否定されている覇権的侵略行為に及ばない範囲で、当時の安全保障環境に見合う、あくまでも自衛のための必然的かつ極めて抑制的な政府見解を提示してきたと考えます。
 昨年の閣議決定以前の自衛権に関する政府見解は、四十年以上前の昭和四十七年になされたものでありました。当時は、超大国同士による東西冷戦のさなか、同盟国である米国が絶大な軍事力を保有していたがゆえに、あえて集団的自衛権の行使を政府見解で認める必要はなかったと言えるでしょう。
 それから四十数年、東西冷戦構造は崩壊し、新興国の台頭、大量破壊兵器の拡散、国際テロの横行など、国際社会を取り巻く安全保障環境は大きく変化し、世界じゅうの出来事が即時に我が国の安全や経済に影響する時代となってまいりました。
 こうした安全保障環境の劇的な変化に鑑みれば、自国が攻撃された場合の個別的自衛権の行使のみで我が国の平和と国民の安全を保持することができないことは明らかであります。
 安全保障の要諦は、紛争を未然に防ぐことにあります。同盟国や友好国との関係をより深め、あってはならない不測の事態へ万全の備えをすることは、高度に国際化し、国家間の結びつきが国際平和に大きく影響する現代においては必要不可欠なものと考えます。今ある危機に対峙し、国民の安全と我が国の平和を現実的に守る、それが政治家の矜持であり、政治の使命であると私は信じております。
 今回の政府見解は、まさに今そこにある危機に対応し、我が国の平和と安全を保持するための日本国憲法の枠内での必然的な憲法解釈である、そのように理解をしております。
 今回、政府が世界的にも類を見ない厳しい武力行使への縛りである新三要件を設けたことは、自国の防衛を目的としない一般的な集団的自衛権を日本国憲法が示す理念が許容していないとの政府見解を明らかにしたものだと考えております。また、覇権的侵略戦争は絶対に許さないとの従来と変わらぬ強い覚悟と誓いのあらわれであると考えております。
 二度と戦争はしてはならない、したくない、これが私たち日本人誰もが持つ信念であります。このたびの政府見解に基づき平和安全法制を整備することは、その信念を確固たるものとし、我が国の平和と安全を担保する最善策であると私は考えております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 池田佳隆

speaker_id: 6827

日付: 2015-06-11

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会